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Norcold 冷蔵庫(models N620, N621, N820, and N821) 操作(温度設定、モード変更)

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“Norcold(N621)冷蔵庫のボタン操作が怪しい” とのコメントがありましたので、ボタン操作の概略を説明をします。

最初に確認すべき事:
— バッテリーからの12V プラスの線が基盤の“12VDC”に接続
— 12Vマイナス(アース)が“12V GND1”に接続
— 各DC線が正しい電極の基盤ターミナルに接続
— フューズが12Vのプラスの線の出来るだけバッテリー側に近い所にある
オリジナルの状態、即ち此れまでに冷蔵庫の配線に手を加えて無い場合は以上の事には心配をする必要はありません。

コントロール パネル:
操作パネル(スケッチ)は冷凍室と冷蔵室の間にあります。
操作をする際は冷蔵庫に12Vが来ている事が必要です。

ON/OFFボタン①:
— 停止の状態から始動する場合は、ON/OFFボタン①を押すと自動モードになります。
— 起動中から停止させる場合はON/OFFボタンを2秒間押し続けます。

TEMP/SET ボタン②
— 冷凍庫と冷蔵庫の両方の温度を調整します。
— 調整はTEMP/SET ボタンを押し続けて目的の設定番号で指を離します。

温度設定表示窓③
— 温度は1-9の設定が出来、9が最も冷たい設定です。 

MODE ボタン⑧
— 4種のモード(AUTO、AC、DC、GAS)の変更が出来て、温度設定表示窓③に表示されます。
— 押し続けますと、モードが一個づつ点滅します。
— 必要なモードが点滅した時に指を離します。

自動運転(AUTO):
— AUTOに設定しますとエネルギーが最も効率的な設定を自動的に選択します。
— 例えば、DCを使用中にACが接続されると、自動的に効率的なACに変更します。
 
自動運転設定でのエネルギー効率の順位:
1. ACが接続された場合、AUTO③とAC④が点灯し、10秒後にAC④は消えてAUTO③は点灯し続けます。

2. GAS使用が可能で、ACが接続されていない場合はAUTO③とLP GAS⑥が点灯し、10秒後にLP GAS⑥は消えてAUTO③は点灯し続けます。

3. それぞれのエネルギー源(AC、LP GAS、DC)が接続されて居ても何れかが故障で機能をして居ない場合は、表示窓③に故障コードが常時されて、効率の悪いエネルギー源で作動を続けますが、エネルギー源が無い場合は作動が止まります。 

手動運転:
— MODE ボタン⑧を押して手動のAC④、LP GAS⑥、DC⑦の何れかに設定しますと、設定されたモードライトは点灯しますが、AUTOは点灯しません。 
— エネルギー源が途絶えますと作動は停止して故障コードが表示されます。

LP GASの点火 (自動と手動モード):
— 最初の点火は30秒以内に起こらない場合もあります。
 
LP GASが30秒以内に点火しない場合:
 ガス安全弁が自動的に閉じて表示窓③に故障コードが表示されます。
— ON/OFFボタン①を2度押し(1度目は停止、2度目は始動)で故障コードは消えます。
 
2度-3度試みて点火しない場合:
— ガス管を点検します。
— マニュアルの“Troubleshooting”セクションに説明してある“Gas Ignition Fault”を参考にします。


以上がNORCOLD冷蔵庫(models N620, N621, N820, and N821) の操作概略です。
http://bryantrv.com//docs2/docs/Nseries.pdf

計量の重要性、計量方法:

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自動車メーカーが許容重量を設定して充分な積載重量がある車を製造しても、キャンピングカーに改造しますとGVWが許容重量をオーバーする可能性は非常に大きくなります、キャンピングカーに改造すること事態で重量は増しますしキャンピング装備を考えますとGVWは相当大きく成りますが、許容重量は一定です。 重量オーバーをすればRVの故障にも繋がりますし、操縦性も悪くなりますし、何より事故が起こる可能性が高くなり、危険な状態になります。 後ほど書きますが、直進性(フラツキ)の問題は前後の重量配分が大きく影響します。

GVW(総重量)、即ち全ての乗客、装備、荷物等を積んだ走行状態の重量は非常に大切で、正確なGVWを知る唯一の方法が計量です。 重量オーバーをしていないか(許容重量を超えて居ないか)や、適正タイヤ空気圧を知る上でGVWは不可欠です。 何事も一度知れば簡単なのですが、アメリカのRVフォーラムでもRVを始めて間が無い人が計量場所や方法に関してよく質問しています。 以前にも書いたと思いますが、今回は再度計量に関して書きます。  

計量する際の準備:
RVの重量は乗用車とは異なり、積載する装備、燃料の量、フレッシュタンク(飲料水)/グレータンク(台所、風呂)/ブラックタンク(トイレ)の量に依って変化しますので、基準となる最大数値を知る必要があります。 それには必要と思われる全ての装備を積み込み、燃料とフレッシュタンクを満タンにして計量します。 グレータンクとブラックタンクはフレッシュタンクと相反関係にあり、一方が増せば他方は減りますので、空の状態が現実的だと思います、 
将来積載量に大きな変化が起きた場合の適正タイヤ空気圧もこの基準数値を加減して算出に使用出来ます。

計量機器:
最も一般的な機器は、トラック等が乗って計測出来る大型計量盤(写真上左)ですが、ポータブル計量器(写真上右)もあります。http://www.scaleline.com/truck_scales.htm

