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ハンドルの遊び

前回、車の直進性を書いていて思い出した事があります。

大昔に夏の学生アルバイトとしてデパートのお中元商品を銀座の松屋から練馬区の配送所に運ぶトラックの運転をした事があります。 プリンスの2トン車で、その頃沢山走っていたトヨエースより荷台が長いトラックでした。  

このトラックのハンドルの遊びが大きく、左右に殆ど45度程度の遊びがありました。 しかし、このトラックの直進性は抜群で運転は全く苦にならず、毎日運転するのが楽しみでした。

思い出される事が幾つかありますが、前輪が道路上の穴に落ちると素早くハンドルを左右に回さないと共振を起こし、又、都電の線路上を走る時は線路から数cm離れて走行し、線路を斜めに横切る時は大きな角度を取ったものです。

トラックの後輪は荷台の中心よりやや後方にあり、又エンジンが前方にありますので、空の状態でも満載した状態でも前輪には適当な分量の加重が加わり、直進性が良いのかも知れません。

と言う事は、重心が原因の走行不安定はエンジンが後部に付いているDPに多い問題かも知れません。 RVには、燃料タンク、ジェネレーター、飲料水タンク等の重量物が後方に装備されていて前輪が軽い場合も考えられますので、重心問題は計量をする事で問題解決する必要があります。

余談:
今考えますと非常に危険な状態の車に乗っていたのですが、友人の紹介で得たこの仕事は家からも近く、収入よりもトラックが運転出来る事がうれしかった記憶があります。

このトラックを運転していた時に私が此れまでに唯一犯した(捕まった)運転違反があります。 その当時は至る所に都電が走っており、トラックは線路内を走れない規則になっていたと思います。 しかし、トラック運転手の多くはそれほど気にせず、必要な時は線路内を走っていたと思います。 ある日、都心に向って皇居のお堀付近の“T”字路で線路内から右折をした際、運悪く待ち受けていたお巡りさんに捕まって仕舞いました。 お巡りさんが違反チケットを書いている間も多くのトラックが私と同じ様に違反をして走って行くのを見ていた記憶があります。

違反をした事はハッキリ記憶していますが、違反をした事を配送所に話したか、罰金の額、どの様に支払いをしたかは全く記憶にありません。 学生時代は色々な運転のアルバイトをしました。 事故を起こさなくて良かったです。