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“OBD”に関して

“OBD”とは:
“On-Board Diagnostics”、即ち車自体に搭載された故障診断装置です。 此れは相当昔から同じ様な装置が搭載されていましたが、1996年(車に依ってはそれ以前)から一般化されました。 
参考: http://www.arb.ca.gov/msprog/obdprog/obdfaq.htm

エンジン、特に排気ガスに関する問題が感知された場合はMIL(Mulfanction Indicator Lamp =“Check Engine” 、“Service Engine Soon”等の故障ランプ)を点灯させ、OBDは問題の情報コードを保管し、後ほど修理者が修理情報として読み取れる様になっています。

参考:
前回、2000年ホンダシビックのエンジンが走行中に停止、エンジンが掛からなくなりました。 原因はデストリビューター内のイグナイターの故障でしたが、この際はコードは保管されておらず、問題なし(PASS)と表示されました。 従って、故障状況に依ってはコードが保管されない場合もあります。

コードはOBDコード読取装置又はスキャナーと呼ばれる装置で読み取れ、此れらの装置は5千円から1万円前後で市販されています。
http://www.google.com/search?q=obd2&tbm=shop&hl=en&aq=f

読み取り装置(スキャナー)を使わない方法:
読み取り装置(スキャナー)を使わなくてもコードを読む事が出来ますが、メーカーや車、更には年式等に依って方法が異なります。

1990年代のダッジ(クライスラー)の場合(2004年のラムを含む)は次の方法で読み取る事が出来ます。
キーをイグニッションに差し込み“On-Off-On-Off-On”( 最後は“On”の状態)を5秒以内に繰り返します。  数秒後にランプが点滅しコードを表示します。 表示方法はランプの点灯の間隔で示されます。 例えば、
“-     - -”  は12を意味します。
“- - - - -     - - - - -”  は55を意味します。 
問題が記録されていない場合は“- - - - -     - - - - -” (55)が表示され、問題が複数記録されている場合は問題コードを順次表示した後、最後に“- - - - -     - - - - -” (55)を表示します。
http://www.youtube.com/watch?v=kuHEzOQGtOs

表示操作や表示ランプは車に依って異なり、例えば日産の場合は
1.アクセルペダルに触れる事無く、イグニッションスイッチを3秒間 “On” 
2.その後5秒以内にアクセルペダルを “深く踏み込み/完全に戻す” を5回繰り返す
3.7秒間待つ
4.アクセルペダルを約10秒間踏み続けるとMIL(故障ランプ)が点灯
5.アクセルペダルを放すとコード表示状態になる
6.MIL(故障ランプ)の点灯回数から故障コードを読む


補足:
私は1980年代にGM車で同じ様な方法でコードを読んだ事がありますが、最近は
Actron製コードリーダーを使っていて、上に示した方法は一切使っていませんし、確認もしていません。

キャンピングカーで引っ張る牽引車 (Toad=カエル)

多くの方はToad(カエル)とは何か既にご存知だと思いますが、Towed (牽引される車)が同じ発音のToadに化けた言葉です。

今回出掛けたキャンピングカー仲間の中に“車を牽引したいがマニュアルミッションは運転出来ないので悩んでいる”と言う人がいました。 彼は最近我々のクラブに加わったメンバーで今年初めに30フォートのクラスC(フォードF450)を購入しました。

オートマチックでも牽引可能な車がある事を知って喜んで居ましたが更に話が進んで、現在2002年ベンツCLKコンバーチブルと2008年ベンツC300を持っていて、CLKは調子が良くて距離は走っておらず売っても損をするのでToadとして使いたいとの事でした。

ベンツを牽引している人を稀に見る事がありますが、ベンツをToadとして使用するのは余り現実的では無い様な気がします。 恐らく、その内ホンダ(CRV、アコード)又はジープを購入するのでは無いかと思います。

次のサイトにToadに適した車のリストが出ています。
http://towingworld.com/PDFS/DinghyGuide2011.pdf

参考:
“DINGHY”とはヨットや小型船の後ろに引っ張る小さな船やゴムボートの事でToadと同じ様に使われます。

又、オートマチックトランスミッションの車を牽引したい場合はREMCOと言う会社の電動ポンプによりトランスミッションオイルを循環させて牽引可能に出来ます。
http://www.remcotowing.com/remco_lube_pump
http://www.remcotowing.com/vehicles/2551?make=537&model=839&year=1999

