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ブレーキオイル交換間隔

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ブレーキオイル(Brake Fluid)の交換間隔(Flush Interval)に関しては色々の意見があります。 以前はオーナーマニュアルに毎年交換と書いてあった事を記憶していますが、私自身はその様な交換の必要は無いと思って乗用車の場合は無視、キャンピングカーは必要性を感じた時に行っていました。 (私はブレーキローターを外した時(3年目)と必要を感じた時(7年目?)に交換)

ホンダのマニュアルを調べてみましたらDOT3(化学合成オイル)を使用、1台は2年毎ともう一台は3年毎の2種類があり、又アメリカ国内ではGM車もフォード車も交換間隔を指定していない様で、ヨーロッパでは2年毎が一般的な様です。 

私のキャンピングカーの場合もブレーキオイルはDOT3ですが交換間隔は指定されていません(デフオイルは1年毎)。

ネットで交換期間の意見を調べてみましたらマチマチで“100,000マイル、200,000マイルを交換せずに走って来たので交換の必要が無い”と唱える人もいますが、反対に毎年交換を唱える人も少なくありません。 ブレーキの専門家(らしき人)は毎年交換又は少なくとも2年毎に交換を奨励しています。 

交換の理由に関しては、ブレーキオイルが水分を吸収してブレーキ時にオイルが沸騰する事でブレーキ効果が減少する説明が成されて居ますが、私はそれよりも錆や錆による漏れが心配です。


ブレーキオイル交換の方法に関してはウエブサイトで色々詳しい説明されていると思いますので省略しますが、私は手動式トランスファーポンプ(バキュームポンプ)を使って抜き取りました。 お勧めしたいのは透明のビニールチューブの使用です。 理由は吸引中に茶褐色に変色した古いオイルから透明な新しいオイルに変わる事が分かる事と、酸化物粒子等の異物が飛び出して来るのが見えるからです。 ポンプを使って吸い出すにしろ、圧力を掛けて押し出すにしろ、管内から出来るだけ多くの異物を流し出す為にブリードバルブを1回転ー2回転位開きある程度高めの圧力を掛けて勢い良く出す事も重要だと思います。

掲載した一連の写真はブレーキオイルのタンクの様子です。 左上はタンクの周りを既に拭いた後で写した写真で、写す前は更に酷い状態でした。 右上は残っていたオイルを拭き取った状態です。左下は新しいブレーキオイル(DOT3)を足した状態で、ほぼ透明です。 

此れを見ますと、2年毎にブレーキオイルの交換をした車(私のキャンピングカーと同様の場合)としない車では、年月が経つと整備費に大きな差が出る事が想像出来ます。 今後キャンピングカーのブレーキオイルは2年毎、乗用車は5年毎を考えています。 乗用車の場合はタンクがプラスチックで出来ていますのでタンク内での錆は起こりませんが、近い内に2004年型トヨタのブレーキオイルの交換をして様子をみてから決めます。

オイル交換の重要性

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エンジンオイルの交換は一般的で多くの人が定期的に行っていますが、トランスミッションオイル、ブレーキオイル、デファレンシャル(デフ)オイルの交換は見逃している人が多いと思います。

最近、デフオイルとブレーキオイルを交換しましたので少々書きます。

オートマチック トランスミッション オイル:
私は15万マイル交換不要のトランスミッション会社が指定するオイルを使用していますので、時々透明度と匂いをかぐ程度ですが、一般のオイルを使用する場合はトランスミッションのマニュアルに従って注意をした方が良いと思います。 オートマチックトランスミッションの心臓部であるバルブボデイーと呼ばれる部品内には小さなオイルの通路や油圧で移動するピストンがあり、オイルが汚れますと正常な機能(滑らかな変速)が出来なくなります。 トランスミッションオイルの場合はエンジンオイルと異なり透明(通常赤)で、僅かでも黒ずんで居たり焼けた匂いがすれば直ぐに交換する必要があります。

デファレンシャル ギヤー オイル
後輪のアライメント調整の際デフの下の方が多少濡れた様な色をして居る事を確認しましたので、オイルが少なく成っているのでは無いかとプラグを外したところオイルがあふれ出て来ました。 量は充分でオイルは透き通っていて全く問題はありませんでしたが、プラグに内蔵されている磁石に可なりの量の黒い物質が付着(正常)していました。 