計量場所:
アメリカではトラックストップと呼ばれる広い駐車場所を持つトラック専用のガソリンスタンドに計量盤が設置されていて、恐らく、之が一番簡単で、$10(?)払えば誰もが心配無しに直ぐに計量出来ます。 他にも色々あります。
• RVの集会
FMCA(Family Motor Coach Association)やGood Sam等が主催する大きなRVの集まる場所で簡易計量器(写真上左)が設置されています。
• トラック・ウエイ・ステーション
高速道路には営業トラック専用の計量場所(道路使用税計算が目的?)がありますが、トラックの量が少ない空いて居る時に計量が可能との書き込みをRVフォーラムでよく見ますが、私は利用した事がありません。 無料の様ですが、多くの場合はトラックで混雑しています。
• 無人トラック・ウエイ・ステーション
カナダで時々見ますが、一種のトラック・ウエイ・ステーションで、計量盤と数値を示す電光掲示板が在って、乗れば重量が表示され、無人で、当然無料です。  多くの場合誰も居ませんし、居なければ自由に何度でも測定が可能です。
• 金属解体/石材/建築材料等を扱う店
日本では二箇所の金属解体業者で計量盤を見た事があります。 一箇所は次のサイトで説明をしましたが、この場所では1000円で左右、前後を計量して呉れると話して居ました(4-5年前)。  http://www.net-camper.com/cgi-bin/rv-ken/diarypro/diary.cgi?no=120
他にも探せば在ると思われますので、見付けた方は場所を交換し合っては如何でしょう?

計量例:
計量盤を使った計量が実際にどの様に行われるのかYoutubeにありますので参考に為さって下さい。 この場合はトラックストップですので、3個の計量盤が繋がっていて、一度に3点を計量出来る様になっています。  https://www.youtube.com/watch?v=ixK9BTAXqyY

計量結果は印刷されて手渡されます(写真中左右)。 写真は2001年と2006年の計量結果で、フレッシュウオータータンクをオリジナルの52ガロンサイズ(計量時満タン)から40ガロンサイズ(計量時満タン)の小さいタンクに交換したにも関わらず、重量が980ポンド増しています。 数値は左から、前輪、後輪、トウド、の重量です。

参考:  直進性問題を重量配分で解決
購入当初操縦安定性が悪く、前輪アライメント調整(キャスタ―4度/4.5度‐7度/7.5度、トーイン/トーアウト2度―-2度、種々変更)、タイヤ空気圧を変更、ハンドルの遊びを極限まで無くして硬いと思われるまで調整、異なるデイーラーにも持ち込みましたがどのデイーラーからも正常だとの答えが戻って来ました。 
燃料タンクが前方にあり、満タンにすると操縦性がよくなる事に気が付き、前輪が軽過ぎると判断、フレッシュタンクが最後尾にありましたのでタンクを空の状態で走った事もありましたが、最終的に後輪の後ろにあったタンクを取り出して前方に新しいタンクを取り付けました(後部のタンクはドアーより大きい為にタンクを切って取り出す)。 改造前は風が少しあれば蛇行をし、大型トラックに追い越される際はハンドルを左右に大きく切って車体を真っ直ぐに保つのが大変、常に両手でハンドル握って運転をしていましたがこの改造後は全ての状況で片手で快適に運転が出来る様になりました。 キャスターを規定の設定に戻すべきなのですが、運転が快適、タイヤの磨耗は均一で、前輪のタイヤ磨耗は後輪よりも少ない(写真下)ので其のままの状態で使用しています(6本共TOYOタイヤで同時に交換)。  尚、現在の重量配分ですと、前輪/後輪全ての最適タイヤ空気圧が78psiです。  補足: 調べた結果、タイヤは2010年8月19日に交換しましたので、交換後4年半が経過、約4万Km走行しています(時間の経過が早い!)。

計量数値:
上に表示した計量数値は改造前と後で、2001年の重量(写真下左)は前輪が6200Lbs、後輪が13420Lbs、合計19620Lbs、前輪に掛かる重量は全重量の31.6%(燃料が少ない場合は30%?)でしたが、改造後の2006年の重量(写真下右)は前輪が6980Lbs,後輪が13700Lbs、合計20680Lbs、前輪に掛かる重量は33.75%です。 その後、2010年にカナダで計量した際は、前輪が3316Kg(7310Lbs)、後輪が6240Kg(13757Lbs)、合計9556Kg(21067Lbs)、前輪に掛かる重量は34.7%で、燃料、液体タンクの量に関係無く安定走行が出来て丁度良い配分だと思われます。 

補足:
計量結果(GVW)から、許容重量(GVWR、GAWR,GCWR)をオーバーしていない事を確認し、更に、この数値とタイヤ空気圧チャートを使って最低限のタイヤ空気圧を算出し、全てをマニュアル、又は車検証と一緒に大切に保管するとよいでしょう。

若し、直進性が悪くて困っている方がいらっしゃいましたら、重量の配分問題、即ち前輪に十分な荷重が掛かっていない可能性が大いにあります。 ホイールベースが短い車やDP(デイーゼルプッシャー)によくある問題です。

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トラベル トレーラーの牽引に関して - その8  牽引に関する法律と一般RVerの考え方/意見

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RV所有で大切な事柄が沢山ありますが、中でも非常に重要だと思われる事が2つあります。
• 安全に走行が可能である事
• 法律に違反していない事

勿論、100%安全(故障が起こらない)を宣言出来るには幾らお金を掛けても不可能ですし現実的ではありません、新車でも故障をする時は故障をします。 又、法律に関しても、100%守る事は不可能で、これも現実的ではありません、守ると事故につながる可能性が高くなる場合もありますし、守らなくても良い法律もあります。
自分で安全性と法律を守っている事を納得出来る事が現実的だと思います。

私は常に5マイル/時の速度違反をする様に心掛けていて、可能な限りクルーズコントロールを使って違反走行をします(制限速度が55マイル/時の場所では燃費節約の為に58マイル/時で走行しますので3マイル/時の速度違反です)。 ここで大切な事は危険な場所では制限速度以下の安全速度に落とす事です。 5マイル/時の速度違反のお陰で私は捕まった事がありません。

