記事一覧

アイドリング禁止に関して

ファイル 613-1.jpgファイル 613-2.jpgファイル 613-3.jpg

前回、“アイドリングはデイーゼルエンジンの寿命を短くする”に関して書きましたが、ブログを書く為に調べていて、アイドリングを禁止する理由が徐々に変わって来た事に気が付きました。

30年程度前はガソリンが1リットル15円程度、それ以前の1ドル360円の時代は当時の換算で1リットル2円程度でした。 従って、燃料は非常に安くてアイドリングでお金が掛かると言う意識は全く無く、大型トラックは一日中エンジンを掛けっ放しが当たり前でした。 ガソリンスタンドで給油中でもエンジンは掛けっ放しでした。 実はガソリンの場合は給油中はエンジン停止が義務付けられていますが、デイーゼルエンジンの場合は揮発性が低くて危険が少ない為、エンジンを掛けっ放しは当たり前でした。

参考:
オレゴン州とニュージャージー州の2州では個人(客)がガソリンを給油する事が禁止されています。即ち、給油は危険と言う事でサービスアテンダントに任せなくてはなりません。 しかし、デイーゼルエンジンには該当しません。 トウド(牽引車)にウッカリ自分で給油を始めた事がありましたが、監視が厳しいとの事で酷く怒られました。 現在もRVには毎回自分で給油しています。

15年程度前にRVフォーラムに於いてデイーゼルエンジンのキャビテーションが問題になりました。 即ち、デイーゼルエンジンは振動の為にシリンダー壁が腐食をする為に、エンジンメーカーは特殊冷却水の使用や冷却水の添加剤の使用をマニュアル等に書きました。 エンジンの中にはキャビテーションの問題が起こらないエンジン(ISB)もあって、問題を更に複雑にしました。 恐らく、この問題が一段落した後からアイドリングはデイーゼルエンジンのシリンダー壁のオイル皮膜を洗い流して、“デイーゼルエンジンに取ってアイドリングは良くない”と言われ始めたと思います。 

その後も、アイドリングに関してアチコチで目にしましたが、今回調べて理由が変化していた事に気が付きました。 即ち、以前のエンジンへの害からエコやポリューションを意識した理由が加えられて居ました。 

未だ全ての州では無い様ですが、アイドリングを禁止した州や市が増えて来ています。 警告書があるのは今回始めて知りましたが、アイドリング禁止のサインは此れまでにレストエリア等の駐車場でよく見掛けています。

例としてカリフォルニアのアイドリングに関する条例(トラックを含む商用車)を添付します。
http://www.arb.ca.gov/msprog/truck-idling/factsheet.pdf
此れを見るとアイドリング禁止サインが出ている所ではアイドリングをしているトラックが居ない理由がよく分かります。 アイドリング禁止の要点だけを書きますと:
• 10000ポンド以上の商用車(トラック)に該当
• 5分以上は禁止、学校内の駐車場では始動後30秒以内に移動
• 罰金は最低$300、上限は一日につき$1000

厳しいのはアイドリング違反車を見た場合の報告項目です。
• 800-END-SMOG(800-242-4450)に電話、又はhelpline@arb.ca.govにイーメール
• 違反を目撃した日時を報告
• 違反場所 (道路名、又は住所)
• 違反車の前に付いているナンバープレートの番号と州名
• ドアーの横に書かれているDOT、MC、そしてMX番号
• トラックに書かれている会社名
• 要求があれば、匿名とする

アメリカではルールを守らないと罰せられます、当然ではありますが。 

左ハンドル クラスAの輸入 (オーストラリア)

前回書きました様な理由でアメリカに於けるクラスA、特にデイーゼルプッシャー(DP)は全てと言って良い位ワイドボデイーになりました。 例外として、省エネを目的にデイーゼルエンジンを前方に搭載したFRED(FRont Engine Diesel)の中にはナローボデイーがあります。 前方にエンジンがある為にDPに比べてエンジン冷却ファンへの馬力消費が少なくて燃費が良い反面、エアーコンプレッサーを搭載して居ない為にエアーサスペンションやエアーブレーキは装備されていません。

日本の道交法では車幅制限が2.5mの為にワイドボデイーの登録は出来ませんが、オーストラリアの場合は日本以上に厳しい状況です。 即ち、日本と同様に車幅が2.5mの制限の他に左側に乗降ドアーが必用、リヤーオーバーハング制限、その上に運転席が右でなくては成りません。 車幅やリヤーオーバーハングの制限を満たすクラスAは時間を掛けて探せば何とか成りますし、左側に運転席ドアーが付いて居る物もあります。 しかし、右ハンドルのクラスAやデイーゼルプッシャーをアメリカ国内で探すのは不可能に近いでしょう。

