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フォードの燃料ポンプの故障

既に書きました様にフォードの燃料ポンプの故障例は非常に多く、更に現実的な観点から書きたいと思います。

該当するフォードRV:
問題を起す燃料ポンプはタンク内に取り付けてあるもので、1980年代、1990年代のRVの殆どが該当する様で、特にクラスAガソリン車のF53シャシー(460エンジン)で多数の人が問題を経験しています(私はクラスAのフォーラムを主に読みますのでこの様に感じるのかも知れませんが、クラスCの持ち主の書き込み(解決法)も含まれて居ます)。

 1998年前後型以後のV10 エンジンを搭載した燃料ポンプの故障は殆ど報告されて居らず、特別に燃料ポンプの故障を問題視する必要は無いようです。

故障の兆候:
走行中に燃料ポンプが故障を起しますとエンジンが停止し、再スタートをしない状態に成りますが、5分から1.5時間程度待つと再スタート出来る場合が多い様です。 

故障の原因:
前回書きました様に、フィルターが目詰まりを起しますとポンプに通常以上の高い負荷が掛かり故障の原因に成ります。 即ち、ポンプが熱を持つ為に故障する様です。

燃料ポンプはタンク内の燃料で熱を取る様に取り付けられています。 これを証明する様に次の状況で故障が多く起きています。
• 高温地帯を走行中に起り易い
• 燃料タンクが空に近い状態で起り易い
• 山道の坂が多い地域で起り易い

緊急処置:
エンジン(故障)停止には色々な原因が考えられますが、燃料ポンプが原因の場合は次の様な方法でエンジンを再スタートさせて修理工場迄走った人や、中には自宅まで500Km程度走行した人も居ます。 無論、再スタート出来ない場合も考えられます。
• 燃料ポンプの温度が下がるのを待って再スタートさせる
• 燃料が空に近い場合は燃料を足し満タンに近い状態にする
• 温度が低い夜間や早朝に走行する

故障防止措置:
燃料が1/3程度になったら満タンにし、1/4以下になる事を極力避ける事で燃料ポンプがオーバーヒートする事を防ぎ、ポンプの停止を避けれる様です。 又、故障して取り出したポンプが錆びているケースもあり、長期間保管する場合は常に満タンにする事でタンク内での結露が抑えられ錆を防ぐ事にも役立ちます。 又、燃料フィルターを定期的に交換する事も非常に大切で、通常15000マイル(24000Km)毎の交換が奨励(フォード)されています。 

状況により燃料ポンプの寿命は当然異なり、2万マイルで故障した人も居れば5万マイル人も居ます。 又、フォードデーラーで新品ポンプと交換した後3000マイルで故障した人も居ます。

何れにしても、故障をし易い燃料ポンプを装備している該当RVは少なくとも15年が経て居ますので、若し未だ故障をしていない場合は非常に幸運だったと考えて速やかに対策を講じる必要があると考える冪だと思われます。 旅先で燃料ポンプ交換は非常に高価ですし、日本では先ず代替ポンプ入手にも時間が掛かると思われます。