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オートパークブレーキ、 その1-1 関係する専門用語

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クラスAにはシボレー製のP-30 シャシーが使用されたRVが多いのですが、その中でも重量があるクラスA、特に後輪が2軸の物にはオートパークブレーキと呼ばれるドライブシャフトを締め付ける(車輪を固定するタイプに対して)パーキングブレーキが付いています。 

4-5回に分けてこのオートパークブレーキに関しての説明や修理の方法を書きます。 尚、ここで使用される情報はアメリカでオートパークブレーキの第一人者であるoldusedbear(Roger Haag)のご好意で準備して貰った物を使用します。

オートパークブレーキに関係した用語の説明
GM(シボレー)で使用されている用語もありますが、RVer仲間等に依って作られた用語も含まれています(ほぼアルファベット順)。

アクチュエーター(Actuator)
全てのオートパークブレーキに使用されている強力なスプリングを内蔵した油圧シリンダーで、スプリングがブレーキを締め付け、油圧がブレーキを緩めます。

オートパーク (AutoPark)
自動パーキングブレーキで、ドライブシャフトにドラムブレーキが取り付けられており、トランスミッションシフトレバーをパークに入れますと自動的に作動します。

オートパークライト (AutoPark Light)
インストルメントパネル内に取り付けられてある警告ライトで、このライトに関しての解釈を理解出来る人には幾つかのシステムの状況を教えて呉れます。

BTSI (ビーテイーエスアイ)
パーキングブレーキとトランスミッションシフトの連動装置で、ブレーキが踏まれていない時はシフトレバーがパークの位置から抜けない安全装置です。 オートパークの一部ではありませんが、オートパークブレーキシステムの問題原因と間違えられがちです。

ギヤーシフトレバーポジションスイッチ (Gear Shift Lever Position Switch)
タイプII(Type II)モデルに於いてこのスイッチがオートパークシステムにトランスミッションのギヤーポジションを知らせます。 スイッチはステアリングコラムの下の方で機械的にギヤーシフトレバーに繋がれています。

ジーニーランプモジュール (Genie Lamp Module)
3個セットの表示ランプで、オートパークの機能状態をドライバーに知らせて呉れ、純正装備のライトより遥かに有益です。

グデイーボックス (Goody Box)
金属製の箱で、助手席側のトランスミッションの僅かに後ろ側のシャシーフレームに取り付けられています。 1994年から2001年中期に掛けてはこの箱の中にアクチュエーター、ポンプ、オイルタンク、ポンプモーターリレー、ソレノイドバルブ等が入っています。 しかし、2001年中にポンプ、リレー、ソレノイドは前方の運転席側のラジエーターの横に移されました。

続きは、“その1-2 関係する専門用語”で説明致します。

尚、オートパークブレーキに関するご質問がありましたら何でもお寄せ下さい。 oldusedbear (Roger Haag)の知識を借りて全てをお答え出来ると思います(アメリカでもオートパークブレーキで頭を悩ませているRVerが多数居ます)。

Norcold 冷蔵庫の欠陥コード  その1

RV用Norcold冷蔵庫の前面には故障が起きた際に原因を示す欠陥コードが表示されます。 多数のモデルがありますが、ここではN64x, N84xモデルに絞って欠陥コードの種類とその意味を説明します。 尚、詳しくは次のサイトを参考になさって下さい。
http://bryantrv.com/docs2/docs/ncoldnnewnseries.pdf

