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カミンズエンジン(ISB)が始動しない場合  続き

燃料フィルターのインジェクションポンプ側(下流側)の緩めたバンジョーフィテイングから燃料が確認出来ない場合は、インジェクションポンプに空気を吸い込んで仕舞って始動出来ない問題とは別に、他の問題があります。 

通常、リフトポンプ(トランスファーポンプ)は10psi前後の圧力で燃料を送りますので、全てが正常の場合は、リフトポンプが作動すればフィルターの緩めたバンジョーフィテイングから燃料が漏れ出して来る筈です。 漏れ出して来ない場合はフィルター自体の問題、リフトポンプ故障、リフトポンプの上流のエアー吸い込み等が考えられます。

フィルター交換時にこの様な問題が起こるのは稀だとは思いますが、次の順に調べる必要があります。

1. 先ず、リフトポンプが振動音を発する事を確認。

2. 振動音を発しない場合は配線を確認、更にはリフトポンプの故障の可能性も?

3. 振動音を発する場合は、リフトポンプの下流側の配管を緩めて燃料が漏れ出す事を確認。

4. 漏れ出さない場合はリフトポンプの故障と共にポンプの上流でのエアー吸い込み、即ち、配管の劣化やひび割れ、その他配管の緩み等の可能性を確認

カミンズエンジン(ISB)が始動しない場合

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燃料フィルターの交換をした際に経験をした事がある人も多いと思いますが、交換後に安易にエンジンを始動しようとしますとエアーを吸い込んでエンジンが始動せず、苦労をします。

今回はデイーゼル(カミンズ)エンジンの燃料フィルターを交換後に始動しない場合の解決法を書きます。

最初に:
デイーゼルエンジンは十分な圧縮があり、正常に燃料が噴射されていれば始動する筈ですが、インジェクターポンプ内にエアーが入りますと始動が困難と成ります。 
この様な場合に、通常はインジェクションポンプからエアーを抜けばエンジンは始動する筈ですが、トランスファーポンプの上流(アップストリーム)の配管が緩んでいたり配管に穴が開いて居ますと空気を吸い込み、始動しない場合もありますし、当然トランスファーポンプが故障していれば始動しません。

フィルター交換後の一般的な始動方法:
燃料フィルターを交換した際はエンジンを始動させる前に、トランスファーポンプを6-7回作動させてからエンジンを始動させ、エンジンが始動後は2分程度は1200rpm程度で回転を続けた方が無難でしょう。 通常、インジェクションポンプ内に残っている燃料でエンジンは始動しますので、インジェクションポンプ内にエアーが入った状態でエンジンを停止させない事が大切です。

参考:トランスファーポンプはイグニッションキーを瞬時にスタートにした後、オンの状態に戻しますと振動音を発して約30秒間作動し続けます。

エンジンが始動しない場合:
始動しなかったり、一度は始動してもインジェクションポンプにエアーが入ってエンジンが停止してしまいますと、始動は非常に困難になります。 この様な状態になりましたら次の方法で解決します。

1. 燃料フィルターの下流(ダウンストリーム(エンジン寄り)のバンジョーフィテイングを緩めて、燃料が現れるまでトランスファーポンプを作動させます。 一般的には直ぐに燃料が漏れ出す筈ですが、トランスファーポンプの上流(アップストリーム)で空気を吸い込んでいたり、トランスファーポンプが機能していない可能性もあります。

2. バンジョーフィテイングから燃料が現れる事を確認出来ましたら、バンジョウフィテイングを締め付けます(18ft-lbs)。

3.(インジェクションポンプから)燃料がエンジンに入る配管を留める6個の内の手の届き易い場所の3個のネジを19mmのオープンエンドレンチを使用して半回転程度緩めます。
参考: 場所に依っては手が届き難かったり、レンチが入り難い(回転し難い)場所もあり、3個が無理の場合は2個で試みる事も可能。

4. 19mmのネジを緩めた状態でトランスファーポンプを作動させ、燃料が現れたネジから順次元の状態に締め付けます(28ft-lbs)。
注意:  配管ネジを緩めた状態でエンジンを始動させると燃料が大量に漏れる可能性があり、全てのネジを締めてから始動を試みる事。
 
5. 緩めたネジから燃料が現れる事を確認、更に全てのネジを締めて漏れた燃料を拭き、通常通りのエンジンの始動を試みます。  最初は1-2気筒が爆発を起こし、徐々に全てのシリンダーが爆発して回転が滑らかになる筈です。 この際、黒煙が出ます。