レキサス(トヨタ車)のオートマチックも牽引可能です。


注意:
オートマチック車の中には牽引出来ない車も多く、ホンダ車は牽引出来ますが走行前にシフトレバーをドライブからニュートラルに入れてエンジンを停止させる必要があります(バックからニュートラルは不可)。

エンジン故障 “NO BUS”

NCメンバーから質問があり、“スターターが回ってもエンジンが掛からず、走行距離計が点滅して「NO BUS」が表示される”との事でした。 ネットで調べてみましたら2000年前後のダッジ(Durango,Ram,Dakota,Jeep等)エンジン、特に1999年型、5.9L エンジンにはこの問題が非常に多く出ていました。  ダッジエンジンに限らず他のメンバーにも参考になるかも知れませんので、ブログに書く事にしました。

“NO BUS”:
これはPCM(パワーコントロールモジュール)が正常に機能していない為にエンジンが始動しない故障で、多くの原因が書き込まれていましたのでまとめてみました。 

“NO BUS”の原因:
A. PCM以外の問題
1. 配線接触不良やショートによるPCMへの電圧低下(PCM=ECM)
• バッテリーケーブルの接触不良
• フューズボックス付近の太い線を留めるボルトの緩み - 多い
• エンジンアースケーブル(ACコンプレッサー付近にある) - 多い
• その他のPCMの電圧を下げる重大ショートや接触不良
(参考: PCMに影響しないショートや接触不良も多い)
• イグニッションキー、ステアリング、駐車ブレーキ関係のショートを修理して解決した人もいる

2. センサーのショート
• クランクポジション、カム、スロトル、MAP、トランス、等のセンサーは5Vで、此れらの何れかがショート  (クランクポジションセンサーの原因が意外と多い
• 上のセンサーの5V線の何れかがショート

B. PCMに関係する問題
1. PCMは正常
• 高温によりPCMの基盤が変形し配線コネクターの接触不良を起こす
(冬の気温が低い間は問題が無く、夏はアイスバッグを使用している人もいる)
• PCMの配線コネクターの接触不良が原因で接触面を磨いて解決

2. PCMの不調
• PCM本体の故障でこの場合は交換が必要
(PCMを交換して解決した人も多くいますが、PCMを交換しても直らない人も居ます)


参考:
PCMとはPower Control Moduleで、ECM〔Engine Control Module〕、ECU(Engine Control Unit)等メーカにより異なる呼び方をしますが、エンジンコンピューターの事で、ダッジはPCMと呼んでいます。

私はバッテリー接続不良が原因でECMへの電圧が下りエンジンが停止した事があります。 注意しなくては成らない事は電圧計では12.8V前後あっても配線接触不良の為に電流が流れると電圧が下り、充分な電流が流れない事もあります。 

ジェネラック(NP30)発電機用マニュアルと交換部品表

ファイル 277-1.jpg

日本ではヨーロッパ仕様の発電機が多く、ジェネラック(Generac) 製NP30も多い様ですので次のサイトを添付して於きます。 

ジェネラックNP30 マニュアル(取り付けを含む)
http://www.guardiangenerators.com/PublicPDFs/A5929.pdf

ジェネラック用交換部品表
http://www.generac.com/publicPDFs/rv_charts/Chart1.pdf
http://www.generac.com/publicPDFs/rv_charts/Chart2.pdf
http://www.generac.com/publicPDFs/rv_charts/Chart3.pdf
http://www.generac.com/publicPDFs/rv_charts/Chart4.pdf
http://www.generac.com/publicPDFs/rv_charts/Chart5.pdf
http://www.generac.com/publicPDFs/rv_charts/Chart6.pdf


参考:
• オイルセンサー  部品番号 77667
• オイルセンサー形状
   http://www.milfordpower.com/PhotoDetails.asp?ShowDESC=N&ProductCode=077667
• 交換部品表から互換性を調べると部品入手に役立つかも知れません。
• オイルセンサー(部品番号 77667)は多くの草刈機のエンジンに使われています。 
• 全く同じ形状で油圧が8 psiや10 psiがありますので注意が必要です。 部品番号が異なる場合は4 psiを選択して下さい。

シビックのエンジンが掛からない!

