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燃料タンクを下ろす

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前回、燃料ポンプ交換に関して燃料タンクを下ろす事を書きましたが、参考の為に私が経験した時の事を書きます。

燃料タンクを下ろすのは危険を伴い安全を考えながら行う必要がありますが道具さえあれば不可能ではありません。 

旅行に出発した際に近所のガソリンスタンド(高速道路に入る前)に立ち寄って満タンにしましたら燃料が漏れている事に気付きました。 大した勢いでは漏れていませんでしたので家に引き返して調べた結果注入口とタンクの間の太いホースがひび割れ、満タンにするとホースの割れ目からから漏れる状態でした。

タンクは満タン(80ガロン=300リットル)でしたが、タンクの下に有り合わせの板を引き(理想的にはタンクの大きさ)、更に前後に2x4の棒を置き、その下から3個のジャッキを使って前後交互に数回に分けて降ろしました。 この際、タンクをシャーシーから吊るせる安全ベルトの使用もお勧めします。

写真はタンクを下した直後で、ホースは古い(漏れた)ホースが写っています。 問題箇所は注入口の近くで、カーブが小さかった(曲げ過ぎ)事と振動が原因の様です。 (参考: 揺れる配管、配線、部品等はタイラップで固定をすると安心です)

この時は作業を午前中に始めましたが、ホースは乗用車用とは異なり自動車部品点では扱っておらず、アチコチ探して結局油圧ホース専門店から店が終わる直前にたどり着いて購入しました。 

この特殊ホースは取り付け終えれば100年は心配の要らない良質ではありましたが硬くて曲がり難く取り付けが大変でした。 その為一度は取り付けを完了した後不都合を発見して再度懐中電灯を使ってタンクを下ろしましたが、タンク上の暗い部分は昼間よりも暗い夜の方がホース取り付け部分が良く見えた事を記憶しています。 結局出発したのは真夜中に成りました。


幾つか安全に関して思い出される事:
•  常に安全優先
•  ガソリンの場合は引火に大いに注意(軽油とは大きく異なる)
•  タンクと同じ大きさの板(重量を分散する為でベニヤ板でも可)
•  ジャッキは少なくとも3個(安定)
•  ストラップ(安全ベルト)前後に2本
•  木片(2x4、4x4)(多数あると便利)
•  地面が硬い事(コンクリートが理想)
•  タンクの作業をする時はジャッキ以外に木片のサポート(安定を確認)


若しタンクを下ろす事がありましたら時間が解決して呉れますので、安全を考えて急がず地道に作業をして下さい。

フォードの燃料ポンプ (Ford Fuel Pump)

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キャンピングカーに依ってはよく起る問題箇所があり、フォーラム等で話題になります。 この様な情報を知っていますと予め対処出来、旅先で立ち往生をしたり牽引を頼んだり、知らない整備工場で部品待ちで時間を潰すことも避ける事が出来ると思います。 

気の付いた物を書きますが、今回はフォードの燃料ポンプです。

フォード車の燃料ポンプ:
頻繁に話題に上るのがフォード車の燃料ポンプで、燃料の圧力が徐々に下る為にエンジンの不調を来たす問題です。 この問題が起こり易い車は、1988-1997年製フォードの460cid (Cuin Displacement) / 7.5Lを搭載している、クラスA(F53 シャーシー)、クラスB(Eシャーシー、エコノライン)、クラスC(E シャーシー)です(既にご存知の通り、ウイニベーゴ、フリートウッド、コーチメン等のキャンピングカー(居住部分)メーカーには関係ありません)。

症状は:
•  エンジンの掛かりが悪い
•  回転が上らない
•  力が無い
•  バックファイヤーが起る
•  回転にムラがある

古くなったガソリンを使ったり、水やごみの混ざった燃料を使用した為と勘違いする様な症状の様です。 類似のエンジン不調問題は燃料フィルターが詰っても起る事もありますので、安価で簡単に出来るフィルター交換も考慮するべきでしょう。

燃料ポンプの問題は2万Km前後迄に経験する様で、長期間乗っていないキャンピングカーを走らせると最初は調子よく走って居てもこの症状が出る事が或る様です。 ポンプはタンクの中に取り付けてある為、燃料タンクが1/4以下で走ると燃料で冷やされなかったり空気を吸ってオーバーヒートをして故障し易いと言う意見の人も居ます。 しかし、ポンプ自体に問題があるのも事実の様です。http://www.ford-trucks.com/tsb/fulltext/show_article.php?tsb=97-23-9