6.エンジン始動後は2-3分回転させて燃料が漏れていない事を確認して完了です。

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発電機(プロパンガス)が始動しない問題

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前置き:
当たり前の事ですが、エンジンが機能する為には;
ガソリン(プロパン)エンジンの場合:
1. 燃料系、即ちガソリン(プロパンガス)が正常にシリンダー内に入る
2. 電気系、即ちスパークプラグが発火する
3. 機械系、十分な圧縮がある

デイーゼルエンジンの場合:
1. 燃料系、即ち軽油が霧状になってシリンダー内に噴射される
2. 機械系、十分な圧縮がある
デイーゼルエンジンの場合は点火プラグはありません。

エンジンが回転しない場合は上の理由とは別にスターターモーター、又はスターターモーターに接続された配線やリレーの故障が考えられます。

本題:
今回はスターターモーターが回転して、プロパンエンジンが始動しない場合を書きます。
上記3.は最悪の場合で、先ずはスパークプラグを外すか、スパークプラグの点火線を外して予備のプラグを付けるか、スクリュードライバー等を使って、スターターモーターを回転させた際に発火している事を確認します(発火しない場合は今回は飛ばします)。

発火が確認出来れば、次にレギュレーターにガスが届いているかを確認します。 

RVの場合、タンクにメインレギュレーターが付いており、低圧で発電機に取り付けられたレギュレーター迄来ます。 

レギュレーターの種類に依っては丸い部分の後部中央に突起があり、此れを押しますとガス弁が開く様になっており、空気抜き、又は強制的にガスを吸気弁に送る事が出来ます。

少々空気抜きをしてもう一度試し、若しエンジンが始動しない場合はレギュレーターの故障とみて良いのでは無いかと思います。

危険:
プロパンは空気より重く都市ガスの様に発散せず、爆発の危険がありますので注意が必要です。

発電機に取り付けられたレギュレーターは上の写真の様な形状をしていて、直径は約15cm、下の赤いキャップが見えている部分からガスが入り、上の部分からエンジンの吸気弁に向かいます。

参考:
このレギュレーターは非常に良く出来ていて、エンジンが停止している際はガスが出ませんが、エンジンを回転させますと吸気の負圧でガスがエンジンに出て行きます

以前、私の発電機のエンジンが始動しなくなった最、上に書きました順に調べて、結局このレギュレーターが機能していない結論に達し、交換して直りました。

燃料フィルターの交換 (カミンズ エンジン)

既に書きました様に、カミンズISBエンジンには燃料ポンプが2種類付いており、1個はトランスファーポンプ又はリフトポンプと呼ばれるポンプで、もう1個は噴射ポンプです。

トランスファーポンプが壊れますとエンジンは掛からなくなりますが、走行中に壊れますとエンジン不調の状態で走行継続が可能の場合もある様で、この状態で無理に走行しますと噴射ポンプを駄目にして仕舞う可能性が増し、壊れれば多額の修理代が掛かります。

フィルターが目詰まりを起こしても、噴射ポンプに取ってはトランスファーポンプの故障と同様の状況に成ります。 

一般的にオイルフィルターは定期的に交換をする人が殆どだと思いますが、燃料フィルターの交換を定期的に行う人は稀だと思われます。 しかし、RVが故障しない様に、そして快適に走行して呉れる様にするには普段のメインテナンスは大切です。 次のサイトにカミンズエンジンの定期的検査項目が出ていますので、RVに関しては4頁を参考にして下さい(参考: 燃料フィルターの交換は19,000Km毎と表示がされています)。
http://www.cumminsbridgeway.com/pdf/parts/Recommended_Maintenance_Schedule.pdf


参考:
上のサイトのメインテナンス周期は、カミンズのオーナーマニュアルに書いてある周期より短く記されています。 一般的にはオイルフィルターは24,000Km毎(1年毎)、燃料フィルターはオイルフィルター交換時に行うと記されています。

燃料フィルターの交換方法  Cummins ISB 5.9 エンジン ‐ 補足

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カミンズのISBデイーゼルエンジンが搭載されているナローボデイーのクラスA(デイーゼルプッシャー)は日本に相当数入って居ると思われた為、前回は此のエンジンに装備された燃料フィルターの交換に関して書きました。