シャーシーメーカー(スパルタンモータース)にオイルの量と交換年数を聞いてみましたところ、VIN番号から、量は25パイン(11.9リッター)で1年に1回交換、化学合成オイル(Synthetic)は奨励はしないとの事でした。 合成オイルを奨励しない理由は、例え高価な合成オイルを使用しても使用期間が長くは成らないからだとの事でした。 デフオイルは少なくとも8万Km程度は使用可能と思って居ましたので、1年と聞いて驚きました。 私は此れまで2回合成オイルと交換して今回は3回目で、約6万Km弱で交換している見当です(前2回はAmzoil使用)。 今回は近所の店から手に入る合成オイルを使用しました。 

ホンだのCRV(常時4駆)の場合は約4万Kmでデフからカリカリ音がし、オイルを交換すると音がしなく成ります。皆さんもデフのオイルの交換基準を確認しては如何でしょう? デフに依ってはLS(リミテッド スリップ)オイルを必要としたり、ホンダの様に特殊オイルが必要な場合もありますので気を付けて下さい。

ブレーキ オイル:
車の下を調べて居ましたらブレーキ用プレッシャーコンバーター(一種のマスターシリンダー)からオイルが滲み出ているのを確認しました。 分解してみましたら、内部は相当前から漏れていた様子で、漏れが僅かの為に外に出て来るまでに一部は凝固して居ました。 反対側(4個使用)も分解してみたところ外には漏れておらず外見は全く正常でしたが、内部は漏れたオイルがラバーブーツに大量(ガラスコップ半分)に溜まっていて、水分を吸ったオイルは酸化が進み、黒褐色に変色して金属面(シリンダーやピストン)の一部に凝固した非常に悪い状態でした。 

最初は修理キット又は新品を購入する積りでしたが、何処の部品店にも在庫が無く、メーカーに問い合わせたところ特注で2ヶ月掛かる(1個$830)との事でした。 オイルシールを3個交換すれば完治するのですが、修理キットは無いとの返事でした。

左右両方のブレーキブースターをきれいにして金属面の凝固物を取り除きましたので、又しばらく乗れそうでしたが、シャーシーメーカーに再度連絡をするとシャーシーメーカー独自の部品番号で大量に在庫している事が判明し、早速1個予備として購入手続きを取りました。

ブレーキオイルに関しては“毎年交換”を知って居ましたが、私の住んでいる所は乾燥していますので5年位は大丈夫だと思って居ました。 今後は2年に1度は交換をする積りです。 交換していない方は是非調べてみる事をお勧めします。  

アメリカ製キャンピングカーの部品 その5 ― 日本からアメリカ車部品を購入する場合の注意

最近はインターネット販売(購入)が一般的になり、アメリカのネット販売店を利用して部品を購入している方やしたいと考えている方は多いのでは無いかと思います。 既に購入を行なっている方には当り前の事も多いかも知れませんが、気が付く事を書いてみます。

インターネット販売店:
インターネットで購入する場合は、表記されている部品は勿論販売している相手や会社を見る事は出来ませんし、販売者がアメリカ以外の国からであったり、架空であったりする事もあります。 出来ましたらレビュー(評価)や経験者の意見を元に信頼出来る店から購入する事をお勧めします、特にeBayやその他の個人販売からの購入には充分気を付けて下さい。 購入手続きをする前に疑問点(海外発送可否、送料、支払い方法等)をメールで問い合わせると疑問が解ける他に、相手の様子が少なからず理解出来たり将来問題が起こった場合に連絡が取れます。 電話番号が書いて無かったり、住所が書いてない販売店は多数ありますので、この様な場合はメールが唯一のコミュニケーションです。  もし、質問のメールに返信が来ない場合は他の販売店を探した方が無難でしょう。 (参考:アメリカ(カナダ)の無料局番は1-800、1-866、1-877等ですが、海外からこれらの番号には繋がりません)

再生品:
ネットで販売されている自動車部品、例えばウオーターポンプ、スターターモーター、オールタネーター、スモッグポンプ等は再生品が少なくありません。 その多くは1年程度の保証付きですが、純正部品に比べて当たり外れがある事を考慮する必要があります。 アメリカに住む者に取っては機能しなくなれば交換して貰えますが、日本からですと往復の送料を考えますと不合理です。 (参考:全く同じ再生部品をチェーン自動車部品店から購入した場合は一生保証付きの場合が多い)

コアーチャージ:
再生品購入の場合の多くはコアーチャージと呼ばれる代金が加算されます。 このコアーチャージは古い部品(それ迄使っていた部品)を返却する事で払い戻して呉れます。 又、返品する際は必ず再生品が入って来た箱を使用する必要があります。何らかの理由で箱を失なうと返金は無いと考えた方が良いでしょう。

