最初に、ブレーキフルイッドには現在Dot3.Dot4、Dot5、Dot5.1があり、DotはU.S. Department of Transportation(米国運輸省)の略で、規格はFMVSS 116(Federal Motor Vehicle Safety Standard #116)で、次のサイトに出ています。
https://www.gpo.gov/fdsys/pkg/CFR-2012-title49-vol6/xml/CFR-2012-title49-vol6-sec571-116.xml
尚、ブレーキフルイッドの品質規格はSAE (Society of Automotive Engineers)のSAE J 1705に定められてあり、試験方法はASTM(American Society for Testing and Materials)に示されています。
ある理由でブレーキフルイッド、特にDot5に関する情報が必要になりネットで調べてみました。 ところが、様々な意見、相反する情報も在りました。
Dot5はDot3又はDot4とは混ぜる事が出来ない事は可成り沢山書かれています。 しかし、その理由は殆ど書かれていませんし、又Dot4からDot5に交換する際にどの程度の残量が許容量かも書かれていません。
その為、Dot5の容器に示されている2社に電話をして対応した技術者に問い合わせてみました。 その結果、〝混ぜると問題が起こるから混ぜては成らない”、更にどんな問題が起こるかを聞くと化学反応が起こるとか、ジェリー状になるとか、余り信頼は出来ない様な返答振りで、両社とも我社はDot5の製造はしておらず、製造元から購入して販売をしているとの事でした。 結局、製造元を突き止め、Dot5を開発して1980年代にこの特許を得た人から情報を得る事が出来ました。
Dot5は多くの利点がありますが欠点もあり、製品の宣伝を読んだだけで正しく理解せずに購入(選択)の判断をすれば大変な事になる可能性が大いにあります。
今回は2-3回に分けて、ブレーキフルイッドの種類、性質、使い分け、注意点等に関して書く予定です。