解決法:
改善されたターバイン式ポンプ(フォード純正は約$500)に交換するのが最善ですが、ポンプは燃料タンクの上部から取り付けてある為にタンクを半分下ろす必要があります。 

人に依っては床に穴を開け、タンクを下ろさずにキャンピングカー内部から交換する人も居ます。 又キャンピングカーに依ってはタンクの上が外部からの物入れになっていて、床を外す事でポンプを交換出来る場合もあるそうです。

壊れたポンプ(機能しない古いポンプ)をそのままにしてフィルターの直後に燃料ポンプ(多いのはカーター製レースカー用)を加える事で問題解決している人も居ますが、此れは賛否両論あります。

燃料ポンプをタンクから取り出して外部に取り付けたい人も居るようですが、燃料ゲージセンサーが一体に成っている為に容易ではない様です。

或る人は未だ問題が起きていないものの心配なので、新型のターバインポンプを購入、タンクの上の床には穴を開けて、旅先で問題が起きた場合に対処出来る様にして居ます。


ここに書いた事は私が経験した事ではありませんし、単にフォーラム等で得た情報が元ですので、フォード車をお持ちの方は参考にして対処なさって下さい。

プレッシャーコンバーター (マスターシリンダー)に関して

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2日前の書き込み - “問題(故障)は‘時間が解決して呉れる’ その2” の中で エアー抜きが完全でなかった為にプレッシャーコンバーターのブリーダーバルブを交換してエアー抜きをしたと書きましたが、此れに関して少々補足します。

本日エンジンを掛けてテストをした結果2個のプレッシャーコンバーターは共に正常に作動する様に成りました。 エアーは矢張りブリーダーバルブからでないと完全に抜けない様です。

プレッシャーコンバーターに関して:
一般自動車のブレーキマスターシリンダーと同様の機能ですが、プレッシャーコンバーターはブレーキペダルの踏み加減で空気圧(エアーブレーキ)が変化し、その空気圧がピストンを押す様になっています。 

自動車のマスターシリンダーの場合はマスターシリンダーに空気が入っていますと(正常な状態では空気無し)ペダルが床まで沈んで仕舞いますので直ぐに分かりますが、プレッシャーコンバーターの場合はエアーがピストンを押しますのでペダルの感触は正常と変わりがありません。 その為、空気圧室の後ろからピン(写真)が飛び出していて、ピストンの移動距離が外から確認出来るように成っています。 

正常に作動しているプレッシャーコンバーターのピンは約1.5cm飛び出し、空気が入っている場合は約5cm(私の場合)、 ダイヤフラムが破れている場合は空気が漏れてピンは移動しません(写真はピンが引っ込んでいる状態)。 

スパルタンシャーシーをお持ちの方(K-さん他)の為に補足しました。
尚、フレートライナーシャーシーの場合は異なります。

問題(故障)は“時間が解決して呉れる” その3

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途方に暮れた話は幾らでもありますが余り書くと皆さんのRV修理のやる気を喪失させて仕舞うのでは無いかが心配です。 しかし、修理を人任せにしている方には修理の楽しみ、完成した時の喜びも(私と同じ様に)知って頂きたいと思います。   

恐らく山登りの心境と同じでは無いかと思います。 (大人でも)プラモデルを作る楽しみ、完成させる喜びと同じだと思います(?)。

RV修理やメンテナンスは旅行中に故障が起こらない為に、又は経済的利益が目的で自分で行う事が考えられますが、それでは労働です、仕事をするのと同じです。 我々のRV修理やメンテナンスは趣味です、楽しみです。  

余り書くとくどくなり嫌われて仕舞いそうですので、“時間が解決して呉れる” は今回を最後とします。

私はサバーバンのSW6D(一番低価格のモデル)を使用して来ました(写真)が、常々、走行中のエンジン冷却水で暖める機能が付いているSW6DEM(SW6DM)が欲しいと思っていました。(参考:MはMotor Aid を意味する) 約3週間前にウオーターヒーター(湯沸かし器)に関して書きましたが、http://www.net-camper.com/cgi-bin/rv-ken/diarypro/diary.cgi?field=5  この書き込みをしたお陰で購入する決断が付きました。