ファイル 272-1.jpgファイル 272-2.jpg

昨日、娘のシビックのエンジンが掛からなくなったと買い物先から連絡がありました。 スターターモーターは勢いよく回転してもエンジンは全く始動しようとしません。 エンジンが停止した状況を聞いて、イグナイター(ICM=イグニッションコントロールモジュール)、イグニッションコイル、燃料ポンプ、センサー類の何れかが故障の原因と見ましたが、夕方5時半を過ぎていましたのでAAA(日本のJAF)に頼んでフラットベッドで私の家に運んで来て貰いました。 予備スパークプラグを点火栓に差し込んで状態を調べてみましたら全く発火しておらず、デイストリビューター関係が原因だと一応見当を付けました。

その後、ネットで調べた結果、ホンダ(アキュラを含む)オウナーは100,000マイル(16万Km)前後でイグナイターやコイルを交換しているケースが多い事を知りました。 私も以前、1992年製アコードのイグナイターの故障でホンダデーラーに購入に行きましたら、リコールが出ているとの事でイグナイターを無料で貰って帰って来た事があります。

イグナイターとコイルを取り出し調べた結果、イグナイターは明らかに機能しておらず、コイルは1次コイルは0.65Ωで正常でしたが、2次コイルは6KΩ と正常値の半分でした。 イグナイターだけを交換しても未だ暫く乗れるとは思いましたが、自動車部品店にそれぞれの値段とデイストリビューターアッセンブリーの値段を問い合わせたところ面白い事が分かりました。

イグナイター  $89.99 (約6900円)
イグニッションコイル  $69.99  (約5400円)
デイストリビューター  $144.99  (約11200円)

デイストリビューターアッセンブリー ($144.99)は再生品ではありますが、イグナイターもイグニッションコイルも組み込まれていて、両者を別々に購入するより$15ほど安く成り、単にデイストリビューターアッセンブリーを付け替えるだけですから仕事も簡単です。 更に一生保証付きですから将来故障すれば無料で交換が可能です。

結局デイストリビューターアッセンブリーを購入し取り付けましたら直ぐにエンジンは始動しました。

既に170,900マイル (175,150Km)走っていますので一生保証付きはどの程度有効か疑問ですが、試乗してみましたら馬力も走行性も非常に良く未だ暫く乗れそうです。 悪いところは殆ど無く、クラッチの接続位置とインターロック(エンジンを始動する際にペダルを踏み込む)位置がそれぞれ多少深かったので調整をしました。

スパークプラグケーブルやクラッチディスク、スターターモーター、オルタネーター等は未だにオリジナルを使用しています。

“Oshkosh 全輪ステアリング”

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Oshkosh社は常に特殊車両に挑戦、過酷な戦場でも耐える事の出来る耐久性抜群の車両を開発、製造して来ました。 

“オシコシ全輪ステアリング(Oshkosh All Steer)”は左右前後全ての車輪が舵取り出来るDPシャーシーで、其れまで40年間に渡って製造して来た雪かき車の技術と進歩したコンピューター技術を生かしての開発でした。

当然ながら普段は一般のDPと変わりはありませんが、狭い場所で駐車や回転をする場合は威力を発揮、日本では最高に価値のある装備であったに違いありません。

モニター付きで、低速時のみ小回転や蟹歩きが出来、解除を忘れてもある速度を超えると正常走行に戻る機能になっています。
http://www.rvtechstop.com/articles/allsteer.pdf

説明に依りますと、多くの特殊技術が使われています。
例えば:
•  エンジンの3点支持を使用して低周波振動の伝達を防ぐ
•  排気システムには変形可能材料を使用エンジンからの振動伝達を減らす
•  全てのエンジン部品に外部から手が届く(DPの多くの場合は車内から)
•  ラジエーターが後部(横では無い)であるにも拘らず20分でベルト交換可能
•  溶接割れを避ける為、シャシーは全てボルト組み立て
•  捩れを起こさない様にシャシーは通常より大きな材料を使用
•  その他多数

1995年から発売、カミンズ8.3エンジン、アリソン3060トランスミッションが搭載される予定だった様ですが、検索しても引っかからないところを見ると市販はされなかったものと思われます。

