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キャンピングカーのオイル

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キャンピングカーとエンジンオイル

 無架装状態の車輌とキャンピングシェルや内装や各種装備を施した状態の車輌では車重が大きく異なり,エンジンに与える負担も大きく異なる。
 車輌によっては,長い上り坂で急速にメーター内の水温計の針が上がっていくのが確認できる場合もあるほど。
 このようにエンジンにとって過負荷がかかるキャンピングカーにおいては,エンジンオイルの管理・選択は非常に重要であり、メンテナンスを行うことが大切。
 
 オイルは少々交換しなくても入っていれば良い・・・というのは全くの間違い。
 特にキャンピングカーは高回転でエンジンを回すことが多いため,ピストン運動の回数も増えさらにエンジン温度が高くまる。このような状況で使用されているエンジンオイルは当然劣化が進んでいく。
 特にディーゼルターボ車の場合,オイル交換を怠るとターボユニットが破損したり,PCVバブルが詰ってシリンダーヘッドにスラッジが溜まりカムシャフトに傷がつくなどエンジンを損傷してしまうことも考えられる。
 キャンピングカーのオイルは”短いサイクル”で交換することがエンジンを守ると考えられる。
 オイル管理の悪いキャンピングカーはエンジンの寿命を極端に短くしてしまう。(普通車でも同様)
 中古車を購入する際は,エンジンの状態を調べるためにオイルキャップを外し蓋の裏側を確認すること。ここにスラッジがこびりついているようなら危険信号。これは、オイル管理が非常に悪い場合に発生します。逆に,オイルキャップの裏側が綺麗な車輌はきちんとオイル管理を行っているということがいえる。(但しこの確認法はあくまでも目安です。

オイルのグレード

 グレード  グレードの説明
 SE  1972年以降の米国乗用車,ガソリントラック専用。SD,SCよりも酸化,高温デポジット,腐食防止性能が高い。
 SF  1980年以降の米国乗用車,一部のガソリントラック用。SEよりも性能が上。
 SG  1989年以降のガソリン乗用車,バン,軽トラに適用。
 SH  SGに合格した者を基本として,CCMCのG5と同じ。
SJ 1996年10月にSHよりもハイグレードオイルとして制定。主に環境対策用オイルでオイル消費量も少ない
 CC  軽度過給ディーゼルの中程度および過酷運転条件用。
CD  CD 高温高出力運転で高度の磨耗,デポジット防止性を要求する過給ディーゼル用。
CE   1983年以降製造の過給ディーゼルで低速高荷重と降雨即高荷重で運転するものの両方用。
CF  建設機器および農業機械用として開発された。CDに比べ高温清浄性能を向上させたもの。
CF-4  1990年の低硫黄軽油を使用する高速大型トラックディーゼルなど用。
CG-4 1994年米国排ガス規制適合エンジンに対応。

※ 輸入ディーゼル車の場合は、日本のディーゼルオイルはNOX PM対応のための添加剤が入っているため、要注意。 

オイルQ&A

Q  オイル交換の前にフラッシングでスラッジは取り除けるか?
A  スラッジが落ちるなどと言われているが,スラッジはスクレーパーなどでごしごしやらないととれるものではないため灯油系のフラッシング剤ではほとんど取れないと思った方が無難。また,フラッシング剤がエンジン内部に残るため,新しいオイルを入れた場合オイルが薄まってしまう可能性がある。

Q  オイルフィルターは社外はだめか?
A  純正品においても自体自動車メーカーが責任を持って製造している商品ではない。これも元を正せば社外品。

Q  オイルの入れすぎ,少なすぎはどんな影響がでる?
A  オイルの入れすぎは,オイルがエンジン燃焼室に入り,エンジン不調になる。ガソリン車の場合、プラブが極度に汚れる。これは,オイルがバルブステムシールから漏れたため。(オイル下がり)
 オイルの入れすぎは機械抵抗になりエンジンには悪影響。燃費,加速ともに悪くなる。
 少なすぎは,入れすぎよりも良い。普通乗用車で通常走行であればレベルゲージのLOWのところでも問題なく,燃費向上につながるとも言われている。しかし,オイルはエンジン冷却の機能もあるため、キャンピングカーの場合は,適量(HIとLOWの中間)を入れることをお勧めする。

Q メーター内のオイルのマークのランプが点灯したのだが?
A  点灯した時はかなり危険な状態。エンジンが焼き付く可能性がある。通常このランプ自体はオイルのレベルで点灯しているのではなく,オイルの圧力により作動する。オイル圧がない=オイルが入っていない状況に近い・・・ことからすぐにオイルを入れる,オイルの漏れの確認などを行うことが大切。エンジンが焼き付いた場合は,オーバーホールに多大な修理費用と日数を要すため日ごろからオイル管理をしっかり行うことが大切。

SAE表示について

 SAEという表示は,アメリカ自動車技術協会が定めたオイルの粘度の指針。SAE10W−40などの表示がある。一部にはSAE20といった表示もある。
 SAE20などの表示は,シングルグレードオイルと呼ばれ、高温時のオイルの粘度のみの表示。
 SAE10W−40などの表示はマルチグレードオイルと呼ばれるもので、Wの付いた数字は低温時の粘度を表している。
 Wの付いた数字は小さくなるほど低温でも一定の粘度を保て、Wのない数字は大きくなるほど高温でも必要な粘度を保つことが可能。

APIマーク

  5W-の後ろの数字(30の部分)が大きいほどエンジン高温時での粘度が高く、高温時でもしっかりとした油膜を保つ。



キャンピングカーのオイルの選択

 キャンピングカーのエンジンは高温,高回転で回される頻度が多いため,良いグレードと対応温度の幅があり、幅のある粘度指数のオイルを選択することが大切。
例)化学合成油でSJ 5W-40

● 取り扱い説明書や,車輌自体にオイルのグレード指定がある場合はそれを基本に考える。
● オイルフィルターはエンジンオイル2回に1回は交換。
● エンジンオイルはメーカー指定の距離数よりも少し早めに交換。