しかし、その後、ナショナルRV製のケロビアン クラスA デイーゼルプッシャーには前回説明しましたカートリッジタイプの燃料フィルターは使用されて居らず、代わりにスピンオンタイプのフィルターが使用されて居る事が分かりました。 
ナショナルRV製のケロビアンにはM-4340,M-4341の2種類のフロアープランがありますが、何れも2001年型で、当時多くのクラスAがワイドボデイーになっている中で、数少ないナローボデイーで品質も優れて居ます。  その為にワイドボデイーが禁止されている日本を含め、オーストラリアやニュージーランド、更にはヨーロッパで第2の海外人生(車生)を過ごしているケロビアンは可なり在る様です。

注意:
デイーゼルプッシャーの殆どは燃料フィルターが2個装備されていて、1個は燃料タンクの直後で一般的にシャシーに装着されておりプライマリーフィルターと呼ばれ、更にその後リフトポンプを経てもう1個のフィルターがあり、此れが今回説明しています燃料フィルターでエンジン横に装着されていてセカンダリーフィルターと呼ばれているものです。

2種類のセカンダリー燃料フィルター:
カミンズ製“ISB”(電子制御)エンジンは24バルブで1998年以降のクラスAや重量級のダッジピックアップトラックに搭載され、それ以前はISBエンジンに対して“B”又はメキャニカルと呼ばれる12バルブエンジンでした。 

上左のチャートに表示されています様に、1998年以降のカミンズエンジンには全てカートリッジタイプの燃料フィルターが使用されていて、スピンオンタイプのフィルターは1997年以前のエンジンに使用されています。 カートリッジタイプとスピンオンタイプのフィルターは上右の写真で表示されています。

ケロビアンは2001年製ですので、カートリッジタイプと思われましたが、実はスピンオンが使われて居る様です。 購入後にスピンオンタイプに交換された可能性も考えられますが、2台のケロビアンでスピンオンタイプが確認されていますので、全てのケロビアンはスピンオンタイプと思われます。 又、製造された当時、ナショナルRVは170台前後のスパルタンシャシーを纏め買いして、その内の多数をケロビアン製造に当てた事を読んだ事がありますので、特別注文されたシャシーとも考えられます。

何れにしても、クラスAのISBエンジンに装着されている燃料フィルター(セカンダリーフィルター)にはカートリッジタイプとスピンオンタイプの2種類あります(写真下)。 (参考:1997年製以前のカミンズエンジンを搭載したデイーゼルプッシャーには全てスピンオンタイプのフィルターが装着されていると思われます)

燃料内の水センサー:
カートリッジタイプの場合は、フィルターハウジング内に水センサーが内蔵されていて、配線プラグがハウジングに取り付けられて居ますが、スピンオンタイプの場合はフィルターの下部に水センサーをねじ込みます。

代替燃料フィルター番号:
フィルターは多くの部品同様に異なる部品メーカーが製造したり、同じ部品でも異なる部品番号が使用されている場合もあります。

交換可能なカートリッジタイプ燃料フィルター
Fleetguard FS19855 (オリジナル装備)
Luberfiner L1261F
Chrysler/Dodge 5015581AB
Baldwin PF7777,
Donaldson P550430
Fram CS8941
Wix 33585

交換可能なスピンオンタイプ燃料フィルター
Fleetguard FS19519 (オリジナル装備)
Baldwin BF1271
Case IHC J942533
Cummins 3942533
Fram PS9000
Luberfiner LFF9519
Wix 33408, 533408

これ等は一般的によく知られているメーカーの物ですが、此の外にも使用可能なフィルターは多数ありますので異なる部品番号の場合は確認が必要です。 尚、僅かなデザイン変更がされて部品番号が異なる場合は、使用不可能なフィルターもありますので注意が必要です。

参考:
https://www.cumminsfiltration.com/html/en/products/applications/dodgeram.html

http://www.showmetheparts.com/BIN/documents/Champ/Page%201410.pdf

燃料フィルターの交換方法  Cummins ISB 5.9 エンジン

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カミンズのメンテナンスガイドに依りますと、1998年以降に製造されたISB(5.9、又は6.7)エンジンの燃料フィルターはオイルフィルターを交換する度に、即ち15,000マイル(24,000Km)毎に交換する様に記されています。

燃料フィルターは2個付いており、1個はリフトポンプとインジェクションポンプの間に取り付けられたカートリッジタイプで、もう1個は燃料タンクとリフトポンプの間でシャシーに取り付けられたスピンオンタイプです。 今回は前者の燃料フィルターの交換に関して説明します。

