記事一覧

ブレーキ整備

ファイル 475-1.jpgファイル 475-2.jpgファイル 475-3.jpgファイル 475-4.jpg

6-7年前にブレーキパッドを交換して以来点検をしておらず、ブレーキの効きも“今一”と感じられる為、長距離旅行の前にブレーキパッドを新品に交換する事を決意しました。

前輪のパッドを外してみて驚きました。 RVは長距離走行が多く、此れまでの経験でパッドは未だ未だ使用出来るものと信じていましたが、パッドには細い割れ目が3箇所(写真左上)あり、未だしばらく使用は可能ですが、相当磨耗が進んでいました。 使用中のパッドはセラミックのパッドを購入した積りでしたが、パッド表面の様子と手触りからセミマイメタリックのパッドを使用していました。 恐らく、相当減りの早いパッドを使用して居たものと思われます(オリジナルパッドは交換時に全くと言って良いほど磨耗をしていませんでした)。

新品パッドを入れる際にキャリパーピストンを押し戻しますとブレーキフルイッドがリザボーに逆流しますので、リザボーの蓋を外したところ空の状態(写真右上)でした。 前輪片側のキャリパーピストンを押し戻してもブレーキフルイッドは全く増さずに空の状態が続きました。

通常は前輪の左右を終えてから後輪、又は後輪左右を終えてから前輪に移るのですが、今回は残りの前輪を終わらせる前に、後輪のパッドの形状確認と同時に時間の掛かる後輪を先に終わらせる事にしました。 私の車は4輪全て同じパッドを使用するディスクブレーキで、ペアーで入っている2箱の新品パッドを購入しました。 前輪片側に使用した箱の残りのパッドを後輪に使用する事も考えましたが、若しかしたらパッドが多少異なる可能性もあると思い、新しい箱を開けました。  箱の外見は全く同じでも、“若しかしたら若しか”が起こりました。 写真左下の様に明らかに異なる構造でした。  恐らく、機能は同じとは思いますが、材質(粒子の混合比)が多少でも異なれば左右のブレーキの効きがアンバランスに成ったり、左右の磨耗速度に相違が起ったかも知れません。 もし、前輪の残りのパッドを後輪に取り付けた後で気が付いていたら恐らくタイヤ(ダブルタイヤ、スタッド+ナット)を取り外してやり直しをしていた事でしょう。 箱をチェックした事をラッキーに思い、得した気分に成りました。

後輪のキャリパーピストン(2個目のキャリパー)を押し戻して初めてブレーキフルイッドがリザボーに戻って来て量が増え始め、4本のパッドを交換して最終的にはリザボーの4分の1程度までに成りました。

乗用車の多くの場合、プラスチックリザボーで外からもフルイッドレベルを確認出来ますが、私のキャンピングカーは鉄製のリザボーで、確認をする為には時間が掛かる面倒な状況でした。 オイルの量は昨年プレッシャーコンバーター(マスターシリンダー)を修理した際に満杯にしたにも拘わらず、減っていました。 各キャリパーには大きなピストンが2個付いていますのでパッドの消耗がブレーキフルイッド低下に大きく影響したものと思いますが、プレッシャーコンバーターを修理した際に空気が入って仕舞った可能性も考えられます。 しかし、これ程フルイッドが減って仕舞ったのは少々不思議(心配)です。 此れからは暫く旅行前に確認をする積りです。

未だ、テスト走行はしていませんが、ローターの状態は良く、新しいパッドが装着されましたし、“ブレーキフルイッドは充分入って居ます”のでブレーキの効きは良くなった事と期待しています。

ブレーキライニングの場合はドラムを外さなくては成りませんので、誰でもとは行きませんが、ディスクブレーキの場合はタイヤを外せば或る程度パッドの状態を確認出来ますので、皆様もパッドの状態とブレーキフルイッド量を確認してみては如何でしょう? 

メインバッテリーとサブバッテリーに関して、 その3  寿命

バッテリーは高価ですので、バッテリーを8年間使い続ける場合と1-2年に1度買い換えるのではRV維持費に大きな違いが出て来ます。 バッテリーの寿命を短くしたり、駄目にしない為には次の様な点に気を付ける必要があります。  多くは以前書きました繰り返しになりますが。

メインバッテリー (スターテイングバッテリー):
• 電圧を下げ過ぎるとバッテリーに決定的なダメージを与える事に成りかねません、標準装備のバッテリーは健康なエンジンを始動させるには全く問題がありませんが、エンジンの調子が悪くて掛かり難い様な状態が続くと影響が出る事も考えられます。
• エンジンに装備されたオルタネーターが規定より高い電圧で発電をしていますと過充電によりバッテリーの温度が上がり電解液が蒸発して仕舞いますので、発電電圧(マニュアルに従い14.V前後)の確認が必要です。
• 適正発電電圧であってもバッテリーに依っては電解液を徐々に失いますので、電極が液面から露出しない様に定期的に蒸留水の補充が必要です。
• RVとして使用し、停車中にバッテリー電源を使用する場合はサブバッテリー(デイープサイクル)の追加をお勧めします。 スターテイングバッテリーをサブバッテリーの様な使い方をした場合、通常4-5年の寿命は0-1年と言われており、バッテリー、装置(コンバイナー、アイソレーター等)の費用を考慮してもサブバッテリーの追加が経済的です。 
• 保管時(長期駐車)には電圧が下がり過ぎない様に気を付ける事も非常に大切です。

サブバッテリー:
前回、バッテリーの電圧を下げない為に電力消費を抑える方向から見て書きましたが、反対にバッテリーを増やして消費量に対応させる事も出来ます。 頻繁に電圧を下げ過ぎている場合はバッテリーを駄目にした積りで、1個増した方が経済的かも知れません。 こうする事に依ってバッテリーを長期間安心して使用出来ます。

既に書きましたが、バッテリーの寿命(使用回数)は電気使用量(電圧低下量)に大きく左右されます。色々な条件を考慮する必要がありますが、簡単に大よその数値を示しますと、
満充電は12.8V
蓄電量の10%(12.7V)の消費を繰り返す―――5000回の繰り返し可能
蓄電量の25%(12.5V)の消費を繰り返す―――2000回の繰り返し可能
蓄電量の50%(12.2V)の消費を繰り返す―――1000回の繰り返し可能
蓄電量の90%(11.9V)の消費を繰り返す―――400回の繰り返し可能
蓄電量の100%(11.8V)の消費を繰り返す―――?回の繰り返し可能

バッテリーのみを考えた場合の理論上では12.5V(25%使用)程度を繰り返すのが理想の様ですが、現実的には12.2V程度を目途に使用するのが良いのでは無いかと、私は考えます。

注意: 同じ電圧低下を繰り返す事は不可能で、現実的には電圧を下げ過ぎる事も起こりますので、稀でも極端に電圧を下げて仕舞えば上の予想繰り返し回数より下って仕舞う可能性が大です。

電圧低下は出来るだけ控え目にする事も大切ですが、電圧低下の状態を継続させない事も大切です、即ち出来るだけ早く満充電の状態に戻すと長期間の使用が出来ます。 

バッテリーを長期間使用するにはバッテリーの使用方法に注意が必要ですが、既にお気付きの様に、充電器具の取り付けや器具の整備の徹底が非常に大切です。 充電方法や器具に問題があったり疑問がある場合は解決しておかないとバッテリーの寿命を短くする結果に繋がります。