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誤ったメンテナンス【冷蔵庫編】

 本日県外から”冷蔵庫が冷えない”という症状の国産キャブコンのオーナーから修理依頼を受け車両を確認。
 100Vでは冷えるが、ガス使用時の冷却が悪くなったとのこと。
 使用年数もそれほど長くなく、冷蔵庫自体もそれほど使い込んだ形跡がない。
 冷却ユニットを確認しようと外部のカバーを外すと、そこに大きな原因があった。
 そこには、PCファンが4つ取り付けられている。
 吸収式冷蔵庫にPCファンを取り付けて冷却UPを試みたが、ほとんど変わらない、逆に冷えなくなった・・・というパターンである。
 その原因は、冷却する部分の間違い。PCファンをどこにでも取り付ければ良いというわけではない。いわゆる誤ったメンテナンスである。
 吸収式冷蔵庫の多くは、下部が熱および圧力を発生させるボイラー部、上部が熱を逃がすコンデンサー部で構成されている。
 下部は、熱量が高ければ当然圧力も増す。
 逆にPCファンで冷やし熱量を低くすれば当然圧力も低下する。
 今回の症状は、このパターンである。
 一般的に冷蔵庫背面のカバーはボイラー部にあることが多く、もっともPCファンを取り付けしやすい部分である。しかし、吸収式冷蔵庫の構造と熱効率を考えずにPCファンを取り付けると当然このような結果となってしまう。機能UPする場合、その製品の構造を知ることも大切である。