キャンピングカーの後ろに牽引される車の事をトウド(Toad=Towed)と呼びますが、この車の前方に取り付ける牽引用装備をベースプレートと呼びます。 “牽引可能車”用にデザインされたベースプレートが市販されていて、既存のネジを利用して取り付けるだけの簡単な物もあれば車体の一部を切ったり穴を開けたりして時間が掛かる物も有ります。
今回私が取り付けた物は後者で、それ程難しくは無かったのですが、溶接で硬化している金属を電気鋸で切ったり、制約されている場所に8個の穴あけで大分時間が掛かりました。
写真は順に1.内側バンパーを切り落とす、2.ベースプレート取り付け、3.完成(ピン付状態)、4.完成(ピン取り外し状態)、5.ブレーキ/テールライト配線
参考:
牽引可能車とは、トランスミッションオイルの潤滑ポンプの関係で牽引出来ない車も少なくありません。 又、車に依っては特殊な操作や走行条件もあります。 ホンダ車の場合は牽引前にエンジンをスタートさせ、ギヤーを前進(1速、2速、D)等に入れてから直接N(ニュートラル)に入れて、キーをアクセサリーの位置にします。 ギヤーを後退からNに入れてから牽引しますとトランスミッションを焼き付けて仕舞うそうです。 多くのオートマチックトランスミッション車の場合、ある一定の走行時間や距離毎にエンジン始動が義務付けられているものがあればジープの様に全く何も条件が無いものもあります。 トウドとしてよく見られる車はホンダ車(CRV、アコード)、GM車(サターン、シボレー)、ジープ、スズキ(グランドビタラ)、スバル(フォーリスター)
注:
トヨタのオートマチック車は牽引不可で、次の様な改造が必要です。
• 電動トランスミッションポンプを取り付け、牽引時に使用
• ドライブシャフトを外す簡単な装備(市販)を取り付ける
スバルのオートマチック車は牽引不可で、マニュアル車だけが牽引可能です。
(私の記憶からですので確認願います)
日本ではそれ程必要は無いと思いますし、キャンプ場で駐車に困る場所も少なく無いと思いますが、トウドは、
• 旅行中に故障した場合に部品調達等の移動可能
• キャンピングカーが大きくて移動が困難な目的地(例えば大都市)で移動が容易
• 大陸の遠隔地では町に出る距離があるので移動に不可欠
最近は、クラスCでトウドを牽引している人も多く、中にはクラスB(バンコンバージョン)で牽引している人を見掛ける事もあります。
ベースプレートを取り付けただけでは未だ牽引は出来ません。 キャンピングカーと連動するブレーキライトとテールライトの配線が必要です。 幾つかの方法があります:
• ダイオードを使用してトウドに電気が逆流しない方法でトウドの既存ライトを使う
• トウドのテールライト内に穴を開けてブレーキ/駐車灯を加える
• 独立のブレーキ/駐車灯をトウドのトランク又は屋根にマグネットで取り付ける
何れの方法を選んでも必要な部品が市販されています。
参考:
トウドを牽引するにはトウバー(Tow Bar=牽引棒)が必要で、キャンピングカーとトウドを連結させる役目を果たします。 更に、トウドのベースプレート同様、キャンピングカーにもトウバーを受け入れる装備が必要です。 此の装備をヒッチ(Hitch)と呼び、トウバーが挿入される角穴は2インチが一般的です。