フォードの規定に基づく分かり易く簡単な方法を説明しようと調べましたが、曖昧で理解が困難でした。 一応書きますが、フォード指定の緑の冷却液を使用し、定期的にSCAの残量を調べ補充するのが7.3エンジンに対するフォードの立場の様です。
繰り返しになりますが、フォード7.3デイーゼルエンジンは一般ガソリンエンジンとは異り、キャビテーション防止を考慮して冷却液を選択使用する必要があります。
“一般的な” 7.3デイーゼルエンジンに対する冷却液の考え方は大きく分けてキャビテーション防止用添加剤SCAを使用する方法と使用しない方法です。
A. SCAを使用
1. SCAが含まれている冷却液を使用、定期的にSCAを調べて補充
SCAが含まれている冷却液(7.3の場合は緑)を使用し、定期的(毎年、人に寄っては1年に2回を奨励)試験紙を使ってSCAの残量を検査、必要であればSCAを補充します。 この方法を使用する場合は冷却液に最初から必要なSCAが既に含まれていますので、使用開始時には決してSCAを加える事はしない様にして下さい。 又、適正濃度(蒸留水に対する%)は大切で、高過ぎるとケイ酸(又はその他のSCA成分)が分離してペースト状になりラジエーターやその他の水路を塞ぐ事になります。 濃度が低過ぎますと不凍液の役割をしない他錆を誘発してラジエーターやウオーターポンプに問題を起こします。
2. SCAの含まれていない冷却液(7.3の場合は緑)にフォード指定のSCAを加えて使用し、定期的に試験紙を使ってSCAの残量を検査、必要があれば補充します。
B. SCAを使用しない - ELCを使用
ELC(Extended Life Coolant=長期使用可能タイプ)はSCAを補充をする事無く一般的に3年‐5年、通常15万マイル‐30万マイルの使用が可能ですが、フォードは7.3デイーゼルにELCの使用を認めていません。 (2003年以降の6.0、6.4、6.7には使用を奨励)
ELCを使用しますとSCAの心配が無くELCへの変換に関する話題は非常に多いのですが、個人的意見が多くてフォードの見解は探す事が出来ません。 しかし、7.3デイーゼルにELCを使用している人は少なくありません。 尚、ELCを使用する場合はSCAを添加する事は必要無いどころか悪影響を及ぼしますので気を付けて下さい。 又、7.3デイーゼル以降の6.0、6.7用ELC(フォード)を使用すると漏れを起こす例もありますので注意して下さい。
次のフォードのサイトの3頁にデイーゼルエンジンに当てはまる冷却液に関する事柄が示されていますが、7.3には当てはまらない部分が多い様ですので参考程度と解釈して下さい。
http://www.fcsdchemicalsandlubricants.com/main/quickref/scuc_English.pdf
7.3デイーぜるエンジン冷却液に関する注意事項は
• デイーゼルエンジン用冷却液である事
• 異なる色の冷却液を混ぜない
• 冷却液を変更する場合は出来るだけ古い液を取り除く
• 冷却水を交換する場合はエンジンブロックのドレーンネジも外して古い冷却液を抜く
• 冷却システムに漏れがある場合は修理をして空気が入らない様にする
• オーナーズマニュアルに従う(?)
参考:
冷却液試験紙
http://www.fleetguard.com/pdfs/product_lit/emea_brochures/LI15068-GB.pdf
フォード 冷却液に関して(34-37、75頁)
http://www.fcsdchemicalsandlubricants.com/main/pdf/catalog.pdf
7.3 デイーゼル用のELC冷却液が必ずある筈ですから、信頼出来そうな情報がありましたら後程書き込み修正を致します。