最初に安全に関して:
全ての危険な状況を想定して注意を書く事は不可能ですが、冷蔵庫を修理する際は必要な注意を良く調べてから行って下さい。

• N6xx/N8xx冷蔵庫はLPガス、 プロパンガス用でり、都市ガスやブタンガス用に改造は危険
• 間違った調整、改造、修理は危険
• ガスシステムを修理中はタバコを吸ったり、火を付けたり、スパークをさせると危険
• ガス漏れを調べる際は決して火は使わない事(爆発を起こす)
• ガス管のねじを締めたり緩める際は必ず2個のレンチを使用する事(漏れを起こす危険)
• 電気修理の際は適応する規則に従う事
• 電気回路を修理する場合は必ず電源(AC、DC)を切る事
• 冷蔵庫の電気配線やガス配管は改造をしない事
• 感電の危険がある為、電気配線や電気部品には石鹸水等の漏れ検知用の液体をスプレーしない事
• 銅や真鍮部品を傷める為、漏れ検知用にアンモニア水や塩素水を使わない事
• 冷却システムは密閉状態で圧力が掛かっている為、曲る、溶接、穴開け、切る等の行為は危険
• 冷却システムにはアンモニア、水素、クロム酸ナトリュームが使用されている為、漏れている場合は火傷や爆発の危険 (クロム酸ナトリュームはガンを引き起こす危険あり)
• 冷蔵庫のACコードに延長コードを使用したり、プラグのアース用突起を取り除く事は危険
• フューズは指定されたサイズより大きいものを使用すると危険
• 冷蔵庫は子供が入らない様にドアーを取り除いてから処分する事
• 冷蔵庫には鋭利な箇所もある為、持ち上げたりする場合は手袋等を使用する事
• 冷蔵庫に取り付けられている全てのねじ類や蝶板等は紛失していない事


次回は欠陥コードの説明をします。

ダンプステーション (汚水の捨て場所) その2

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最近はお金を取るダンプステーションも増えて来ましたが、それでも無料でダンプ出来る場所もあります。  RVパークの場合は一般的に上下水、電気が完備しているサイトがありますが、電気だけ又は何の設備も無く単に芝生の上に駐車して宿泊するだけのサイトもあります。 この様な場所に宿泊した場合は必ず無料でダンプ出来るダンプステーションがRVパーク内に完備しています。 しかし、飛び込みでRVパークのダンプステーション使用する場合は昔から$2-$5程度の使用料を取っていますし、現在は$10前後が普通だと思われます。

トラックストップ(トラック専用ガソリンステーション)や地方の大きなガソリンステーションの中にはダンプ設備を保有している所もあり、以前はガソリンを購入(少量でも)すれば無料でダンプ出来ましたが、最近はお金を取る所が増えたと思われます。

RVが多数往来する地方のスーパーマーケットには駐車場の端にダンプステーションの設備がある所もあります。 殆ど(全て?)は無料で、衛生問題が起こらない様に汚水処理(ダンプ)場所と飲料水補給場所は必ず離れた場所に設置してあります。

レストエリア(公共)のダンプステーションは無料か使わせないかの何れかで、お金を取る所は無いと思います。 上の写真は昨年夏にワシントン州のレストエリアで撮影した時の様子です。 汚水ダンプ設備が3箇所並び、離れた所に飲料水の給水場所があります。 ワシントン州にはこの様な立派なダンプステーションが5号線に南北両方向を含めて6箇所程度あると思います(無料です)。

道路脇にある公共の旅行インフォメーションサンターに無料のダンプステーションが設置してあったり、キャンピングカー部品を販売する店の駐車場にダンプステーションが設置してあるところもあります。

ダンプステーション (汚水の捨て場所)

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ダンプステーション:
アメリカではブラックウオーターやグレーウオーターを捨てる場所の事をダンプステーションと呼び、通常上の写真の様な標識が使われています。 従ってダンプステーションのあるレストエリア、トラックストップ(大型トラック専用ガソリンステーション)、その他高速道路の出口等にダンプステーションを示す標識が出ています。
注意: 上のサインはRVパーク内のダンプステーションを示す場合もありますが、決してRVパークを示す物ではありません。 

GPS(ジーピーエス):
ジーピーエスとは日本で言うカーナビの事で、カーナビ又はナビは和製英語です。 アメリカではGPSが日本の様に普及しておらず日本より大分遅れています。 乗用車でカーナビが装備されているのは恐らく10%以下だと思われます。 RVや長距離トラックには乗用車より多く取り付けられていますが、殆どが汎用の後付け又はデーラーで取り付けられた物です。

トラック、RV用GPS:
トラックや大型RVは長さのみならず、高さ(トンネル)、重さ制限(橋)等で法律的に通れない道があります。 最近のGPSは高さや重さを入力しますと、通行出来ない道を避けて道順をプログラムしてくれる物が増えています。 

