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FRP仕上げ手順

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 昨日の記事に引き続き、べクトラのボディ側面の修復について。
 昨日の写真は、変性シリコンを薄く塗り、その上にガラスマットを貼り付けた状態。これを完全に乾燥させ、グラインダーで荒削りを行う。その後、電動サンダーの40番程度でさらに研磨を行い、できる限りフラットにする。
 この場合、凹凸の凸があると×。FRPは硬いため、後のパテ塗布後に削ると、パテの部分が削られすぎてしまう。
 このことからも、FRPは、凹の状態が○。
 凹の状態は、ごく僅かにとどめる。それは、パテを薄く塗布するためである。凹が深すぎるとパテで厚みを出さなければならないため、曲がりに弱くなり割れてしまうことがある。
 パテは薄く塗布する(薄く塗れる状態に下地を調整する)のが基本中の基本である。
 例をあげると、一般的に普通車のドアを大きくへこませた場合は、裏面から有る程度たたき出すか、電気スポットプーラーなどを使い引っ張り出す方法が取られる。これにより、凹みを極力小さくし、パテの使用を薄くすることで割れが発生しない。
 その後パテが乾いたところであて木などをし、80番の耐水ペーパー~240番~600番と番数を大きくしながら研磨していく。
 丁寧に研磨し、完全にフラットにする。この作業が雑であるとうねりの原因となる。
 研磨が終わり洗浄、乾燥させ、サーフェーサーを塗装する。サーフェーサーは数回塗り重ねる。小さなピンホールは、サーフェーサーで埋めることができるが塞げない大きさのピンホールは、仕上げパテを使う。(写真の緑の部分)仕上げパテは、極小の傷やピンホールを埋めるパテであり、決して厚づけはできない。
 (このサーフェーサー処理や仕上げパテの処理は塗装の仕上がりを大きく左右する。この細かな作業を怠ると、見るも無残な仕上がりとなる!)
 その後、600番の耐水ペーパーで磨き乾燥させ、塗装を施す。
 塗装の仕切り部分は、ぼかし剤を使いミスト部に堺がでないように保護する。