燃料フィルターの選択:
見た目は全く同じでもフィルターの密度が、2、5、7、10マイクロン等色々あり、マニュアルに依って2マイクロンを奨励している様ですが手に入り難く、RVフォーラムでも色々な意見が出て議論されています。 カミンズ社に問い合わせて確認をした人の話ですと10マイクロンで大丈夫との事です。 私は一般的に売られているFleetgurd製のFS-19855(10マイクロン)、FS-19856(7マイクロン)、又は同等のフィルターを使用し、長期間使用せずに定期的に交換する事が大切だと思います。

燃料フィルター交換に必要な道具:
1-1/8 ソケットレンチ 又はスパナー

燃料フィルター交換ステップ:
1. フィルター交換の際に漏れ出す燃料を受止める準備

2. 1-1/8 レンチを使ってフィルターハウジングの上のカバーを緩める

3. カバーを緩めた後、短く切ったガーデンホース又はペットボトルで流れ出す燃料を受け止める用意をし、フィルターハウジングの左横のドレーンレバーを回転又は持ち上げて内部の燃料を抜く

4. フィルターカバーを完全に緩め、カバーとフィルターをユックリ左右、前後に動かしながら取り出す  この際、カバーだけが外れてフィルターがハウジング内に残る場合もある 

注意: フィルターが外れる際に燃料が更にあふれ出し、フィルターをユックリ持ち上げれば燃料はドレーンより流れ出す

5. フィルターハウジングの内部、特に水センサーの部分にゴミが無い事を確認、必要であれば取り除いてきれいにする

6. ドレーンレバーを完全に閉じた状態に戻す

注意: 此のドレーンは半開きの状態になり易く、作業完了後に燃料漏れを起こして苦労をする人(私も経験者)が多いので注意が必要

7. 古い“O”リングを新しい“O”リングと交換する(大小2個)

8. ハウジングカバーから古いフィルターを外し、新しいフィルターに交換

9. フィルター、ハウジングカバーをハウジングに戻し、カバーをねじ込む(25ft-lbs)
注意: 締め過ぎない事

参考: カミンズのマニュアルの中には新しいフィルターに交換する際に、きれいな燃料をフィルターハウジング内に入れる事を勧めている場合もありますが、入れた燃料はフィルターをバイパスするので禁じている場合もあります。 次の方法でエアー抜きをすれば問題は起こらない筈です

エアー抜き:
10. イグニッションキーを瞬時にスタートにした後、オンの状態にしますとリフトポンプは振動音を発して30秒間起動し続けますが、此れを6-7回繰り返します

参考: 人に依っては2-3回で十分だと言う人も居ますが、私は5回行ってエンジンが掛からなくなった事があります。 もう少々正確に書きますと、この際一発でエンジンが掛かったのですが、問題無く始動すると早合点して5秒程度でエンジンを切って仕舞いました。 従って、エンジンが始動後は2分程度は1200rpm程度で回転を続けた方が無難でしょう。 

インジェクションポンプ内に残っている燃料でエンジンは始動しますので、インジェクションポンプ内にエアーが入った状態でエンジンを停止させない事が大切です。

最悪のギックリ腰

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此れまで何回かギックリ腰を経験しましたが、3日前と昨日は最悪でした。 以前使ったコルセットを巻き、サロンパスを貼り、痛み止めを飲みましたが、一度椅子に座ると痛さの為に立ち上がるのに2-3分掛かり、腰を曲げた前傾の姿勢で、カメレオンが歩く様に、超ユックリと足を前に出し掛けては引っ込める様な動作を繰り返して最初の3-4歩を歩く状態でした。 

ネットで調べましたら、腰痛の為の色々なエキササイズがYoutubeで出ていますが、痛みを堪えてうつぶせになったり床に寝たりしますと起き上がる為に10分前後、更に起き上がる際に激痛を克服しなくてはなりませんでした。

一旦椅子に座りますと立ち上がれなくなる為、膝間付いて机の上のパソコンに向う様にして居ましたが、此の姿勢では疲れて、5分程度で結局椅子に座って仕舞って居ましたが、今日は椅子に座るコツを覚えて、ある程度生活が出切る様に成りました。 そのコツとは、横向きで椅子の半分に腰掛けて、椅子からはみ出している側の足の膝を床に付きそうして座る方法で、こうしますと腰が幾分直立するのか、腰の痛みが和らぎ、立つ時も幾分楽です。

先ほど、ミニバンを運転してガソリンを満タンにして来ましたが、乗用車に座る事は怖くて未だ出来ませんし、乗り降りも大変だと思います。

今回のギックリ腰は徐々に始まり、その原因は約2週間前にロスアンジェルスからテキサス州のダラスまでの約5000Kmを4日半で往復した事にありました。 しかし、此れまでも同じ又はそれ以上の距離を毎夏走って居ましたが全く問題がありませんでした。 

