記事一覧

女性が出来るのであれば!

ファイル 382-1.jpg

次のビデオは凍り付いた道路を女性(リサ)が独りでトレーラーを運転する様子です。

彼女は未だ経験が浅く男性ドライバーから侮辱の言葉(テレビに出たから又戻って来た、女であっても可愛くも無い、等々)を掛けられる事もあり、一人前に扱って貰える様に、そして他の運転手に引けを取らない事を証明する為にも頑張っています。

場所はアラスカ州のフェアバンクスからパイプライン沿いに北極海のプルドーベーに向うドルトンハイウエー (Dalton Highway)です。 限られた道しか無い為に夏の間は行けない場所も冬は川や湖が凍り付いてトラックで入って行ける為に、冬になると運転の仕事をしに戻って来る人が沢山います。

今シーズンも戻って来たリサの今回の積荷はLTLと呼ばれる物で“Less than Truck Load”、即ち積み残しを集めた木材、鉄材、ピックアップトラック等で、それぞれ別々の場所に届けなくてはなりません。 この様な積荷は安定が悪い為運転には注意が必要の様です。

1時間ほど走った所でブレーキがロックして仕舞う事に気が付きました。 氷点下20度Cの中で自分でブレーキ調整を試みますが、此れまで行ったトラックとは異なりトレーラーには色々な構造があって調整は出来ず、迷った挙句に70マイル (110Km) 離れたフェアバンクスに引き返す事に決めます。 U-ターンをする場所を探しているところに、以前この仕事を始めた頃に知り合ったライエンが手伝って呉れる事になり、ロックねじを緩める事で調整は直ぐに完了し運転を再開します。

その後対向車からトラックが道路脇の雪だまりに突っ込んで立ち往生をしている事を無線で知り、此れまで他のドライバーから助けられているので何とか助けてあげたい気持ちが一杯に成ります。 幸い立ち往生していたトラックを引っ張り出す事が出来て、大して期待は出来なくても少しは認めて貰えるのではないかと満足げです。
ビデオ: http://www.youtube.com/watch?v=aMuG9AYrXFE&feature=related


ビデオの中の地図で示されている点線は北極圏で、私もこの北極圏の北約100Kmの所まで行った事があります。 砂利道の凸凹の所も多く、夏は冬の様にはスピードを出して走る事は出来ません。 道中、民家は全くと言ってよい程無く、店やガソリンスタンドも殆どありません。  ユコン河の近くにあった唯一のガソリンスタンドの店の中に入った際、日本製の渦巻き蚊取り線香を使っていました。この辺りは夏の間は蚊が非常に多く魚釣りは最高です。

女性が独りで雪道を大型トレーラーで運転し、極寒の中で修理をするのであれば、我々も頑張らなくては!

(こんなタイトルにしたら女性から叱られるかも、女性には秘密にして下さい)