余談:警察官はRVの違反には大目に見て呉れますが長距離運転手には非常に厳しく、その為多くの長距離運転手は砂漠の中の一本道でも制限速度を守って(?)走行します、取締りが無いと思われる場所では違反をするトラックも居ますが大幅な違反はしません。 

A. 牽引の安全性
牽引走行中に直進性、ハンドル操縦性、減速/停止等の機能に問題が無く、更に故障が起こらない事は安全性として非常に大切です。 当然、安全性の感じ方は個人差があり、車を運転する事自体に不安を感じる人も居るかも知れませんが、納得の行く範囲で安全である必要があります。

次のサイトに、エアーストリーム牽引(全ての牽引に通じる)の安全性に関して非常に興味深い事、題して“Towing Myth(間違って信じられて居る事)”が書かれています。  牽引器具を販売する人や牽引修理関係者に対しては非常に厳しい意見が書かれていて居ますが、書かれている意見には私も同意出来る様な気がします(証明は出来ませんが)。 http://www.inlandrv.com/articles/towing_myths.pdf

• 牽引の事故の多くは統計的に重量オーバーの問題を解決する目的で追加した部品(オーバーロードスプリング、エアーリフター、エアーバッグ、ショックアブソーバー、自動水平保持装置)や改造が関係しているそうです。  従って、重量オーバーは避けて牽引車、並びにトレーラーのメーカーの仕様に従うのが安全だと思われます。 
• デイストリビューションヒッチは非常に重要で、一般的に5000ポンド以上のトレーラーには不可欠と言われています。
• デイストリビューションヒッチは間違った使い方をすると効果が薄れ、トレーラーの故障や事故の原因にも成りかねません。 エアーショック、エアーバッグ、その他エアーを使った補助装置と一緒に使用しますと効果を失うそうで、エアー装置が使われている場合はエアー圧を最低圧(15-20psi)に保つべきだそうです。
• デイストリビューションヒッチを使用する際は牽引車に見合った強さのものを選択する事が大切で、強過ぎても弱過ぎても良くありません。 従って、17000ポンド(1700ポンド?)のデイストリビューションヒッチの使用は問題と思われます。

B. 牽引の法律面
アメリカのRVerは一般的に皆法律や決りを守り、真剣に考えて、取り分け事故が起こらない様に心掛けていると思います。 
• GVWR(許容総重量)を気にして多くのRVerが計量(計量盤に乗せる)を行う
• タイヤ空気圧を気にする
• タイヤの寿命を気にする
• 重量に気を配る

RVフォーラムで、牽引に関する重量は頻繁に議論されています。 アメリカ内で重量違反で捕まった、又は取り締まりを目撃したとの書き込みは一切ありません、余程危険な状態であれば話は別でしょうが。 しかし、カナダの西側の州であるブリテイッシコロンビア州やアルバータ州では取締りが行われているとの書き込みが幾つもあり、取り締まりでは重量オーバー、重量の配分、違反タイヤ(乗用車タイヤ)が使用されていないか等も調べるそうです。

1/2トントラックでの牽引に関する書き込みでは、殆どのRVerが許容重量を超えては成らないどころか、20%ルールを意識している人が少なくありません。 1/2トントラックは10000ポンドのトレーラーを牽引が限度で理想的には8000ポンド前後と考えるRVerが一般的、“許容重量を少々超えても問題は無い”との意見は全く見ません。 自分のトレーラーは10000ポンド超えているが大丈夫だととの書き込みがありましたが、1/2トントラックにはGVWRが17100ポンドも在って、11000ポンド牽引も可能な様です。

オーバーウエートの写真:
上に添付した様なオーバーウエートの写真を見た事がありますので調べてみましたら、これ等の写真の全ての出所は海外である事が分かりました。 重量オーバーと思われる牽引はオーストラリアやヨーロッパで多いらしく、牽引の写真はイギリスでの写真です。 アメリカでもSUVでの牽引は少なくありませんが、SUVの中には3/4トンシャシーもあります。

法律を守る習慣:
RVerが重量や決められた装備(補助ブレーキ)等の決まりを守る理由の一つは事故を起こしたく無い、起って仕舞った場合に保険が利かないと怖い等の考えが影響としていると思われます。 人身事故を起こしたり、裁判沙汰になった場合に許容重量をオーバーしていた場合に責任を心配する書き込みはよく目にします。 許容重量をオーバーした、特に大幅にオーバーして起こした事故と、多少の制限速度をオーバーして起こした事故では過失責任が異なる様な気が、私もします。 重量オーバーは、違法行為と知りながら飲酒運転をするのと同じ類の様な感じでは?

結論:
安全を第一に考え、法律やルールに従って、納得の行く判断をすれば、RV生活を楽しむ事が出来ると思います。

これで1/2トントラックでの牽引に関しては終了したいと思います。

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トラベル トレーラーの牽引に関して - その7  トラベル・トレーラーに関する重量

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今回はトレーラー(TT=Travel Trailer)の牽引重量に関して、28ft エアーストリーム トラベル・トレーラーと、同じく28ft ビクトリー・レーン トイ・ホーラーを例に取って考えてみます。

トレーラーの場合は4つの重要な重量が有ります。

①. 許容総重量 GVWR (Gross Vehicle Weight Rating)
超えては成らないトレーラーの最大重量で、この許容総重量になるまで荷物(キャンピング装備、食器、工具、食料、その他)、液体(水、汚水)、その他を積載出来ますが、牽引車(TT=Tow Vehicle)の許容コンビネーション総重量 (GCWR WEIGHT)をも考慮する必要があります。