RVフォーラムにオーストラリア人の書き込みが時々ありますが、あるオーストラリア人は運転席を左から右に移動する為に約$30000(300万円)掛かると書いていました。 可なりの費用ですが、考えてみますと、単に左側にある運転席を外して右に取り付けるのでしたら容易ですが、移動に関連する操作機能部品が多数あります。 例えば、ブレーキペダル並びに配管、アクセルペダル、ハンドル取り付け等の当たり前の物から、運転操作スイッチ類/ゲージ類、パーキングブレーキ、ハンドルギヤーボックスや操舵する機構、その他相当のエンジニアリング必要と思われます、バックミラーも異なります。

オーストラリアのウェブサイトを見ていましたら、左ハンドル車を輸入する為には少なくとも輸入4週間前に改造以前に改造目的で輸入をする為のオーストラリア政府の許可が必要で、此れも相当複雑で厳しそうです。
http://www.supplychainlogistics.net.au/docs/VSB10_Application%20for%20Approval%20to%20Import%20a%20Vehicle.pdf
この許可請求所には記載されていませんが、法律では1989年以降の車を輸入する場合は本国(アメリカ)で少なくとも1年所有しなくてはなりません。 1989年以前の車の場合は所有期間は問題に成りませんが、オーストラリアの安全基準(右ハンドル、ドアー、その他)を満たす様に改造が必用です。 条件を無視したり満たさない場合はA$132000の罰金と共に輸入のやり直し、又はスクラップになるそうです。

政府は改造に関する手引きも発行しています。
http://www.infrastructure.gov.au/roads/vehicle_regulation/bulletin/pdf/vsb_04.pdf
安全を損なわない為に、ハンドルやブレーキを左から右に移す種々の方法と共に厳しい条件が定められていますし、ウインドシールドワイパーやヘッドライトも改造が必要です。 改造後には溶接部分の硬度テスト結果や強度リポート等の提出も要求されています。

オーストラリアのRV売り買いのサイトに行きますとアメリカ製のクラスAやDPが見られますが、次のカントリーコーチはアメリカから輸入して運転席を左から右に改造されたと思われます。
http://www.caravancampingsales.com.au/Gallery.aspx?R=13454193&PhotoID=/general/content/gc4719483522383937844.jpg&track=IMAGEVIEWER&h_mid=5233710&f_mid=0&c_mid=5231180&TabId=2609530
1988年型ですの、購入と同時に輸入し、右ハンドルに改造したものと思われます。 

日本の場合は左ハンドルのままで登録出来ますので輸入/登録手続きは一苦労ではあっても、オーストラリアの輸入条件から比較すると楽なのかも知れません。

オーストラリアの場合、左ハンドルを右ハンドルに改造しなくても良い例外があります。 其れは製造後30年以上経た車を輸入した場合です。 しかし、此れも輸入許可申請から安全基準を満たさなければなりません。

事故で通行止め

ファイル 581-1.jpgファイル 581-2.jpgファイル 581-3.jpgファイル 581-4.jpg

滞が起きるのは道路工事、山火事、大雨被害の他に最も一般的な事故があります。 帰りは急いでいましたので、少々無理をして毎日の最低走行距離を少なくとも900Kmとしました。

最初の日は朝早く出発して順調でしたが、午後4時頃に田舎の一本道で突然長い車の列に来て仕舞いました。 事故で動けない事は噂で分かりましたが、その内大型トラックの事故で復旧まで最低8時間掛かると警察から知らされました。 其処で寝て復旧を待っても良かったのですが、地元の車と思われる何台かの車がユーターンをして戻って行くのを見て工事車両の運転手に回り道を聞いてみました。 すると、“説明し難いが砂利道の山越えをする道が無い訳ではない”との話でした。 

トウドを外してユーターンをし、約10Kmほど戻った所に最大重量9トンの標識の出ている脇道がありました。 この標識を見て行けると確信を持ちました(内緒ですが、私の車の重量はオーバーしても中型のトラック位は通れると読みました)。

