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メインバッテリーとサブバッテリーに関して、 その3  寿命

バッテリーは高価ですので、バッテリーを8年間使い続ける場合と1-2年に1度買い換えるのではRV維持費に大きな違いが出て来ます。 バッテリーの寿命を短くしたり、駄目にしない為には次の様な点に気を付ける必要があります。  多くは以前書きました繰り返しになりますが。

メインバッテリー (スターテイングバッテリー):
• 電圧を下げ過ぎるとバッテリーに決定的なダメージを与える事に成りかねません、標準装備のバッテリーは健康なエンジンを始動させるには全く問題がありませんが、エンジンの調子が悪くて掛かり難い様な状態が続くと影響が出る事も考えられます。
• エンジンに装備されたオルタネーターが規定より高い電圧で発電をしていますと過充電によりバッテリーの温度が上がり電解液が蒸発して仕舞いますので、発電電圧(マニュアルに従い14.V前後)の確認が必要です。
• 適正発電電圧であってもバッテリーに依っては電解液を徐々に失いますので、電極が液面から露出しない様に定期的に蒸留水の補充が必要です。
• RVとして使用し、停車中にバッテリー電源を使用する場合はサブバッテリー(デイープサイクル)の追加をお勧めします。 スターテイングバッテリーをサブバッテリーの様な使い方をした場合、通常4-5年の寿命は0-1年と言われており、バッテリー、装置(コンバイナー、アイソレーター等)の費用を考慮してもサブバッテリーの追加が経済的です。 
• 保管時(長期駐車)には電圧が下がり過ぎない様に気を付ける事も非常に大切です。

サブバッテリー:
前回、バッテリーの電圧を下げない為に電力消費を抑える方向から見て書きましたが、反対にバッテリーを増やして消費量に対応させる事も出来ます。 頻繁に電圧を下げ過ぎている場合はバッテリーを駄目にした積りで、1個増した方が経済的かも知れません。 こうする事に依ってバッテリーを長期間安心して使用出来ます。

既に書きましたが、バッテリーの寿命(使用回数)は電気使用量(電圧低下量)に大きく左右されます。色々な条件を考慮する必要がありますが、簡単に大よその数値を示しますと、
満充電は12.8V
蓄電量の10%(12.7V)の消費を繰り返す―――5000回の繰り返し可能
蓄電量の25%(12.5V)の消費を繰り返す―――2000回の繰り返し可能
蓄電量の50%(12.2V)の消費を繰り返す―――1000回の繰り返し可能
蓄電量の90%(11.9V)の消費を繰り返す―――400回の繰り返し可能
蓄電量の100%(11.8V)の消費を繰り返す―――?回の繰り返し可能

バッテリーのみを考えた場合の理論上では12.5V(25%使用)程度を繰り返すのが理想の様ですが、現実的には12.2V程度を目途に使用するのが良いのでは無いかと、私は考えます。

注意: 同じ電圧低下を繰り返す事は不可能で、現実的には電圧を下げ過ぎる事も起こりますので、稀でも極端に電圧を下げて仕舞えば上の予想繰り返し回数より下って仕舞う可能性が大です。

電圧低下は出来るだけ控え目にする事も大切ですが、電圧低下の状態を継続させない事も大切です、即ち出来るだけ早く満充電の状態に戻すと長期間の使用が出来ます。 

バッテリーを長期間使用するにはバッテリーの使用方法に注意が必要ですが、既にお気付きの様に、充電器具の取り付けや器具の整備の徹底が非常に大切です。 充電方法や器具に問題があったり疑問がある場合は解決しておかないとバッテリーの寿命を短くする結果に繋がります。