POI(ポイ)= Point of Interest:
ポイとは色々な意味で人々が興味を示す場所の事でGPSと一緒に使われる言葉です。例えばレストエリア、道の駅、マクドナルド、自動車部品店、ガソリンスタンド等の場所を示すリストの事を意味します。 多くのGPSはポイをインターネットやCDから入力する事に依って画面上にそれぞれを示すアイコンを表示させる事が出来ます。 又、それぞれの場所からの距離を設定して於きますとその距離内に近付きますと音声でアナウンスさせる事も可能です。 


ここで本題のダンプステーションに関して説明しますが、ネット上にPOI Factoryと呼ばれるサイトがあります。http://www.poi-factory.com/node/6837
このサイトには色々なPOIが集められていてそれぞれのGPSにマッチしたPOI データを入力する事が出来ます。 当然ながら、ダンプステーションもPOI Factoryに集められていますので、GPSに入力して於けば簡単に探す事が出来ます。 POI Factorの良いところはメンバーが常に新しいデータにしていますので、GPSにPOIを頻繁に入れ替えさえすれば間違えは少なくなります。 例: http://www.poi-factory.com/node/6643

POI Factoryの他にも無料のダンプステーションがCDに集められたPOIもあり、RVクラブのメンバーに提供されている場合もあります。

グレーウオーターの垂れ流し

グレーウオーターは石鹸水や洗剤が入っている程度で、ブラックウオーターの様に汚物や薬品は入っていませんので飲料水源から離れた自然界に流しても問題は起こらないと思います。

私が以前RVパークに滞在(3泊)した際に下水設備が完備されたサイトが全て貸し出されていましたが、RVパークの持ち主は、我々を場所的に下の方で、直径が約50mの池から約5m程度の木々が生い茂った少々湿地に近いサイトに案内して呉れ、グレーウオーターは垂れ流しで使っても構わないと言って呉れました。 池には魚も住んでいました。 流すと石鹸水や洗剤でアワが出て、何と無く不衛生で悪い事をしている様な気になりましたが、先にも後にも垂れ流しをしたのはこの時が最初で最後です。 

アメリカでは最近景気不良の影響で、以前は無料で汚水ダンプ(処理設備)を使えたガソリンスタンドはお金を$5-$10程度取ったり、州の汚水ダンプ設備も閉めて仕舞った場所もあります。 最近は途中でタンクを空にする事無く家まで帰って、モーター付きの長いホースで家の下水に流しています。 
http://www.google.com/search?hl=en&q=rv%20macerator%20pump&rlz=1R2DKUS_enUS395&um=1&ie=UTF-8&tbo=u&tbm=shop&source=og&sa=N&tab=wf&ei=VXSgT8YXyKuIB8rBoeAE

日本の様子はよく分かりませんが、公共地や他人の土地に許可無く垂れ流すのは問題だとは思います。しかし、量が少ないグレーウオーターでしたら、人里から離れた、飲料水に入らない場所に穴を掘って流しても、苦情を言われた場合は説明が付くと思います。  公共のトイレ等に流すと苦情やRVerへのマナーの問題が問われるかもしれません。

RV用“故障サービス” その2 パンクとスペアータイヤ

“故障サービス”を購入は何らかの理由で動けなくなり牽引を目的としている人もいますが、多くの人はパンクをした際に修理をして貰うのが目的の様です。 多くの人はパンクは起こっても故障が起こるとは考えたく無いのかも知れません。

クラスB、又はクラスCの多くはスペアータイヤが装備されていますが、最近の多くのクラスAにはスペアータイヤは標準装備になっていません。 又、クラスAにスペアータイヤを搭載するには外部の格納庫のスペースを無駄にする事や、パンクをしても〝故障サービス“を呼ばないと直せないと言う事でスペアーを携帯しない事を選択する人も少なくありません。

しかし、パンクをした際に“故障サービス”が同じメーカー又はサイズのタイヤを探す事が出来なかったり長時間が掛かり、高額のタイヤを購入する事になる苦情も多く、ホイール無しのタイヤだけを携帯する人も増えています。 話に依りますと、“故障サービス”のメキャニックはスペアタイヤさえあれば交換は非常に効率よく短時間で行い、前輪や後輪の外側はホイール(ラグナット)を外さずにタイヤを交換して仕舞うそうです。 従ってホイールがあると返って煩わしい(時間が掛かる)のかも知れません。