3-4台のピックアップトラックやSUVに混ざって一台のキャンピングトレーラーが混ざっていましたので入ってみました。 

200m-300m走って最初のカーブを曲がると砂利道になり、ナビには出ていない2-3本の別れ道を、ナビに示されているのと同じ方向の道を選んで進みました。 狭い所も在りましたが、写真に写っている様に可なり広い道で、最初の5分位に後から追い付いて来た2台のピックアップトラックに追い越させた後は誰も付いて来ませんでした。 

暫く平坦な道を走り続けると上り坂の山道になり、其れを超えると急な下り坂が暫く続き、左側に木造の橋の見える“T”字路に来ました。 右に曲がる道は草が生えていて殆ど車が通って居ないように見える細い道でユーターンも出来なく、橋を渡るか、それともバックでユーターンが出来る所まで戻るかの分かれ道でした。

橋は側面と上部に太い木の骨組みが施されていて高さも問題でしたが、制限重量9トンのサインが大きく出ていましたので、安全と読み(実際は危険)、向こう岸で警察が待ち伏せていなければ良いと思いながら急いで渡りました(人里離れた所にパトロールカーなど有り得ないにも拘わらず、慌てていた為に橋の写真を撮る事も思い付かず)。 

その後、更に誰も来ない砂利道が続きましたが、舗装された道に出てからは時々家も見え始め、その内建設機械や道路工事機械が置いてある大きな会社があり、ナビでも幹線道路が近付いて居る事を確認して安堵しました。 既に8時頃で暗く成りかけていました。

参考:
今回の往復合計走行距離は6842Kmでした。

道路工事現場の交通整理をする人達

ファイル 580-1.jpgファイル 580-2.jpgファイル 580-3.jpgファイル 580-4.jpgファイル 580-5.jpg

道路工事が始まる相当手前(長い場合は約5Km)に“人が働いています”と書かれた標識と小さな赤旗が道脇に置いてあり、現場に近付くにつれ設置された速度制限サインの数値は下がって、最終的に20Km/時程度になり、写真の様な服装をした交通整理のおじさん(おばさん)が“STOP”サインをかざして待っています。 当然、車が列を成して止まっている場合もあれば、運良く動いている最後尾に着いて待たずに済む場合もあります。 

停まって待った場合、対向車が通り過ぎると交通整理のお兄さん(きれいな若い女性も多い)が手に持った“STOP”サインを回転させて裏側に書かれた“SLOW”を示し、徐行を促します。

多くの交通整理の人達は笑顔で手を上げて呉れ、長時間待つ時は愛想良く話し掛けて来たり質問に答えて呉れたりします。 交通量が少ない様な場所では退屈そうで、時には停めてある車から交通整理のお兄さんがサインを持って飛び出して来る場合もあります。

“人が働いています”と書かれた標識と小さな赤旗が道脇に置いてあっても道路工事とは限りません。 長いアームを付けた草刈自動車が道路脇の雑草を刈っていたり、測量をしていたりする場合もあります。

アメリカやカナダで道路工事の標識や工事中の制限速度の標識が出ていたら必ず守るべきです。 工事サインのある場所で違反をすると罰金が2倍になります。

危険な対向車

ファイル 579-1.jpgファイル 579-2.jpgファイル 579-3.jpgファイル 579-4.jpgファイル 579-5.jpg

未舗装道路では砂煙で前方が見難い状態の場所もあります。 

上の一連の写真は前回の書き込みの“パイロットカー”と同じ工事道路で同じトラックの後を追っています。

砂煙がひどく、更に大型トラックの後でしたので道路の中央部分を走っていましたが、砂煙の中から突然対向車が現れました。 自分では片側通行で対向車は来ないと思っていましたが、考えてみれば自分の思い込みで、対向車が来る為にパイロットカーが先導しているとも考える事が出来ます。 前方が見えませんし、車線などありませんので本能的に中央を走った方が安全だと考えて仕舞い、私と同じ様に危険を感じた人は沢山居たと思います、

途中から、砂煙を避けて、きれいな景色を見ながら充分な車間距離を取って走りました。

パイロットカー

ファイル 578-1.jpgファイル 578-2.jpgファイル 578-3.jpg

往復1車線の道路工事中の道路を交互一方通行で走る場合は通常“パイロットカー”と呼ばれる先導車が先頭を走り、一般車はその後を追う様にして走ります。 

左上の写真のクラスAの前を走っているトラックがパイロットカーで、工事現場の終りまで来ると、右上の写真の前方の大型トラックの前に微かに見えて居る様に列から逸れてユーターンをし、対向車の列が通り過ぎたら反対方向の先導を始めます。

