前回はフォードの問題箇所を取り上げましたので、今回はシボレーのよく話題に上るオートパークの問題に関して書いてみます。 私はオートパーク付きを使用した事がありませんのでネットで読んだ事を元にして書きます。
最初に、色々の問題解決法がウェブサイトに出ていますが次の2箇所を紹介して於きます。
http://oemys-performance.com/j71autopark.htm
http://www.wolfswords.com/motorhome/auto_parking_brake/PUMP%20MOTOR%20SWITCH..RGS...replacement.pdf
オートパーク(シボレー=ワークホース)の問題:
パーキングブレーキが解除出来なかったり、走行中にパーキングブレーキが突然作動したり引きずる故障です。
オートパークの機能:
一般的なパーキングブレーキはハンドレバーを引いたりやフットペダルを踏むと機械的(ケーブル)にブレーキライニングを締め付けて車輪の回転を止めますが、オートパークの場合は油圧で作動させる構造になっています。
パーキングブレーキが解除された状態では油圧がスプリン力に打ち勝ってピストンを押し、ブレーキライニングを開いて車輪が回転出来ますが、パーキングブレーキを作動させますと油圧が無くなりピストンはスプリングの力で押し戻されてブレーキライニングを締め付ける構造になっています。
該当車:
オートパーク(パーキングブレーキ)は全てのシボレー(ワークホース)に付いて居る訳では無く、P30、P32、ワークホース シャーシーの総重量14,000ポンド以上に取り付けられています。
年式に依り大きく分けて3種類:
1. パワースレアリングポンプの油圧 + フットパーキングブレーキ 1989年-1993年
2. 専用電動ポンプ + フットパーキングブレーキ 1994年 - 1998年
3. 専用電動ポンプ + 黄色いノブ(ボタン) 1999年 - 現在
故障原因:
問題なのは油圧スイッチの原因です。 このスイッチの正式名称はPMS(ポンプ モーター スイッチ 又は プレッシャー メンテナンス スイッチ)ですが、緑色(茶色もあるが稀)ですのでRGS(Rotten Green Switch=厄介な緑のスイッチ)と呼ばれていて、1994年製-1998年製に使われている物に問題が発生する様です。
RGSは油圧を一定の範囲(85Kg/cm2 – 110Kg/cm2 高圧)に保つ為のスイッチで、壊れると圧力が高くなり過ぎてオイルがスイッチから漏れ始め、結果的にオイルが無くなって油圧が上らなくなりパーキングブレーキが作動し放しになります。
問題解決:
パーキングブレーキの故障は他にも可能性はありますが、パーキングブレーキが解除出来ない場合はRGSを疑って間違い無いと思われます。
若しRGSからオイルが漏れていたり滲み出している場合はRGSを交換する必要がありますし、未だ故障を経験した事が無い場合もスペアーを用意して於くと安心でしょう(GM部品番号15961566 $49?)。
RGSの故障で走行中急停車をする事もあれば徐々に停車する事も或るようで、オートパークを装備している車を運転中にこの様な問題に遭遇した場合は直ちに停車させる覚悟が必要の様です。
更に、パーキングブレーキが解除出来なくなった状態でオートパークを切り離す方法もありますが、長くなりましたのでこの位にして於きます。
参考1:
上の参照サイトには非常に有益な情報が沢山含まれていますが、コピーライトの関係で訳す訳には行きません。 ご質問があれば説明致しますのでコメント欄をご利用下さい。
参考2:
駐車ブレーキの事をパーキングブレーキ(Parking Brake)と呼びますが、イマージェンシーブレーキ(Emargency Brake)と呼ぶ人も沢山います。 駐車ブレーキに対して走行中に使う一般ブレーキはサービスブレーキ(Service Brake)又は単にフットブレーキ(Foot Brake)と呼びます(パーキングブレーキがフットブレーキの場合もあるので注意)。