②. 基礎重量 (Base Weight)
メーカーが見積もった空の状態での重量で、必ずしも正確ではありませんが重要です。 基礎重量は許容重量に対して小さい方が、当然より大きな重量を積載可能で、メーカーの多くは軽い事を掲げます。

③. 正味積載重量 NCC (Net Carrying Capacity)
許容総重量から基礎重量を差し引いた重量でこの重量を超えない範囲で積載が可能ですが、基礎重量はメーカーが予想した数値で正確とは限りません。
スライドアウトや豪華な装備で基礎重量が増し、NCCが小さな場合がありますし、同時に軽量にする為に貧弱な構造の為に許容総重量は必然的に下がりNCCを確認する必要があります。

④. GVW (Gross Vehicle Weight = グロース ビヒクル ウエート)
走行状態での車重と積載重量の合計で、正確な数値を知って於く事は非常に大切です。 この数値はTTの許容重量を超える事は出来ませんし、TVの許容コンビネーション重量を確認する上で必ず必要です。 フル装備、水満タンで一度計量をする事をお勧めします。

牽引例:
前回例に取った1/2トン ダッジピックアップトラック(許容総重量6350、許容コンビネーション重量14100Lbs)を再度例にして、28フィートのエアーストリームを牽引した場合と、28フィートのトイホーラーを牽引した場合を考えてみます。

重量例1. 28’エアーストリーム(International Signature):
仕様に依りますと、①許容重量 GVWR (7600 Lbs)、②基礎重量 Base Wt(5923 Lbs)、③正味積載重量 NCC(1677)です。
トラックの❹許容重量まで、即ちトラック極限まで満載しますと6350Lbsで、❽許容コンビネーション重量が14100Lbsですので、TTの最大重量は差し引き7750Lbsと成ります。 TTの許容重量の7600Lbsはこの重量以下ですので、TTの許容重量まで積載可能となります、即ちTTの許容重量の範囲であればTVの許容コンビネーション重量をも満足させる事になります。
参考: 20%ルールを考慮しますと減量する必要がありますが、TV、TT共に許容重量、即ち満載した状態ですので、減量の余地はあります。

重量例2. 28’ビクトリー・レーン トイホーラー(Toy Hauler):
仕様に依りますと、①許容重量 GVWR (11176 Lbs)、②基礎重量 Base Wt(7244 Lbs)、③正味積載重量 NCC(3932)です。
上と同様にTVに許容重量まで積載しますとTVの最大牽引重量は7750Lbsですので、トイホーラーを満載した場合の11176Lbsを約3426Lbs(11176Lbs-7750Lbs)上回って仕舞い、トイホーラー自体は一般的な装備、食料、水等の他にオートバイやバギー等を含めて4000Lbs(小型車の重量)に近い重量を積載出来るにも拘らずトラックの許容コンビネーション重量をオーバーして仕舞い、トイホーラーの限度までは積載出来ません。 何らかの方法(オートバイ、水、人、その他を減らす??)でTVとTTから満載時より3426Lbsを取く、即ち、TVとTTの合計重量を14100Lbs以下にする必要があります。

この場合の可能性を考えますと、トラック乗車人員を2人(300Lbs)、荷物(200Lbs)に抑えますとTVのGVWは約5217Lbs(4717Lbs+300Lbs+200Lbs)に成りますので、目標とするトイホーラーのGVWは8883Lbs(14100Lbs-5217Lbs)と成ります。 従って、トイホーラーに積載出来る最大重量は1639Lbs(8883Lbs-7244Lbs)と成ります(注意: 数値は理論を示すのが目的で正確では無い)。 

従って、この場合は計量をして正確な重量を知り、周到な計算の上で積載を行う必要があります。 牽引する力に関しては、若し、エンジンが5.7Lで、ギヤー比が3.92であれば問題は無いと思われます。 3/4トンのトラックでも同じコンビネーションが使用されて居ます。


今回の結論:
ダッジ1500 1/2トン トラックを使用した場合は最初の例に使用したエアーストリームクラスの重量の牽引は可能ですが、例2のトイホーラーは少々重量があり、許容重量に近い重量を牽引する場合は3/4トンのトラック、又は同等のGCWR(許容コンビネーション重量)を持つTVの方が無難と思われます。

参考:
この例に使用したトイホーラーは2004―2006年型ですが、最近のトイホーラーは更に軽量に出来ていてしかも5000Lbs前後のNCCを有する物もあります。


次回は纏めとして、牽引に関する法律問題、一般的な意見等を書く予定です。

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トラベル トレーラーの牽引に関して - その6  牽引車に関する重量

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今回はTV(Tow Vehicle=牽引車)としてダッジ・ピックアップトラック1500(1/2トン)を例に牽引に関する重量を考えてみたいと思います。

1/2トントラック、SUVでの牽引はポピュラー:
ご存知の通り1/2トラックは最も軽量級のピックアップトラックではありますが、SUVと同様に普段は通勤や買い物に使い、時々軽量のTT(Travel Trailer=トレーラー)を牽引して家族でキャンプ旅行にも出掛ける様な使い方をする人は少なくありません。 牽引を主に考えた場合は3/4トンの方が適していますが、燃費や初期投資等の経済性や普段の乗り心地等の利便性で1/2トンを選択するのが理由の様です。  
参考:退職して大きなTT、特に5thホイールを頻繁に牽引する場合は3/4、又は1トン車が必要で、3/4トンと1トンの価格差は少ない為にトラベルトレーラー牽引する場合は後輪シングルタイヤの1トン車を選択し、大型5thホイールを牽引する場合はダブルタイヤを選択する様です。

