記事一覧

RV用 ウオーターポンプ (Water Pump)

ファイル 125-1.jpgファイル 125-2.jpg

アメリカ製キャンピングカーに装備されているウオーターポンプ(飲料、シャワー用)は、以前はフロージェット(Flojet)1社でしたが1980年代後半にシュアーフロー(Shurflo)が加わり、更に数年前からアクワフロー(Aqua Flo)社のRV用ウオーターポンプも見られるようになり、色々な流量や水圧のポンプが出回っています。

従来型(固定流量)ポンプ
一般的なRV用ポンプにはプレッシャースイッチが内蔵されていて、例え電源(12V)がオンに成っていても、ある水圧に達すると自動的に作動が止まる仕組みになっています(通常40 psi前後で止まり、30 psi程度に下ると作動を始める)。 即ち、水道又はシャワーの蛇口を開けばポンプが作動し始め、蛇口を閉じればデザイン圧力に達して自動的に作動が停止するようになっています。(大昔のスイッチが内蔵されていないタイプは、蛇口を開いている時のみポンプの電源をいれる必要があり、蛇口を閉じて電源を入れ続ける事は出来ませんでした) ポンプには水の流量やセンサーの水圧によって種々ありますが、新車キャンピングカーに装備されているポンプにはベーシック(基礎)モデルも多く、それらの流量や水圧は低くてシャワーの水の出が弱かったり、2箇所の蛇口を開くと水圧が下るのが一般的です。 又、ポンプの電源を入れっぱなしにすると、頻繁では無くとも、時々ポンプが作動します。 (乗用車が使うタイヤ空気圧が30psi)

自動流量調整(Variable Flow)ポンプ
此のタイプのポンプは流量が大きく水圧も高く音も静かであると共に、更に従来型との大きな違いは内蔵のスマートセンサーが蛇口の開き具合に応じて流量が変化する事です。 即ち蛇口を僅かに開くとポンプはその僅かの開き具合に応じて作動します(僅かの場合はポンプ音が聞こえない)。 スマートセンサー内蔵タイプは約15年前にフロージェット、シュアーフロー両社からほぼ同時に売り出されました。 初期の従来型は20 psi程度で1ガロン/分(3.8リッター/分)程度が一般的でしたが、現在は65 psiで5.7ガロン/分(22リッター/分)の物もあります。 
http://www.shurflo.com/rv-products/rv-pumps/extreme-series-water-pumps/extreme-series-smart-sensor-57/default.html
(キャンピングカーの配管は一般的に50psiが上限と言われていますが、1990年以降のRVには使用出来るそうです。 しかし1990以前のRVの場合は配管の適応性を確認する必要があります)

注意:
RVに搭載されているタンクの水を使わず、外部の水道の蛇口に接続して市営水道水を使う場合は必ず次のような水圧調整器具(水圧レギュレーター)を使用する必要があります。 http://www.rvwaterfilterstore.com/PressureRegulators.htm#PressureInfo
一定に設定してあるレギュレーターは通常50 psi以下に設定してありますが、調整可能の場合は50 psi以上にならないようにするのが無難でしょう。 水道の蛇口は80 psi以上の場合も稀ではありませんので、知らないうちにカーペットが濡れていたり、場合によっては配管が圧力に耐えられず外れたり壊れたりする事も考えられます。


ウオーターポンプの騒音
騒音に関してはRVフォーラムで時々話題になりますが、次のような解決法があります。

従来型のポンプは作動中の音が大きく、ポンプの下に防音材(振動を吸収する材質)を入れたり、配管が振動しないようにすると音はやや低くなります。 又、最近のRVによく使われているPexチュービングは高圧、高温に耐え、保温もよいのですが硬いので振動を伝え易く、ポンプの入り口と出口は振動を伝え難いタイプのチュービングに取り替えると静かになります。 尚、此れを目的とした専用のチューピングも売られています。

既に書きましたようにスマートセンサー付きポンプに交換しますと従来型に比べて静かな上に水を使用しない時の起動は激減します。

更には次のサイトに出ているようなアキュミュレータータンクを取り付ける方法もあります。 http://www.campingworld.com/shopping/item/shurflo-accumulator-tank/2290 このタンク内にはゴム製ダイヤフラムが取り付けてあり、其の反対側は水圧で空気が圧縮されるようになっています。 水は、空気のように圧縮しませんので、夜中に例え水を使わなくても徐々に配管内の圧力が下ってポンプが一定時間毎に起動します。 しかし、此のタンクを取り付けますと空気が圧縮される事に依ってより長時間一定圧力を保ち、夜中にポンプが起動することを少なくする(無くす?)事が出来ます。
スペースに制限がある場合は此の小型タンクを2個付ける人も居ますが、ホームセンターで売っている家庭用のウオーターヒーターの安全タンク(Expansion Tank)を取り付ける人も居ます。http://www.homedepot.com/webapp/wcs/stores/servlet/ProductDisplay?storeId=10051&productId=100677607&langId=-1&catalogId=10053&PID=500871&cm_mmc=CJ-_-500871-_-10368321&cpncode=25-17408574-2&AID=10368321&cj=true&srccode=cii_9324560&locStoreNum=1002&marketID=48

此のタンクを取り付けますと水圧が一定になり水流が滑らかになります。 最近はアキュミュレータータンクとセットになっているポンプもあります。 http://www.towshop.com/store/pc/viewPrd.asp?idproduct=821&idcategory=137


参考:
私はFlojet(左上の写真)と後付け2ガロン アキュミュレータータンクのコンビネーションで使っています。 
RVKen