取り付けは、本体、水の配管、ガスの配管、12VDC、110VAC、ラジエーターホース等で、複雑ではありませんが、時間が掛かるものでした。 取り付けが完了してガスバーナーは直ぐに機能しましたが110VACが機能しません。 

実は、配送されて来た際にウオーターヒーターの角が潰れて居ました(写真中)ので、落とした時にヒーターエレメントが切れた(?)と直感しました。 受け取った時点で購入先に説明してありましたので、送り返せば新品に交換はして呉れます。 しかし、既に8ガロン(30リットル)の不凍液($120)を入れたばかりで、ホースを外せば洩れるし、汚れた不凍液の再使用は避けたいところです。

テスターで電源からスイッチ、スイッチからウオーターヒーターの配線を調べてみましたら問題無く、ウオーターヒーターはオープン(回路が閉じていない)でしたのでヒーターが切れているのは明らかでした。 取り扱い説明書を何度も読み返しましたが、水をタンクに入れてから熱する注意書きはアチコチに或るものの、110VACに関しては僅かしか説明がされていません。 “時間が解決して呉れる” とは思えず、110VAC機能は諦める事にしました。

ウオーターヒーターの角が潰れている為、外したドアーを元に戻すのに手間取っていましたら、安全ピンが付いた小さな黒いスイッチ(写真下)が目に入りました。  “オフ”になっていました!

矢張り“時間が解決”して呉れました。


参考:
今、考えてみればスイッチが付いているのは当り前の様な気もしますが、12VDC、ガス、水、冷却水、これら全てにスイッチ(オン/オフバルブ)は付いて居ませんし、思い込みをして仕舞いました。 良い教訓になります。

問題(故障)は“時間が解決して呉れる”  その1

キャンピングカーの故障(特に旅先の故障)では、解決の目途が立たずに途方に暮れる事があります。

以前書いたことがあるかも知れませんが、家から5千km以上離れた僻地でエンジンが黒煙を出して調子が悪く成り、その内時速5km程度しか出せなくなって仕舞いました。 運良く国立公園にたどり着き、レンジャーに頼んで夜間駐車禁止の場所に停めさせて貰って修理を試みましたが、原因が全く分かりませんでした。 

対策を考えましたが、最も近い町は270Km離れており、部品が必要でも1日掛かり、最悪の場合は修理屋に牽引して行ってエンジンの解体修理、修理に時間が掛かるようであれば仕事の為に飛行機で一度帰る事に、休みをそれ程長く取る事は不可能でキャンピングカーを手放す事も考えました。

この様な時に何時も頭に浮かぶ言葉が“時間が解決して呉れるです”。 反対に忘れて仕舞う言葉が“写真を撮って残す”です。

考えて居るだけでは問題は解決しませんので、車の下に潜り込んだり必死で原因追求をしました。 故障が起きた前は、雨の中を水溜りがアチコチにある凸凹の砂利道を走りましたので水や振動が原因している部分を頭に入れて調べました結果、排気ブレーキを操作するリレーに泥水が入り込み、ショートしている事を突き止めました。 即ち排気弁が閉じっ放しの状態で黒煙が出てエンジンの回転が上らなくなっていました。

この時も“時間が解決して呉れました。
以前、ヘッドライトを改造した際にスペアーのリレーを持ち歩いていましたが、偶然にもそのリレーが全く同じ物で、更に密閉式の為水が入る心配も無く、取り替える事で完治しました。

北国の夏で明るくはありましたが、修理を完了した時は既に遅く(12時?)なって居ましたのでそのまま其処で1泊しました。 

問題(故障)は“時間が解決して呉れる” その2

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故障で途方に暮れた事は数え切れない程あります。 それらは皆思い出となって残っています。 何も無ければ多くの事は記憶に残っていません。

私は途方に暮れ易いのでしょうか? 最近起った2件を書きます。

10日ほど前にプレッシャーコンバーター(マスターシリンダー)の油漏れを発見し、取り外して調べた結果再使用は不可能な状態でした。 4週間後に長距離旅行を計画しているにも拘らず、何処の部品屋を訊ねてもブレーキブースター自体の在庫は無く、製造元(Heldex)は特注で2ヶ月掛かると言われてしまいました(修理キットは無し)。