TVの牽引に関する重量:
家族4人がゆっくり寝泊り出来るTTと成りますと重量が増し、1/2トントラックで牽引する場合は制限重量ギリギリになり、搭載するキャンプ装備どころか、飲料水を減らしたり、燃料を減らす等の選択が必要性も無きにしも非ずです。 

重量に関する仕様を理解:
正確に安全圏内か危険かを知る為にはTVの仕様を正確に理解して於く必要があります。 即ち、TV、TTを購入して正確に計測した後で危険状態を知ったのでは手遅れです。

先に添付しました2013年型ダッジ1/2トン車の重量に関する仕様を例にして説明します。
http://www.ramtrucks.com/assets/towing_guide/pdf/2013-RAM.1500.Towing.Specs.pdf
このサイトには7ページに渡り約350種類の異なるキャブ(乗員数)、駆動(エンジン、トランスミッション、ギヤーレシオ)、トリム(デラックス仕様)、2駆/4駆等に対する重量に関する数値が記されています。 数値の意味を理解する為に1頁から一例を抜粋してしてみました。 それぞれの重量に関して❶ - ❾の数字を付けましたので、その順に説明をします。

❶ 基礎重量-前 (BASE WEIGHT -FRONT)  例1 2679ポンド
❷ 基礎重量-後 (BASE WEIGHT -REAR)  例1 2039ポンド
❸ 合計基礎重量 (TOTAL WEIGHT)  例1 4717ポンド
名前の如くメーカーが基礎的な基準とする重量で、余分な装備、例えばナビ、ルーフラック、高級装備等、時にはエアコンの重量も含まれていない場合もありますので、牽引見積もりの為に使う場合は現実より低い数値である事を考慮する必要があります。  尚、前輪と後輪の車軸重量を加えますと合計基礎重量と成ります(❶+❷=❸)。

参考: 基礎重量はカーブ重量(Curb Weight)とも呼ばれ、燃料は満タン(正確には90%)ですが、運転手、客、荷物等は一切含まれません。 これに対してはドライ重量(Dry Weight)は燃料は勿論、オイル、冷却水等の液体も含まれません。

❹ 許容総重量 (GVWR) 例1 6350ポンド
乗客、荷物(ヒッチに掛かる重量も含む)を積載した状態で計量した際に越えては成らない重量がこの許容総重量で、重要な数値です。

❺ ペイロード (PAYLOAD) 例1 1630ポンド
積載可能な乗客(運転手)や積荷の重量で、許容総重量から合計基礎重量を差し引いた単なる計算値で運転手も含まれています(❹-❸、10ポンド以下は切り捨て)。 即ち、150ポンドの運転手と150ポンドの人が助手席に乗れば、1630-300ポンドで、1330ポンドの荷物が積載可能ですが、基礎重量が低く見積もられていますので実際には更に低いと予想されます(計算上の人の重量は150ポンドが使用される)。

❻ 許容車軸重量-前 (GAWR)  例1 3700ポンド
❼ 許容車軸重量-後 (GAWR)  例1 3900ポンド
車軸に掛かる重量、即ち計量した後輪の重量、又は前輪の重量がそれぞれの数値を超える事が出来ない数値です。 前後の重量はTVの前後の傾斜で変化しますので、デイストリービューションヒッチを使用してTVが出来るだけ水平を保つ様に調整する事が大切です。 

❽ 許容コンビネーション総重量 (GCWR  WEIGHT)  例1 14100ポンド
TVとTTの総重量(計量値)の和が超えては成らない、牽引をする際の最も重要な、オーバーし易い数値です。 
TVに限度限度の許容重量重量、即ち例1の6350ポンドまで積載した場合は、14100ポンド-6350ポンド、即ち、トレーラーの重量は7750ポンドを超える事は出来ません。

❾ 最大トレーラー重量 (MAX TRAILER  WEIGHT))  例1 9200ポンド
自動車メーカーが予想(算出)した最大重量の数値で許容コンビネーション総重量から基礎重量を差し引いた数値です。  TVの重量に運転手は含まれて居ますが乗客も荷物も何も積まない空の状態での数値で、記述されている9200ポンドは、14100ポンド-4717ポンド-150ポンド(運転手)です(❽-❸-150、50ポンド以下切捨て)。  注意が必要なのは、既に書きました様に基礎重量が低く見積もられて居ますので9200より更に低く、又、 TVに家族やキャンプ用品を積載しますとそれらの重量を差し引く必要がありますので、9000ポンド以下と成ります。

許容重量は超えてはならない数値を意味しますが、RVフォーラムでは安全性や快適性を増す為に“20パーセントルール”が唱えられています。 TTの重量限度が9000ポンドであると仮定しますと、更に20%を差し引いて、7200ポンド前後を目標とする様です。  

計量の必要性:
今回の例は1/2トントラック中でも大きな許容重量を持ったモデルを例に取って書きましたので、他のモデルの場合はそれぞれの仕様を調べる必要がありますし、限界に近い遠いに関係無しに一度はフル装備で計量をする事が大切です。 


以上で、牽引車の牽引能力に関してはある程度予想が付くと思われますので、次回はトラベルトレーラー(TT)の重量に関して少々書こうと思います。  

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トラベル トレーラーの牽引に関して - その5  重量全般に関して

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牽引で最も重要な事柄は“重量に関して”と書きましたが、理由はいろいろあります。
• 安全走行(危険)に大きく影響
• 法律(違法)に関係
• 快適な走行が出来るか/出来ないかに大きく影響
• 牽引問題の中で最も多い
• 改善余地の可能性

エンジンの力不足は速度を落としたりシフトダウンをして何とかなりますが、重量オーバーは解決しなくては成らない問題で、深刻に考える必要があります。 中には無視していたり、知らないで重量オーバーをしている人も居るとは思いますが、RV界では殆どの人が、牽引、自走を問わず重量に関しては、タイヤの寿命や空気圧と同様、真剣に考えています。