Oshkosh Chassis (オシコシ シャシー)

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Oshkosh社は正式にはOshkosh Motor Truck Manufacturing Companyで、1917年にウイスコンシン(Wisconsin)州のオシコシ(Oshkosh - 州で2番目に大きな市)で設立された地名に由来しています。

4輪駆動トラックの製造でスタート(1914年)、会社設立後、大型トラック(1932年積載量20トン- 12段変速)、生コンクリート輸送車(1955年製造開始)、鉱石発掘現場用、軍事用トラック、特殊消防自動車、タイヤ式ブルドーザー、雪かき車等の特殊トラックを製造して来ました。 1989年にDeere社のモーターホームシャシー部門を買収しモーターホームシャシー製造に参入し、軍用と産業用のビジネスをしていましたが、1990年代に軍の仕事が急激に減少し経営が悪化、1997年にトラック製造メーカーのフレートライナー(Freightliner)社に買収され、同時にフレーとライナー社がモーターホームシャシービジネスに参入する事になりました。

現在ではオシコシの名前のシャシーは製造されていませんが、フレートライナー社独自のDP(デイーゼルプッシャー)シャシーは最もポピュラーなモーターホーム用シャシーの一つに成りました。

モーターホーム用オシコシシャシーの製造は短期間ではありましたが、現在もガソリン車もデイーゼル車も相当走って居るようで、多くの場合Oshkosh/Deereの名前でフォーラム等で登場しています。 他社(ガソリン車の場合はP30)のシャシーに比べて頑丈に作られていてその分多少車高が高いそうですが、部品の入手が困難なのが難点の様です。

Oshkosh RV Chassis
http://www.google.com/search?tbm=isch&rlz=1T4DKUS_enUS281&hl=en&source=hp&biw=1009&bih=600&q=oshkosh+rv+chassis&btnG=Search+Images&gbv=2&oq=oshkosh+rv+chassis&aq=f&aqi=&aql=1&gs_sm=s&gs_upl=0l0l1l1935l0l0l0l0l0l0l0l0ll0l0

Freightliner RV
http://www.google.com/search?tbm=isch&rlz=1T4DKUS_enUS281&hl=en&source=hp&biw=1009&bih=600&q=freightliner+RV&gbv=2&oq=freightliner+RV&aq=f&aqi=g2g-S8&aql=1&gs_sm=e&gs_upl=2511l8533l0l12261l15l15l0l5l5l1l530l3259l2-1.3.3.1l8l0

Freightliner
http://www.google.com/search?hl=en&sugexp=kjrmc&cp=8&gs_id=j&xhr=t&q=freightliner&rlz=1T4DKUS_enUS281&gs_sm=&gs_upl=&biw=1009&bih=600&bav=on.2,or.r_gc.r_pw.,cf.osb&wrapid=tlif131981163967910&um=1&ie=UTF-8&tbm=isch&source=og&sa=N&tab=wi

オイル粘度 0W-20

本日、ホンダCRVのエンジンオイルを交換しましたが、エンジンにオイルを注ぎ込む穴のキャップに0W-20と書いてあるのを見て驚きました。

更に驚いたのは、最近のホンダの乗用車エンジンは5W-30とばかり思っていましたが、相当前(約10年前)から5W-20 や 0W-20に変更されていた事です。
http://www.driveaccord.net/forums/showthread.php?t=61913

5W-30と考えていらっしゃる方はいませんか、私だけでしょうか?

此れまで車を買うとマニュアルに目を通す事もありますが、オイルの粘度が変化している事には気が付きませんでした。 (以前、オイルの粘度に関して書きましたが、間違っている可能性がありますので注意して下さい。 気が付いていた方もいらっしゃる事でしょう)

現在は0W-20を置いて居ない店も多く未だ浸透していない様です。 昔は夏は10W-30や10W-40、又は更に粘度の高い40や50を使用していましたが、あの考え方はどうなったのでしょう?  ホンダ車の中には未だ5W-30を使用するモデルもあり、燃費向上が目的でエンジン故障原因とは全く関係が無いと、私は考えます。 

しかし、新車保証を考慮したらメーカーのマニュアルに従うのが無難でしょう。