例えばエンジンコンピューターを購入する場合を考えますと、再生コンピューターが$350で宣伝されていても別にコアーチャージ$150(?)が加算されます(コアーチャージに関して必ず説明がされていますので予め理解する必要があります)。従って$350+$150(?)+送料+(保険)+(消費税)と言う事になります。 店に返品する場合は直ぐに返金して貰えますが、郵送の場合は部品確認の為に時間が掛かり、問題の原因にも成りかねません。 全く同じ部品でも店によってコアーチャージの額が可なり異なりますので、日本からの送料や手間を考えますとコアーチャージが出来るだけ小さいか又は全く無い物を探し、コアーチャージは手数料と考えて返って来ない物と解釈した方が良いかも知れません。 又、少々高くてもコアーチャージの無い新品の方が安上がりの場合もあります。 (消費税に関しては既に説明済み)

返品:
例え、保証期間中でも返品をする時の送料は購入者の負担です。 又、購入した品物が販売者の過失で間違った物、又は機能しない物が届いた場合の返品も、購入者の送料負担一般的です。稀に返送料を支払って呉れる会社もありますが、この場合も送る前に予め了解を得ないと無効です。 日本(海外)からの返品は個人持ちと考えるべきでしょう。 尚、送料には関係無く、返品をする場合は返品の了解と承認番号を得るのが一般的です。 勝手に送り返しても知らないと言われればどうにも成りません。

支払い:
支払いはPaypal又はクレジットカード(VISA)が一般的で、販売者からこれら以外(特に現金)の支払いを要求された場合は疑問視した方が良いと思われます。 最近は海外からのクレジットカード支払いを受け入れるネット販売店も出て来ている様ですが、送り先とクレジットカードの持ち主が一致しない場合は拒否されます。

購入先:
最初から高価な部品の購入は避け、低価格の部品の購入を行って間違い無く購入出来る事を確認するべきでしょう。 大きな(販売量)ネット販売店では購入者の氏名や住所の情報を保管していますので、何度か購入するとお互いの信用も出て来て購入し易くなると思われますので、出来れば1箇所に絞った方が安心かも知れません。

以上、私は日本から購入した事はありませんが、アメリカ国内での状況から判断して書きました。

レーザービームに依るアライメントチェック

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数年前にホームセンターからレーザービーム付き水準計を購入しましたが、その後ホイールアライメントチェックに利用出来ると思いながら、キャンピングカーが調子よく走って呉れていた為に必要性を感ぜず、先延ばしに成っていました。

最近Master氏と話しをしたのがキッカケでやる気を起し、試してみたところ非常に測定し易く、利用する価値があると思いましたので、ここに概略を書きます。

目的:
レーザービームを利用して後輪の向きと前輪の“トー(トーイン)”を調べます。
後輪は左右の比較距離(イラスト上左を参考)が同じである事を確認又は調整します。
前輪は比較距離(イラスト上右を参考)から左右のタイヤの“トー”角度を計算します。 通常、タイヤの半径に対する内向き距離で示されています。 私の車の場合は1/16+-1/32です。

必要道具:
写真左中に示されている3点で、レーザー水準器(右中)、平行板、段ボール箱です。 測定の際、水準計の側面を平行板に添えて使いますので、側面が平ら且つビームと平行である事が必要です。 平行板はタイヤと平行を維持出来る必要があります、即ちタイヤの前後の2面だけで接触し出来る形状に加工します。 段ボール箱は平面を持ち、自立出来る様なものでしたら何でも利用出来ます。 箱にはタイヤ中心を通る水平線を予め書いておき、この線上を横切るビームの交点を測定します。 

測定方法:
イラストと左下の写真から明らかだと思いますが、注意する点は出来るだけ滑らかでタイヤの向きに平行な面を基準にし、段ボール箱はタイヤの面に添えます(車体の平行は当てにはなりませんし、平行である必要もありません)。

私の後輪は僅かに偏って居ましたが、ドラッグリンクを1回転の調整で正確に左右同等に成り、車軸の前後の移動(ピンがあるので微量)の必要はありませんでした。 

前輪はトーだけが気に成ります。 キャンバーの調整は無く、キャスターはクサビ型の調整板の加減(私の場合)で行い、左7度、右7.5度に調整してあります(本来は左4度、右4.5度)。 今回のチェックの結果、本の僅かトーインで、仕様通りでした。