参考:
1990年代のスライドアウトが始まった当時は、それまでに使用されて来たシャシーにスライドアウトを取り付け、スライドアウト本体は勿論、油圧や電動モーター、ガイドや補強で重量が制限に近くて、飲料水タンクどころか、燃料を満タンに出来ない苦情の書き込みもありました。 初期のスライドアウト付きRVを購入の際は積載重量に余裕がある事を確認する必要があります。

重量に関する言葉の説明:
重量に関する言葉にはペイロード、カーゴーウエイト、ドライウエート、カーブウエート、ベースウエート、その他多数ありますが、乗客や燃料、水等が含まれて居たり、含まれて居なかったりして理解し難い言葉もありますし、牽引に関する重量を考える際には必要としない言葉もありますので、理解し易くする為にここでは必要最小限の牽引に関する言葉に留めて於きます。

重量の分類:
安全重量を知る上で大切な重量の中には2種類あり、一つは許容重量(Rating=レーテイング)で全ての自動車メーカーに許容重量数値が書き込まれたプラカードと呼ばれる表示板が取り付けられる様に法律で義務付けられており、もう一つは実際の重量即ち計測値(実測)です。 実測値は許容重量を超す事は出来ません。 
このサイトで時々RV計測の重要性を書きますが、重量が規定内か否かを正確に知る為には実測をする以外にはありません。 自動車メーカーのベース重量を基礎に計算しても、ベース重量にはデーラーで取り付けた部品やRV製造会社で取り付けた部品の重量が含まれていない場合が多く、乗用車の場合のベース重量は走れる最小限の装備で一般的にオプショナル装備と呼ばれる装備は含まれていませんし、RVの場合のオーニング等は含まれていません。

“重要-重量”:
①. TV・GVWR (Gross Vehicle Weight Rating = グロース ビヒクル ウエート レーテイング)
TV(Tow Vehicle=牽引車)の予めメーカーで定めたオーバーしてはならない重量、即ち許容荷重で、全ての車はこの重量に耐える部品が使用され、設計製造されています、即ち、駆動装置(エンジン、トランスミッション、ドライブシャフト、デフ)、サスペンション(スプリング、タイヤ、ホイール)、その他の部品です。 従って、タイヤを大きくしても、スプリングを強くしてもGVWRは増しませんし、一部を強くする事で弱い部分に返って負担が掛かる場合もあります。  タイヤは空気圧に依って許容重量が変化します、即ち空気圧が低過ぎるとGVWRは下がって仕舞います。

②. TV・GVW (Gross Vehicle Weight = グロース ビヒクル ウエート)
燃料、水、荷物、乗客、その他全てを含む、実際に走行する常態の重量です。 この重量はタイヤ空気圧を知る上で不可欠な重要な数値で、一度はフル装備(満タンの液体タンク、乗客、荷物)で計量盤に乗せて測定し、数値を書き留めて於く事が重要です。 一度計量すれば安全圏内が分かりますし、将来追加する部品(装備)等の足掛かりになります。


③. TV・RGAWR (Rear Gross Axle Weight Rating)
後輪車軸の許容重量(前輪の車軸の許容重量もありますが牽引の際には考える必要は起きません)で、RGAWRもプラカードに記されています。

④. TV・RGAW (Rear Gross Axle Weight)
後輪2輪を計量盤に乗せて測定して得ます。 この数値は総重量(GVW)から前輪2輪の重量を差し引いた数値と同じです。

⑤. TT・GVWR (Gross Vehicle Weight Rating = グロース ビヒクル ウエート レーテイング)
TT(Travel Trailer =トラベル・トレーラー)は牽引される車、特に牽引車の最後尾にあるヒッチ(牽引装置)での牽引の場合で、5thホイールの場合は殆ど同じ言葉が使用されますが重量の算出に関しては異なります。 TT・GVWRはTTの前部に取り付けられたプラカードに表示されています。

⑥. TT・GVW (Gross Vehicle Weight = グロース ビヒクル ウエート)
計量盤に載せて実測して得ますが、この際TTをTVから切り離してトレーラーの全重量を計測する必要があります。 TTがTVに接続されて居ますと、TTの前方重量がTVに支えられる状況ですので実測値は少なく表示されます。

⑦. GCWR (Gross Combination Weight Rating = グロース コンビネーション ウエート レーテイング)
トラベル・トレーラー、5thホイール等を牽引する場合、牽引する車(TV=Tow Vehicle)の重量、乗客、荷物に加え、牽引される車(TT=Travel Trailer)の装備、液体、その他全てを含む全重量の合計が超えては成らない重量です。  GCWRはTVを考慮して製造された車には表示されています。 

⑧. GCW (Gross Combination Weight = グロース コンビネーション ウエート)
算出した数値で、計測されたTV・GVWとTT・GVWを加えた数値です。 軽量のTTを牽引する場合はTT・GVWR内であればトラックの荷台に荷物を積む事も可能ですが、軽量級のTVで大きなTTを牽引の際はGCWが限界を超え易く、越えた場合はTVの荷台には荷物は積めません。 其れでもオーバーする場合はTTに積む装備を減らしたり水タンクを減らす必要が起きたり、更には悪い状況の場合はTVの重量を減らす必要も起きます。 通常、TVが重い方が操縦安定性が良いのですが、GCWがオーバーしますと