無論、自分でタイヤ交換が出来る人やその準備をしている人はホイール付きのスペアータイヤを携帯します。 クラスAの多くはラグナットの締め付けトルクが大きいのでそれなりの準備が無いとタイヤ交換は出来ません。

私の場合は“故障サービス”を購入していない代わりにスペアータイヤをガソリンタンク下に携帯し、ラグナットを緩めたり締め付ける為にトルクマルテイプライヤーや必要なソケット等の工具を携帯しています。

若し、皆様の中にご自分でスペアーを交換する積もりの方がいらっしゃいましたら、必ず自宅で(旅行前に)一度交換をし、必要工具が揃っている事やそれらの工具やジャッキの使い方に慣れておく必要があります。 又、ラグナットの締め付けトルク値や締め付け方法も知っておく必要があります。

RV用“故障サービス” その1 種類

アメリカに於ける〝故障サービス”の事をイマージェンシー‐ロードサイド-サービス(Emergency Roadside Service)、又はトーイング‐サービス(Towing Service=牽引)と言います。

此れらのサービスには色々なオプションがある様ですが多くの人が利用する基本サービスは1年間に$80‐$120程度の様で、牽引サービスの他にパンク、燃料切れ、バッテリー等の問題に対処して呉れます。 牽引距離は通常自宅又は修理工場迄の最短無制限距離です。 従って、RVの専門工場が無い田舎町で故障をすれば200Kmを越す牽引距離になる事も少なくありませんが、無料です。

RV用の故障サービスは次の3つが有名です。
AAAhttp://www.calif.aaa.com/en-ca/driving-resources/get-roadside-assistance/Pages/rv-motorcycle-trailer.aspx
Coach Nethttp://nmc.com/services/rv.aspx
Good Sam http://www.goodsamers.com/

以前は、乗用車用(ピックアップトラックを含む)牽引サービスと言えばAAA(American Automobile Association)でしたが、最近は上のサービス会社や自動車保険会社と契約した牽引サービスもあります。

しかし、RVは乗用車と異なり大きくて重い為、一般的な乗用車用牽引トラック(Tow Truck)では無理で、特にクラスAの場合は特殊牽引トラック必要です。

AAAをRV用目的で契約する場合はRVオプションを購入する必要がありますが、RV用としては不向きで苦情が多い様です。 尚、AAAは地域により異なる経営体系の為、RV用に完備されている地域(州)もある様です。

Good Samは古いRVクラブ会社で、メンバーが割引きで宿泊出来るRVパークが全国に沢山あります。 この会社が約25年前に保険会社と統合され牽引サービスを始めました。

Coach Netは3つの会社の中で一番新しい会社ですが最近では一番評判が良く、既にRV用ロードサービス保険を持っている人もCoach Netに換えるRVerは少なく無い様です。

私はロードサイド保険を持っていませんので経験からは書けませんが、以上がRVフォーラム等で読んだ私の印象です。

ボイッジャーバッテリー

ボイッジャーバッテリーはACデルコ(GM自動車部品製造会社)のデイープサイクル(サイクル)バッテリーですので、ACデルコ部品を扱っている多くの自動車部品店で販売されていて、RVには多数使われていると思います。 

以前私が使用していたサウスウインドにも新車時からボイッジャーが装備されていて、その後ホームセンターからボイッジャーを購入して交換した記憶があります。 サウスウインドを使用していた時は少なくとも2回、サブバッテリー(2個搭載?)を駄目に(購入)した記憶があります。  

もちろん駄目にした理由は長期間無視して電圧を下げ過ぎたからです。 即ち、いくらデイープサイクルバッテリーでも電圧を長期間10V以下に下げますと機能しなくなりますし、11.5V以下を頻繁に繰り返しますと寿命に大きく影響します。 理想的には12.2V(50%)程度を目安にして、それ以下に下げる事を控えると長期間の使用が出来ると思います。 尚、バッテリーの充電状態が0%は約11.8Vです。

参考:
GM(キャデラック、ビュイック、オールズモビル、ポンテイアック、シボレー、サターン)の多くの純正部品はACデルコで製造されていますが、ACデルコはフォードやダッジ(クライスラー)が使用出来る仕様の自動車用部品も製造しています、例えばスパークプラグ等の電装部品、ブレーキパッド、その他です。