記事一覧

エンジン故障 “NO BUS”

NCメンバーから質問があり、“スターターが回ってもエンジンが掛からず、走行距離計が点滅して「NO BUS」が表示される”との事でした。 ネットで調べてみましたら2000年前後のダッジ(Durango,Ram,Dakota,Jeep等)エンジン、特に1999年型、5.9L エンジンにはこの問題が非常に多く出ていました。  ダッジエンジンに限らず他のメンバーにも参考になるかも知れませんので、ブログに書く事にしました。

“NO BUS”:
これはPCM(パワーコントロールモジュール)が正常に機能していない為にエンジンが始動しない故障で、多くの原因が書き込まれていましたのでまとめてみました。 

“NO BUS”の原因:
A. PCM以外の問題
1. 配線接触不良やショートによるPCMへの電圧低下(PCM=ECM)
• バッテリーケーブルの接触不良
• フューズボックス付近の太い線を留めるボルトの緩み - 多い
• エンジンアースケーブル(ACコンプレッサー付近にある) - 多い
• その他のPCMの電圧を下げる重大ショートや接触不良
(参考: PCMに影響しないショートや接触不良も多い)
• イグニッションキー、ステアリング、駐車ブレーキ関係のショートを修理して解決した人もいる

2. センサーのショート
• クランクポジション、カム、スロトル、MAP、トランス、等のセンサーは5Vで、此れらの何れかがショート  (クランクポジションセンサーの原因が意外と多い
• 上のセンサーの5V線の何れかがショート

B. PCMに関係する問題
1. PCMは正常
• 高温によりPCMの基盤が変形し配線コネクターの接触不良を起こす
(冬の気温が低い間は問題が無く、夏はアイスバッグを使用している人もいる)
• PCMの配線コネクターの接触不良が原因で接触面を磨いて解決

2. PCMの不調
• PCM本体の故障でこの場合は交換が必要
(PCMを交換して解決した人も多くいますが、PCMを交換しても直らない人も居ます)


参考:
PCMとはPower Control Moduleで、ECM〔Engine Control Module〕、ECU(Engine Control Unit)等メーカにより異なる呼び方をしますが、エンジンコンピューターの事で、ダッジはPCMと呼んでいます。

私はバッテリー接続不良が原因でECMへの電圧が下りエンジンが停止した事があります。 注意しなくては成らない事は電圧計では12.8V前後あっても配線接触不良の為に電流が流れると電圧が下り、充分な電流が流れない事もあります。