道路工事の為の待ち合わせ

ファイル 576-1.jpgファイル 576-2.jpgファイル 576-3.jpgファイル 576-4.jpgファイル 576-5.jpg

カナダ、特にアラスカに通じるアラスカ‐カナダハイウエー(昔はアルカンハイウエーと呼ばれていた)ではアチコチで道路工事をしていてよく待たされます。 

その理由は幾つかあります。 
• カナダ北部の冬は寒さが厳しく、道路下の水分が凍る為(永久凍土もある)舗装が傷み易い
• 寒さの厳しい冬が長い為に工事が短い夏に集中する
• 片側一車線の道路が多い為、工事中は一車線を上下車両が交互に使う

上の写真は待たされた現場の一部ですが、恐らく10箇所以上の工事現場で、長い時は30分程度待ちました。

毎回待たされると待つ事に徐々に慣れて来て余り気に成らなくなります。 しかし、山火事や洪水での通行止めの場合は最悪です。 4年前のアラスカからの帰りに山火事の為に半日通行止めに会った事が有りますが、私の知っている人は私が通過するより数日前に同じ現場で3日間通行止めになったそうです。

約10年ほど前、カナダのホワイトホースのキャンプ場で会った人は、大雨で道路が流された為に“約800マイル(1300Km)迂回をして来た”と話していました(実際に地図で調べましたらその位の距離がありました)。 カナダ北部には幹線道路が少なく、道路が無くて夏の間は車では行けない準州(Nunavut)もあります。 この州の広さは日本の面積の5倍以上ですが、州内の舗装道路でさえ20Km程度だそうです。 物資の輸送は飛行機(水上飛行機)が主ですが、道路が付いていないカナダ北部の孤立した町には冬季に川や湖が凍るのを待ってその上を走って車で、特に大型建設機械等は運ぶそうです。

アメリカでも道路工事の為に待たされる事が有りますし、2時間近く待った事もあります。 2時間も待つのは嘘の様ですが、時には10Km前後の長さを一度に舗装する場合もあり、その様な工事現場を徐行して通り抜けるのは時間が掛かります。 時間が掛かれば更に待つ車の列が長く(300台?)なって悪循環を繰り返します。


此れまでに掲載した多くのトラックの写真は工事現場で待たされた時に写した対向車です。

道路工事の為の待ち合わせ

ファイル 577-1.jpgファイル 577-2.jpgファイル 577-3.jpgファイル 577-4.jpgファイル 577-5.jpg

カナダ、特にアラスカに通じるアラスカ‐カナダハイウエー(昔はアルカンハイウエーと呼ばれていた)ではアチコチで道路工事をしていてよく待たされます。 

その理由は幾つかあります。 
• カナダ北部の冬は寒さが厳しく、道路下の水分が凍る為(永久凍土もある)舗装が傷み易い
• 寒さの厳しい冬が長い為に工事が短い夏に集中する
• 片側一車線の道路が多い為、工事中は一車線を上下車両が交互に使う

上の写真は待たされた現場の一部ですが、恐らく10箇所以上の工事現場で、長い時は30分程度待ちました。

毎回待たされると待つ事に徐々に慣れて来て余り気に成らなくなります。 しかし、山火事や洪水での通行止めの場合は最悪です。 4年前のアラスカからの帰りに山火事の為に半日通行止めに会った事が有りますが、私の知っている人は私が通過するより数日前に同じ現場で3日間通行止めになったそうです。

約10年ほど前、カナダのホワイトホースのキャンプ場で会った人は、大雨で道路が流された為に“約800マイル(1300Km)迂回をして来た”と話していました(実際に地図で調べましたらその位の距離がありました)。 カナダ北部には幹線道路が少なく、道路が無くて夏の間は車では行けない準州(Nunavut)もあります。 この州の広さは日本の面積の5倍以上ですが、州内の舗装道路でさえ20Km程度だそうです。 物資の輸送は飛行機(水上飛行機)が主ですが、道路が付いていないカナダ北部の孤立した町には冬季に川や湖が凍るのを待ってその上を走って車で、特に大型建設機械等は運ぶそうです。

アメリカでも道路工事の為に待たされる事が有りますし、2時間近く待った事もあります。 2時間も待つのは嘘の様ですが、時には10Km前後の長さを一度に舗装する場合もあり、その様な工事現場を徐行して通り抜けるのは時間が掛かります。 時間が掛かれば更に待つ車の列が長く(300台?)なって悪循環を繰り返します。


此れまでに掲載した多くのトラックの写真は工事現場で待たされた時に写した対向車です。