この時は2倍の価格でも欲しい心境で、状況をMasterさんにも説明しました。 そしてその際話した言葉が“時間が解決して呉れる” でした。

2個付いているプレッシャーコンバーターの両方共が錆と変色で酷い状態でしたが、きれいにして組み直すと意外と使えそうになり、取り付け直してブレーキオイルを足しエアー抜きをしました。 (その後、シャーシーメーカーで異なる部品番号で多数在庫をしている事を発見、1個注文)

数日後、エンジンを掛けて作動状況を調べてみましたら一方のプレッシャーコンバーターが正常に機能せず明らかにエアーが抜けていない状態でした。 実はエアー抜きバルブ(ブリーダーバルブ)が錆び付いていた為ブレーキライン取り付けネジを緩めてエアー抜きを行いましたが、空気は軽くて上部に溜まる為多量のエアーが残っている様子でした。

シャーシー沿いの狭い場所で、小さなレンチがヤット入る最悪の場所で、ブリーダーバルブの6角は丸く成り、リクイッドレンチ(硬いネジを緩める為の油)を大量に注ぎ、バイスグリップを使っても滑って仕舞う状態でした。 ブリーダーバルブを折って仕舞えば仕事が更に増えますので、止む無くプレッシャーコンバーターを再度取り外しました(写真上)。

テーブルの上で行えば簡単に外れると思ったブリーダーバルブは錆び付きが激しい為に全く緩もうとはしません。 “時間が解決して呉れる” と言い聞かせながらガスで局部を熱する事さえ考えました。

工具箱を探しながら解決法を考えていましたらよい物を見付けました(写真下)。 此れは10年位(?)前にシアーズ(クラフツマン)で安売りをしている時に購入し、仕舞ったままで使った事がありませんでした。 内部が逆ネジになっていて食い付く様になって居り外部は6角の工具で、此れを使うと簡単(?)に取る事が出来ました。 この工具は、私に取っては元を取った事になります(ブリーダーバルブが折れていたら、更に苦労した事は間違いありません)。

新しいブリーダーバルブに取替え、全て元通りに取り付け、エアー抜きも完了していますが、未だ試験はしていません(エンジンが大きな音を出しますので)。 

人間が考える事は不思議です。 新しいプレッシャーコンバーターが既に届き、それを取り付ければ簡単に問題解決したのですが、そうすると今迄使っていたプレッシャーコンバータは空気にさらされて酸化し、直ぐに使い物に成らなくなって仕舞いますし、オイルを塗るとブレーキオイル用のリングやシールは使い物に成らなくなってしまいます。

当然ながら、新品はスペアーとして積み込んで於く事となりました。 あれほど必要だったプレッシャーコンバーターが今ではそれ程では無く、時間は我々を自由に操っている様にも思えます。 “時間は必ず解決して呉れます” 

整備と修理に関して(修理経験の無い人の為に)

此れまで時々修理を奨励する様な書き込みをしましたが、決して嫌なものを押し付けているのではありません。 その反対で始めると非常に楽しく、キャンピングカーを所有している人はそれを経験する材料が揃っているのですから始めないのは勿体無いと思います。 多くの人が修理の楽しさの体験を書いています。

最初からエンジンをバラシてピストンを交換するのは無理なのは当然ですが、自分で出来る自信のあるものは行ってみては如何でしょう? キャンピングカーの細部を見ますと線が弛んでいたり、ネジが緩んでいたり、オイルが漏れていたり、部品が錆びていたり、グリース(ゴム製品には大敵)が飛び付いていたり、直さなければその内問題が発生したり、修理工場では見逃しそうな問題箇所は意外とあります。 修理は兎も角、点検して問題箇所を探すだけでも意味があり、見付ける事が出来れば楽しいと思います。

修理に関してはネットに色々説明がされて居ますし、質問コーナーもアチコチで見掛けます。 修理は簡単に出来る物から高い技術や時間を必要とするものまで色々ありますが、道具、技術、時間、場所、その他の制約を考慮して自分で出来る範囲で始めては如何でしょう?