参考:
以前は後輪のアライメントを調べた事はありませんでしたが、前輪のトーインのチェックには時間が掛かりました。 車体を上げてタイヤを回転させてボールペンや釘等で左右のタイヤの周囲に基準線を引き、ジャッキを取り除いて荷重がタイヤに掛かった状態で、左右の基準線の距離をタイヤの前後で測定しました。 メジャーテープを使って測定しますと真ん中で弛みますので、伸縮のないステンレスの針金を使用し、走行性が悪かった頃は何十回も測定や調整を繰り返しました。 最近は調子よく走っていますので3年ほど(?)前に調べたのが最後だと思います。

アメリカ製キャンピングカーの部品 その4 ― 自動車部品販売店に関して

日本ではタイヤ、ホイール、バッテリー、アクセサリー(カーナビはGPSと呼ばれる)類、ワックス類は自動車部品店で簡単に購入する事が出来ますが、エンジン部品、トランスミッション部品、駆動部品等は難しいのではないかと思います? アメリカでは此れらの自動車部品の購入は簡単です。

購入先は4つに分ける事が出来ます。
1.  各デーラーにある部品部門
2.  チェーン自動車部品店(NAPA、Pepboys、O'Reilly<Kragen Checker, Schuck's>、Autozone)
3.  インターネットでの自動車部品店
4.  地方の個人自動車部品店

此れらの購入先には一長一短がありますので、それぞれの特徴を書いてみます。

1.のデーラーには殆どの部品(メーカー別)が在庫されており、無い場合は短時間(その日又は翌朝)で各地にある倉庫から取り寄せて呉れます。 一般的に品質が良い代わりに高価格で、値崩れを防ぐ為に割引はしてくれません。 又、数が出ない特殊部品(例えばメインシャフトのプーリーを支える特殊ボルト)はデーラーにしか置いてありません。 

2.のチェーン店は全国規模で、多くは中国製等の社外品の為にデーラーに比べて相当安い価格で販売しています。 又、ウオーターポンプ、CVジョイント、ACコンプレッサー等の再生品も多数販売しており、再生品の中には一生保証付きも少なくありません。 一生保証付きの場合は保証のデータを店のコンピューターに保管してくれますので、旅行中(他州)に故障すれば自宅の電話番号から一生保証付きである事を確認してくれ、当然ですが代替品を呉れます。 此れは全国規模の魅力です。 部品によって異なりますが、通常、再生品の場合は古い壊れた部品を購入した部品が入って来た箱に収めて返却しなければならず、返却するまではコアーチャージと呼ばれる部品代を取られます。 部品により、$10程度の場合もあれば$200、$300の場合もあります。

以前は再生品には粗悪品が多く純正品が評価されましたが、最近は洗浄、ひび割れ検査、大量生産等で高品質の部品を低価格で販売しています。 例えばウオーターポンプの場合はハウジング、内部の羽、ベアリングから出来ていてベアリングは規格品ですから純正品と変わらない品質です。 しかし、複雑な構造の部品、例えばバキュームポンプの様な部品は純正品の方が良い様です。 熟練工を使う訳では無く、又教育や技術訓練は最小限だと思われますので仕方が無いでしょう。

部品店には置いてあってもデーラーに置いて無い部品もあります。 例えば長年販売されているフォードエンジンのテンショナー(サーペンタインベルト)は一般部品店に再生テンショナーが多数出回って居る為にデーラーでは販売部品番号もありません。 製造しても売れないのでしょう。

3.のインターネット部品販売は最近非常に盛んです。 インターネットで購入の魅力は薄利多売や経費削減がもたらす低価格です。 欠点は数日掛かる事です。 チェーン自動車部品店でもインターネットを通して販売していますが魅力は半減です。 理由は送料の他に消費税が掛かる為に価格が高くなる為です。 住んでいる州以外のネット部品店から購入しますと消費税が掛かりません。 従って、特に軽くて高価な物は送料を払っても部品店で消費税を払って購入するよりも安く購入出来ます。 チェーン店は各州に店を出していますので、例えネットで購入しても消費税が掛かって仕舞います。 

インターネットには純正部品の欠点を取り除いた特殊部品も多く出回っています。 例えばトランスミッションの心臓部のバルブボデイーの改良型などは大小色々な会社から多数出回っています。イグニッション装置やデファレンシャルギヤーにも改良型が見られます。