考えて行く内に段々謎が解けて来ました。
15年程前にはRVを長時間運転すると腰痛が起こり、コルセットを締めて運転した時期があった事を思い出しました。 その後、上の写真の様に運転席にスプリングを取り付け、大きな衝撃を吸収する様にしました。 恐らく、此れが効果をもたらしたと思われますが、その後腰痛を起こす事は無くなり、コルセットも全く使っていませんでした。

今回の原因はダラスからの帰りに乗用車(ホンダのCRV)に腰を曲げて長時間運転し、時にはRVのスプリングが入った椅子以上に腰に負担が掛かったのかも知れません。

何れにしても、長時間の運転をする際はショックを吸収出来る椅子の大切さと、運転の姿勢の大切さを再認識しました。

リフト・ポンプ 機能確認方法  Cummins ISB 5.9 エンジン

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カミンズ(Cummins)のジーゼルエンジン 5.9リッターはナローボデイーのクラスA(デイーゼルプッシャー)に多数搭載されていますので、日本でも可也の数があるのでは無いかと思われます。 このエンジンに付いて居ますリフト・ポンプの機能確認に関する質問がありましたので、今回は此処で説明する事にしました。

リフトポンプはトランスファーポンプ、又は単に燃料ポンプとも呼ばれ、以前このブログで説明をした事があります。
参考:http://www.net-camper.com/cgi-bin/rv-ken/diarypro/diary.cgi?no=611


リフトポンプの機能確認:
燃料圧力ゲージがある場合はリフトポンプが10psi前後の圧力で燃料を送る事が確認出来ればリフトポンプは正常に機能しています。 圧力ゲージが無い場合は次の方法、即ちバンジョウ・フィテイングを半回転から1回転緩めてリフトポンプが十分な燃料を供給出来るかを調べます。 

2人で作業が出来れば理想的で、1人が運転席に座り、もう1人がエンジン付近でバンジョウ・フィテイングからの燃料が勢いよく漏れる事を確認出切る状態で、次の順に行います。

リフトポンプの確認:
1. 確認に使えそうなバンジョウ・フィテイングはエンジンの横(リフトポンプ側)に4個程度あり、フィルターからダウンストリーム(下流)の、簡単に手が届いて緩める事が出来れば利用出来ます。

2. 緩めるバンジョウ・フィテイングが決まれば、その付近の、特に下部の部品を漏れて出て来る燃料からビニールシートや布切れで保護し、出切れば燃料を受け止める事が出切る大き目なタライ状の受け皿を置くと良いでしょう。

3. バンジョウ・フィテイングを半回転緩めます。

4. 運転席でイグニッションキーを瞬時にスタートにした後、オンの状態にしますとリフトポンプは振動音を発して30秒間起動し続けます。  此の際、もう1人が燃料の漏れを確認します。 

5. 燃料漏れが大量(十分)な場合は運転席に合図を送り、イグニッションキーをオフにします。 漏れの量が少ない場合はバンジョウ・フィテイングを更に1半回転緩めて、大量に漏れる事を確認します。 リフトポンプが燃料を送る圧力は10psi 前後ですので、半回転でも正常に機能していれば相当量の燃料が漏れ出す筈です。

6. 漏れが十分で、リフトポンプが正常な事が確認出来れば、先ずバンジョウ・フィテイングを締め(18ft-lbs)、漏れた燃料の処置をします。 


若し、燃料の漏れ出す勢いが十分であれば、次の要領でエンジンを始動させます。
7. 既に行った 4.の要領で、緩めたバンジョウ・フィテイングから漏れが無い事の確認と、一種のエアー抜きを2回(各30秒)行います。  (燃料フィルターを交換した際は之を6-7回行うと確実にスタートすると言われています。)

8. 漏れが無い事を確認後、エンジンをスタートさせ、少々回転を上げて(1200RPM程度)少なくとも2分程度はエンジンを止めない方が無難です。 インジェクションポンプ内には十分な燃料がありますのでエンジンは直ぐにスタートする筈ですが、エアーがインジェクションポンプの中に入った状態でエンジンを停止させて仕舞いますと少々厄介です。


若し、燃料の漏れが無い、又は漏れ出す量が少ない場合はリフトポンプの不良と共にフィルターの目詰まり等の燃料系の問題が考えられます。  漏れが十分であるにも拘らずエンジンの回転数が上げない状態(デイレート)の場合は燃料関係以外の理由で、ECMが関係している可能性が考えられます。