修理が安全に出来る様に準備をすると役立ちます。 
•  取り付けられている部品のコンポーネントの場所、機能等を知る
•  マニュアルに指示されている定期点検に従う(調べる)
•  ネットや本で興味ある修理に関する記事を読む
•  修理をする前に調べる(マニュアル、必要工具、必要部品、方法、その他)

デーラーや修理工場は営利事業ですから時間を幾らでも掛ける訳には行きません。 又、単純な問題でも時間が掛かれば高価になります。 しかし、我々は趣味で楽しみながら時間を掛けて修理をする事が出来ます。 工具も一度使えば元が取れます(?)し、使って無くなる物ではありませんので何回も使えます。

余り真剣に考える必要は無く気が向いた時に始めて下さい、のめり込みます、“始めてよかった”と思う日が来るのは間違いありません。


参考:
大きなボルトやナットは強い締め付けが必要で、通常締め付けトルクが指定されていますが、小さなネジ類は締め過ぎてねじ山を壊して仕舞わない様に注意して下さい。 

このブログにも出来るだけ修理に関して書き込む様に心掛けます、役立てば良いのですが? 

もし、質問がありましたらコメント欄に書き込んで下さい(おっしゃって頂ければ公開は致しません)。

電気に関する故障 (修理経験の無い人の為に)

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キャンピングカーの電気に関して書きましたので、故障解決に関して書いてみます。

最初に気を付けなくては成らない事は安全です。 
AC100Vは電圧が高いので当然気を付けなくては成りませんが、DCの12Vでも汗で手が濡れていたり、雨の中で修理をする場合は感電の危険性があります。

電気関係の故障とは:
多くの場合電気が流れるべき所に流れなかったり、流れるべきで無い所に流れて仕舞う事(部品の故障も含め)ですから電気が流れている(流れていない)様子をみる必要があります。 しかし、電気の流れは目では見えませんので、電気の流れを知る工夫が必要です。

トラブルシューテイング:
電気関係に限らず全ての故障の修理をする中で一番大変なのはこの“トラブルシューテイング”です。 デーラーや修理工場には我々が持って居ない特殊機器がありますが、それでも“トラブルシューテイング”に時間が掛かったり原因が分からない場合もあります。 原因さえ解れば殆ど解決した様な物で、線をつなぎ替えて電気を流れる様にしたりショートしている部分を電気が流れない様にしたり、部品を交換したり比較的に簡単です。

トラブルシューテイングの方法:
トラブルシューテイングに必要なのは見えない電気の流れを知る(想像する)方法で、人其々異なりますが、基本的な手段は同じ様なものだと思います。 即ち、
1.  配線図(頭の中で想像する配線図)
配線図があれば役立ちますが多くの場合はありませんのでイマジネーションを働かせます。 それには前回書きました様なAC、DCの基本的な回路や仕組み、更には電気部品の配置や機能等を知っていると役立ちます。
2.  メーター
電気問題のトラブルシューテイングには電圧、電流、抵抗を測定出来るテスター(マルタイメーター = ボルトメーター = アンプメーター = オームメーター、その他人に依って異なる呼び方をする)は必需品です。 価格は1000円程度から色々あると思いますし、使い方も慣れると簡単です。 
3.  修理者の経験や知識
メーターの使い方を含め、経験や知識が増せば増す程トラブルシューテイングが効率的に出来る様になります。 (当り前?) 一度問題を解決すると将来同じ様な問題解決に役立つ経験となり自信にもなります。 
4.  故障以前(特に故障直前)の車の状況
あらゆる状況がトラブルシューテイングの手掛かりになる可能性があります。 例えば、最近スターターモーターの調子が悪かった場合は、スターターモーター自体以外にそれが他の部分(バッテリー、配線、イグニッションキー、その他?)に負担を加えた可能性も考えられます。 
5.  故障時の環境
雨の中を走れば水が原因、ガタガタ道を走れば振動が原因の故障が考えられます。
6.  原因可能性を限定
テスターを使って問題箇所を狭めて行く方法はよく使いますが、其の外にも正常に作動している部品(他の箇所から外したり、借りたり)と交換して可能性を狭める事も利用出来ます。

トラブルシューテイングはパズルを解く楽しみと同じだと考えて、余りプレッシャーに考えないでリラックスして対応すると良い考えもヒラメキます。 

安心して下さい、絶対に時間が解決してくれます。 此れまで修理を専門家に任せていた方は、是非とも少しづつご自分でチャレンジしてみては如何でしょう? キャンピングカーを持つ楽しみが更に増します。  出来るところから始めて下さい。


参考:
フューズが飛んで居たり、接触不良、特に錆でグラウンドされて無い簡単な(答えが分かると)原因は良くある事です。

部品交換時、特に電子機器の交換取り外し時にはショートを避ける為に必ずバッテリーのアース(-)線を外す必要があります。