4.の個人自動車部品店は人口の少ない田舎の町や、都市の場合はデーラーやチェーン店では扱っていない特殊な部品を提供したり特殊なサービス提供して対抗しています。

自動車部品は買い方が大切で、ネットで価格や品質に関する色々な情報を得る事が出来ます。

次回は日本から購入する場合の注意点に関して書く予定です。

アメリカ製キャンピングカーの部品 その3 ― 交換部品(初心者向け)

適切な言葉が見つかりませんでしたので“初心者”と書きましたが、“車の修理をした事が無い人”を意味します。 

故障をしている部品は当然交換しなくてはなりませんが、故障をしていなくても時間の経過や走行距離により交換をしなくてはならない部品も出て来ますし、調整も必要です。 車が若い内は此れらの交換部品を気にせずに乗り続けても旅行中に故障が起こる様な事は少ないかも知れません。 しかし、使用状況(長期無使用、適度、過酷)、環境(雨、乾燥、海水)、新車からの手入れの状態等に依り大きく異なりますが、15年(10年?)を越しますと走行距離には関係なく常に点検をする必要が出て来ます。 

整備や修理をデーラーや整備工場に全て任せている方もご自分で時々点検をしたり、調子の良くない場合は原因を調べるのは大切だと思います。 

私事ですが、数日前にラグナット(ホイール)締め付け用工具を購入しましたので調子を調べて居ましたら、1本は見て明らかな程(約3回転)緩んで居ましたし、タイヤに空気を入れるバルブステムもナットが緩んでいるものがありました。昨年夏の旅行の帰りにタイヤを購入して以来ホイールを外して居ませんので、この間緩んだ事に成ります。色々な解釈が出来ます、ラグナットは1本緩んだだけで事故に繋がらなくて良かった、専門家(タイヤ屋)が締め付けても緩む時は緩む、運に頼るしか無い等。  しかし、矢張り一番確実で安全な方法は自分で行う点検だと思います。

(参考:乗用車用のバルブステム(金属製)の中にはタイヤの内部側にナットが付いている物もありますが、幸い私のは外側に付いていましたのでタイヤをホイールから外さずに9/16レンチで簡単に締め付ける事が出来ました。)

経験を積んだ(古い)キャンピングカーは、新車に比べて普段のチェックが重要です。 部品類、オイル類、不凍液等、定期的に正しい物を使用して整備がされているキャンピングカーは歳を取ってからも若いキャンピングカーの様に文句を言わずに走って呉れますが、交換を怠ったり間違った物(部品や液体)を使用すると老後に影響が出て仕舞います。 例えば、間違ったトランスミッションオイルに交換してシールが傷んで漏れ始めれば、正しいオイルに交換しても手遅れで、分解が必要です。 

日本にも10年以上経過しているキャンピングカーが多数走って居る様ですが、此れらのキャンピングカーにお乗りの方は一度次の部品を点検すると安心です。 状況により異なりますが、時間依存と距離依存の傾向の部品があります。

時間依存に依る交換部品:
•  不凍液、ブレーキオイル等
•  バッテリー
•  モーター類 (スターターモーター、オールタネーター、その他)
•  ゴム製品 (ラジエーター、ヒーター、バキュームホース)
•  エグゾースト関係 (マニフォールド、ガスケットの漏れ、変形やひび割れ、パイプの詰り、マフラーの詰りや漏れ)
•  エンジンセンサー類

距離依存に依る:
•  オイル類 (エンジン、シャーシー、トランスミッション、ブレーキ、パワーステアリング、デファレンシャル、ドライブシャフト等)
•  フィルター (エンジンオイル、エアー、フューエル、トランスミッション、冷却水?等)
•  ブレーキシュー (パッド)
•  ベルト類 (サーペンタインベルト、タイミングベルト、Vベルト等)
•  ポンプ類 (ウオーターポンプ、フューエルポンプ等)
•  タイヤ
•  サスペンションス、プリング
•  バルブ調整

古く成りますと、フューエルフィルターの詰りやエグゾーストパイプの詰りが原因でエンジン不調を来たす事も少なくありません。


次回は部品の購入に関して書く予定です。

アメリカ製キャンピングカーの部品 その2 ― 部品購入の際に必要な事項

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アメリカ車の部品購入は意外と複雑です。 理由は種類が多く様々な選択があるからです。