⑨. TW(Tongue Weight=タング・ウエート)
TTの前部がTVの牽引ヒッチに掛かる重量で、通常、トラベル・トレーラーの場合はTT・GVWの10%-15%で15%を超えますとTVの前輪が軽くなって浮く為に直進性を失い、フィッシ・テール(TTが魚の尾の様な動き)を起こして危険な状態になります。 計測時には前後の傾斜が数値に影響をしますので、走行状態と同じ傾斜で測定をする必要があります。 尚、計量盤でも測定出来ますが、この目的で測定器も販売されています。 アメリカでは大きなRVの集まりで無料で計量して貰える様です。
TW(タング・ウエート)はが重過ぎてTVの前輪が軽過ぎる状況は、TVが軽量の場合やTTの重量がTVに対して限界に近い場合に起こり易く、この状況を解決する為にウエートデイストリビューションヒッチ又はウエートイクオライザーヒッチの名で知られる装置があります(写真右)。 タングウエートが軽くなる訳は有りませんが、TVの後輪に掛かる重量がTVの前輪に分散されてTVを水平に保つ事が出来ますので、操縦性は抜群に良くなり、大きなトラベルトレーラーを牽引する場合の必需品です。  ウエートデイストリビューションヒッチは100ポンド前後の重量があり、操縦性を良くはしますが、タングウエートやGCWは増す事を知って於く必要があります。 

次回はダッジ1500(軽量級)で重量級のTT牽引を例に、説明する予定です。

トラベル トレーラーの牽引に関して - その4  牽引に関する余談

先に進む前に、前回の補足と気が付いた事を書きます。  

説明の正確性:
RVフォーラム、トラックに関するフォーラム、牽引に関するフォーラム等を読んでいて気が付く事は、多くの人の意見が一致する場合もありますが、意見がバラバラであったり正反対の意見の場合もあります。  自分が所有している牽引車、装備、部品等が優秀又はより優れていると思い込む傾向があります。 安心して下さい、私の牽引に関する説明にはその様な傾向は一切ありません;私は牽引車もトレーラーも持っていません。

思い込み:
もう一つ気が付く事は、セールスマンの牽引車(TV=Tow Vehicle)やトレーラーに関する説明を鵜呑みにして後悔している人が少なく無い事です。 この様な人達に対しての書き込みで、セールスマンは売るのが仕事で、セールスマンの責任にするのは間違いとの指摘もあります(参考:アメリカのフォーラムには手厳しい書き込みも沢山あります。 答える為に必要な、例えば年式やメーカー名、エンジンサイズ等が抜けていますと必ずそれを指摘する人が居ます。 間違った意見を書き込むと強い指摘を受け、更にその指摘に対して指摘の仕方の悪さを指摘する書き込みもあります。 質問をして結論の書き込みが無いと催促の書き込みも良くあります)。 

この様に書きますとセールスマンは悪質の様な印象を与えると思いますので、説明をして於きます。 
人間は自分に都合の良い方向に解釈する事があります。 一例を書きますと、“小さいエンジンは燃費が良くて価格も安い、しかし、大きなエンジンは力があって牽引に適している”との正しい説明をセールスマンがした場合に、“燃費が良い”、“低価格”との言葉に強く影響されて大切な“牽引”を忘れて仕舞う、又は忘れたい気持ちに成りがちです。 
私の知人が約20年程前に牽引車と5thホイールを初めて買い、出身地のアーカンソー州(Arkansas – 英語ではアーケンサーと発音)まで往復5000Km余りの旅行に出掛けて来ました。 結果は最悪、TVの能力不足に期待外れをし、セールスマンに頼んで一段上のTVに交換して貰ったそうです(払った差額は不明)。  之は上の状況と殆ど同じで、人に依って異なる解釈が起こりますし、この知人は牽引に慣れていなかった為に使いこなせなかったのかも知れません。 反対に、燃費が良くてセールスマンに感謝をするRVerも居たかも知れません。 RVerに依ってセールスマンの意見は異なる結果に繋がります。
私は最近、危険を感じて(RV買い替え)RVショーには行かない様には心掛けていますが、以前はよく出掛けました。 セールスマンの中にはRVに関する知識が全く無い人も、特にRVショーでは多いです。 RVセールスマンを始めたばかりの人も居ればアルバイトの人も居て当然です。 “知らない”とは言えずに、明らかに間違った事を平気で言う人も居ます。 セールスマンが“知らない”又は“分からない”と言って呉れるとそのセールスマンには感謝で、2-3台買ってあげたい気持ちになって仕舞います。

テストドライブ:
知識を持つ事、自分で納得をする事は大切で、特にRVやTVを購入する際はテストドライブをする事が不可欠です。 
以前、日本でRVショーに行きましたら、中を見る為に靴を脱いで入り、テストドライブをさせて貰う事など飛んでも無い事で、ある程度買う意思がある事を示さなければ無利だと感じました。  アメリカのRVデイーラーやRVショーでは客にRVの中を見て貰いたいどころか、テストドライブをして貰いたくて大変です。通常、床の上にはビニール等でカバーがしてありますので傷が付く様な事はありませんし、中古車は勿論、新車RVでも走行距離が上がる事も一切気にはして居ないと思います。 買う側も、現実として少々距離が上がって居てもそれほど気にはしないと思います。 私が現在乗っているRVはRVショーで新車を買いましたが、2500マイル(4000Km)前後走って居ました。 そんなに走って居ては中古車と感じる方もいらっしゃるかも知れませんが、私のRVはインデイアナ州のエルクハート(RV製造会社が多くある場所)で製造されましたので、ロスアンジェルスまで走っただけで2000マイルを超えます。
RVフォーラムでよく見掛けるのが、RVの購入のアドバイスを聞いているRVerに対して、“DP(後部デイーゼルエンジン)のテストドライブは避けろ”です。 これは、クラスCやクラスAのガソリン車の購入を考えて居てもセールスマンは機会を見付けてDPのテストドライブを勧めますので、ウッカリ誘われるままにテストドライブをして仕舞うと買いたい気持ちに負けて買って仕舞う危険を忠告したものです。

