規格コード:
アメリカで販売されているオイルにはAPI(American Petroleum Institute)の規格コードがあり、日本ではJASO(Japanese Automotive Standards Organization)の規格コードがあります。
両規格を読んで見ますと非常に厳しいテスト(50項目以上)に合格した証明をし、届け料を払って初めてそれぞれの許可が得られ、規格コードを容器に表示出来ます。 (高級オイルでも規格テストや登録料を無くし価格を抑えるオイルもあるそうです)
オイルの役割:
エンジンオイルは部品磨耗を防ぐ潤滑や熱を逃がす冷却機能の他に排気ガスのコントロールも行い、排気ガス規制が変更されるとそれに応じたオイル規格が作られる様です。 エンジンオイルの約20%は添加物(約80%ベースオイル)で、それらは部品(シール材等)保護、不純物(カーボン等を吸収してフィルターに移動)、酸化防止、機械的性質維持、泡立ち防止、粘度維持等の役割を果たします。
エンジンオイルの選択:
テスト項目を読みますと必然的に次の事を考えます。
1. 自動車メーカーやエンジンメーカーのマニュアルに従った粘度(例5W-30、10W-40)と規格コード(例DH-2、CJ-4)のオイルを選択するのが無難
2. 粘度も大切かも知れませんが、ガソリンエンジン用とデイーゼルエンジン用の区別はより大切
エンジンオイル規格に関して次のサイトを参考になさっては如何でしょう。
日本車 (デイーゼルエンジン車)
http://www.jalos.or.jp/onfile/jaso_j.htm
http://www.jalos.or.jp/onfile/pdf/DEO_JV_LIST.pdf
注: JASO規格のDH-1とDH-2に関する説明が曖昧な為2者の用途の相違は不明ですが、排出ガス規制により2009年以降はDH-2、それまではDH-1又はDH-2の使用と私は解釈しましたが如何でしょう? 小型デイーゼルエンジンはDL-1の様ですが、規格には4000cc(例) デイーゼルエンジンにDH-1、DH-2、又はDL-1の使用の是非が示されていません。
アメリカ車
http://www.apicj-4.org/2009_ENGINE_OIL_GUIDE.pdf
アメリカ車にお乗りの方でアメリカ製オイルを適正価格で購入出来る場合は上のサイトを参考にし、日本製オイルを使用する場合はDH-1、DH-2、又はDL-1を使用するのが無難と思われます(正確には3者の内の1者が最適と思われますが不明)。
参考:
第三者のテストで、販売されているオイルの中には品質が一定で無い物もあるようですが、フォーラムやネットでの評判を頼りに規格オイルを選択するのが確実でしょう。 しかし、反対に規格が記されていなくても規格品同様の品質のオイルもある可能性はあります。
低価格オイルが規格品であり、大量仕入れ、在庫処分等の理由であれば問題無く、規格品で無い場合は品質が、少なくとも規格に近いと信じる事の出来る物を使用するのが無難でしょう。 しかし、どのオイルを勧められても、果たしてそれが正しいかは誰にも証明は不可能ですので、自身の判断が一番確実だと思います。
尚、品質が安価な場合はベースオイルと添加物の双方の質(機械的性質、粘度等)の維持が疑問ですので、早目の交換が好ましいと私は(も)思います。