アメリカ製のキャンピングカーをお持ちの方は是非次の事項を調べて、出来ればマニュアルの最初のページにでも書き留めて置きますと将来役に立つと思います。 

A.  重要事項:
1.  VIN(Vehichle Identification Number=車両識別番号)
2.  年式
3.  シャーシーモデル名
4.  エンジン名称(排気量)
5.  トランスミッションモデル名

此れだけ分かって居ますとエンジン、トランスミッション、駆動関係部品は特定し易くなり、間違った部品を購入して仕舞う可能性は少なくなります。

B.  VINに関して:
通常、左側のダッシュボードの上に記されており、外側から前面ガラス越しに見ることが出来ます。 VINの持つ意味は次のサイトに説明されています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BB%8A%E4%B8%A1%E8%AD%98%E5%88%A5%E7%95%AA%E5%8F%B7

VINは17桁あり、部品を特定する為に特に大切なのは次の桁です。 桁数は“左から”数えます。

5-7桁:  シャーシーモデル名称
8桁:  エンジン名称
10桁:  年式

フォード車の場合は次のサイトから詳しく知る事が出来ます。
http://www.angelfire.com/ca/TORONTO/VIN/ford.html

次のサイトを利用しますと多くの場合VINから上に記した重要事項を知る事が出来ます。
http://www.compnine.com/vid.php

車と一緒に来た書類に必要事項は記されてある筈ですが、書類が無い場合は参考になさって下さい。

参考:
既に書来ましたが、エンジン、トランスミッション、駆動関係部品等はシャーシーメーカー担当部品で、キャンピングカーメーカーには関係ありません。従って此れらの部品を探す場合にはウイニベーゴ、サンフライヤー等の名称は役に立ちません。

アメリカ製キャンピングカーの部品 その1 ― 部品担当会社

キャンピングカーは色々な部品の寄せ集めで出来ていますが、部品はそれぞれの担当会社が扱っており、全てキャンピングカー製造会社が担当している訳ではありません。 此れが分かる為に大雑把な工程を説明します。

シャーシー会社は自社製又は外部の専門会社から購入したエンジンやトランスミッション、デファレンシャル(駆動機構)、ハンドル機構、ブレーキ機構、サスペンション、タイヤやホイール、その他を加えてシャーシーを完成させます。

主なシャーシー会社:
ワークホース(Workhorse=以前のシボレー)
フォード
ダッジ(ベンツ)
フレートライナー
スパルタンモータース
その他

エンジン会社:
GM
フォード
ベンツ
カミンズ
キャタピラー
インターナショナル
その他

トランスミッション会社:
GM
フォード
ベンツ
アリソン
その他


キャンピングカーメーカーはシャシー会社からシャーシーをまとめ買いし、それらにハウス部分、燃料タンク、サスペンションの改造、運転操作部品等を取り付け、形状によりクラスA、クラスB、クラスC等のキャンピングカーとして販売します。 主なキャンピングカー会社は、Winnebago、Tiffin Motorhomes、Monaco、Rexhall Industries、Gulf Stream、Newmar Corp、Marathon Coach 、Forest River、その他。

此れで大体お分かりと思いますが、部品が必要な場合はエンジン部品、トランスミッション部品、シャーシー部品、ハウス(キャンピングカー)部品に分けて考える必要があります。 

例えば、エンジン(自動車)部品を購入する為に“1999年型、30フィート、サンフライヤー”の情報を提供しても何の意味も成しません、エンジンはキャンピングカー会社の担当ではありません。 大切なのは“1999年(1998年?)型、モデル名、エンジン排気量、AC(クーラー)の有無、トランスミッションモデル、VIN番号” 等エンジンに関連した情報が大切です。 例え自動車部品であっても、ゲージ類やその他キャンピングカー会社で取り付けた部品に関してはキャンピングカー会社又は部品製造元を探して購入する必要があります。

キャンピングカーデーラーにエンジン部品やトランスミッション部品を買いに行って売って呉れない事は無いと思いますが、極端に高かったり時間が掛かるのは当然です。 キャンピングカーであっても、エンジン部品やトランスミッション部品の多くは近所の自動車部品店で(キャンピングカーデーラーの半値?)で買えるでしょう。

日本でも同じ様な事が言えると思います。

注意:
アメリカ車の場合、同じ年式のシャーシー(エンジン排気量も同じ)でも前期と後期では全く異なる部品が使われている場合もあります。

キャンピングカー会社はシャーシーのまとめ買いをしますので、キャンピングカーの年式より1年、中には2年程度古いエンジン(シャーシー)が使われている場合もあります。 エンジン部品を購入する際はエンジンの年式を使う事が大切です。