RVKenの書き込み:
私の書き込みが全て正しいと思って読んではいけません、例えば今書いて居ます牽引に関しては寧ろ出鱈目だと思って読んだ方が良いかも知れません。 私は牽引車もトラベルトレーラー(5thホイール)も持って居らず自分では経験して居ない為、人の意見を読んで現実的に正しい思われる意見、理論的な意見、多くの人が言って居る意見、その他私も納得が行く意見を書いて居ます。 従って、単なる意見で技術的な、又は科学的な根拠はありません。  クラスAに関してはある程度の経験(30年)をしていますので、例え証明は出来なくても自信を持って言える事もあります。 
また、書いた時点では正しくても時間と共に変化する場合もありますし、時間が経ないと分からない事もあります。 前回ダッジの5.7L-HEMIが評判が良いと書きましたが、現時点では正確で反対を唱える人は極めて稀だと思いますが、何らかの理由で大量の故障が起きて評判が落ちるかも知れませんし、将来、新しいエンジンが製造されて5.7L-HEMIなど見向きもしない時が来るのも確実です。

トラベル トレーラーの牽引に関して - その3  牽引車の牽引力

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b) エンジンの馬力
1/2トントラックにはそれ相応のエンジンが選択可能になっています。 牽引を重視してより力のある大きなエンジンを選択したい場合は、より強力な駆動システム、サスペンションシステム等を装備した一段上のトラック、即ち1/2の場合は3/4トンを選択する事になります。 ダッジには牽引に定評がある6.4L-HEMIエンジンがありますが、ダッジ1500(1/2トン)には大き過ぎて選択出来ません。 ダッジ1500(1/2トン)トラックの標準装備エンジンは3.6L V6 ですが、牽引にも使用する場合はより大きなオプショナルエンジンを選択する必要があり、ダッジ1500の最大エンジンは V8 の 5.7L-HEMIで、約$2800高くなりますが、RV界では人気があります。

参考:6.4L-HEMIエンジンより更に強力なエンジンが必要な場合はカミンズデイーゼル(CTD=Cummins Turbo Diesel)があり、当然ダッジ1500(1/2トン)では選択が出来ません。 CTDは強力で牽引に適しており、エンジンの寿命も断然長く、転売価格も落ちないのですが、6.4L-HEMIガソリンエンジンとの価格差は$7000の為、状況次第で6.4L-HEMIを選択するRVerが少なくありません。 尚、両者とも2500(3/4トン)と3500(1トン)に搭載可能です。

牽引するトレーラーの重量が7000-8000ポンド止まりの場合は、ダッジ2500(3/4トン)トラックでも5.7L-HEMIを選択している人は少なくありません。 エンジンの選択条件は牽引と自走の比率、年間にどの程度の牽引走行をするか、余分の投資をする価値があるか、将来の予定、後悔はしないか等で、何れかに妥協する事になります。

c) トランスミッション
エンジン同様、トランスミッションにもライトデイユーテイーからヘビーデイユーテイーまで種類があり、通常、エンジンに相応のトランスミッションが組み合わせとなっています。 牽引を目的としている場合は、以前書きました様なTow/Haulオプションや牽引装備のオプションは是非選択する必要があります。  エンジンに負担を掛けたりオーバーヒートを頻繁に繰り返せばエンジンやトランスミッションの故障に繋がりますし、大きな出費の元となります。 

参考:  急な、長い上り坂では速度を落とす事です。 RVを牽引して出掛ける際は山登りの競争ではありませんし、例え、10Kmの距離の上り坂を20Km/時速度を落としても(80Km/時の代わりに60Km/時)2分半の違いです。坂道で無理をしますと燃費は極端に悪くなります。 ロスアンジェルスから北に向う5号線には長い(50Km以上)急な上り坂が幾つか(約5箇所)ありますが、それらの登坂には6速トランスミッションを4速(2箇所は3速)に落としてクルーズコントロールをオンにします。 速度を下げて最高トルク回転数より200RPM程度高い回転数を維持する事で、エンジンの力に余裕があり、夏の暑い時でもオーバーヒートは起こらず、エンジンの力不足にヤキモキする事もありません。 少々無理をすれば速度を落とさずにトップギヤー又は5速で上れる坂もエンジンに負担を掛けない為に、必要な時は常に行っています。

d) ギヤー比(Rear End Ratio)
エンジンの力不足はある程度ギヤー比で補う事が出来ます。 反対にエンジンが大きくてもギヤー比が不適切ですと平坦な道でもトップギヤーに入り難い状態になります。
ギヤー比はエンジンの回転数と走行速度との関係を決める重要な鍵で、駆動軸(ドライブシャフト)が後輪車軸の中央部繋がる丸い部分で、通常デフ(デファレンシャル)と呼ばれ、その中に入っているギヤー(ベルギヤーとピニオンギヤー)の比です。 ギヤー比は3.55、3.92、4.10等、何処のメーカー(フォード、シボレー等)のトラックもこれ等の比に近いギヤー比があります。 
牽引をする場合はギヤー比が高い、例えばダッジ1500の場合は一番高い3.92が不可欠です。  しかし、ギヤー比が高いと牽引時には力はありますが、牽引をしていない時は回転数が高目な為に燃費が悪くなります。 ギヤー比が低く過ぎて牽引時に力不足に悩むRVerは少なく無く、購入して間が無いトラックの場合はベルギヤーとピニオンギヤーを交換してギヤー比を高くする人も居れば、解体屋から中古の車軸を買って交換する人も居ます。 車軸交換は割合と簡単ですが、ギヤー交換は技術が必要です。

これで一応、牽引車の能力に関する説明は終え、次回は牽引で最も重要な重量に関して説明します。