キャンピングカーには自走式にはエンジン用バッテリー(開放型が多い),コーチ部バッテリー(開放型,密閉型,ディープサイクル)が搭載されていることがあります。トレーラも自走式コーチ部バッテリー同様です。
 コーチ部のバッテリーの充電能力が落ち交換する場合,取りつけられているバッテリーの確認が必要です。例えばサブバッテリーに取りつけられているバッテリーがディープサイクルバッテリーで同じ大きさの開放型に交換した場合,キャンピングカーの電装品の使用時間などに違いが出てきます。適切なバッテリを選ぶことはもちろんですがもし開放型が取りつけられている場合,ディープサイクルバッテリーへ交換するという方法もあります。その場合は,充電装置の能力とバッテリーの関係も調べた上で適切なバッテリーを交換しましょう。
開放型と密閉型
 本格的なキャンピングカーには,メインバッテリー(エンジン用)とサブバッテリー(コーチ部照明など用)の2つのバッテリーが搭載されているのが一般的です。
 
開放型バッテリー(一般の自動車バッテリー)
 
過充電時の充電エネルギーは水の電気分解と熱となって放出される。過放電に対して弱い。

密閉型バッテリー(メンテナンスフリーやディープサイクルバッテリーなど)
 流動する電解液がなく,電解液を浸透させた保持物質と電極から構成されており,充電時に発生したガスは水に戻るため電解液は減少しない。補充不用。
 *密閉型の充電は高速充電器などを使わず,密閉型専用の充電器を使用する。

(ディープサイクルバッテリーは完全密封型ではありません)
バッテリーの寿命
 バッテリーが早く不良になる原因としては,過充電,過放電があります。特にキャンピングカーのサブバッテリーは放電ぎりぎりまで使用することが多く,早く不良になりやすいのです。
 バッテリー本来の性能を通常の寿命まで使用するためには,過放電を避け放電したらできるだけ早めに充電することです。
キャンピングカーに適したバッテリー
 このバッテリーはディープサイクルバッテリーと呼ばれるバッテリーで,放電してもバッテリーの性能をほぼ100%近く発揮できるバッテリーです。
 エンジンに搭載されている開放型バッテリーと異なる点は,放電に強く放いということがあげられます。
 具体的に,このディープサイクルバッテリーは,1晩中照明を点けっぱなしで放電しても充電すればほぼ100%近くの性能を回復します。
 逆に,エンジンに搭載されいてるバッテリーで照明を点けっぱなしで放電した場合,極度にバッテリーの寿命が短くなります。
 ディープサイクルバッテリーであっても,完全放電は極力避けることが必要です。なぜなら,総電圧を目安に完全放電したと仮定すると,12V蓄電池は6Vセル直列であり,そのうち容量の一番少ないセルは,100%以上放電した状態・・・つまり過放電となります。
 ディープサイクルバッテリーであっても,放電は極力避け,できれば50〜80%程度の放電内で使用することが大切です。



ACデルコ製ディープサイクルバッテリーの特徴として

●補水不用・メンテナンスフリー
●自己放電が従来のアンチモンバッテリーに比べ極端に少ないので長期間使用しない場合にも適している
●外気温の変化にも強い
●比重計がビルトインされている
●排気弁に防爆フィルターを採用している
 通常自動車のバッテリーはオルタネーターから常に充電されながらほぼ満充電に近い状態で使用されています。一度放電してしまうと充電してももとの状態にもどりにくいものです。しかし,ACデルコ製ディープサイクルバッテリーは放電・充電を何度も繰り返し行いえる補水不用のメンテナンスフリーのカルシウムバッテリーです。

ディープサイクルバッテリーの充電
 充電は12Vレンジの充電器を使用し,16Vの定電圧で充電を行います。

ディープサイクルバッテリーを長期使用しない場合の保管法
 継続的にバッテリーを使用しない場合,従来のバッテリーでは再使用の前に充電が必要ですがディープサイクルバッテリーは自己放電の少ない鉛カルシウム合金の極板を使用しており,一時的に使用を中止しても長期にわたって再充電することなく使用できます。
 もし,キャンピングカーから取り外し,保管する場合は満充電の状態で風通しの良い暗くて涼しいところ・・・・一体どんな場所?・・・・保存することで寿命を長く保つことができます。(ACデルコ)


 ディープサイクルバッテリーはACデルコ製がポピュラーですが,最近はパナソニックなども製品化しています。
 米国ではキャンピングカーにディープサイクルバッテリーを装着するのが当たり前のようになっていますが,国内のキャンピングカー製造元では,まだまだ少ないのが現状です。
自動車オルタネーターとディープサイクルバッテリー
 ディープサイクルバッテリーは過酷な状況で使用されるキャンピングカーのサブバッテリーには,最適なバッテリーです。
 デルコボイジャーバッテリーは専用充電器を使用し,16V低電圧で入力すれば100%性能を発揮します。
 自動車のオルタネーターは14V前後の出力なので自動車の走行充電では,満充電はできません。
 しかし,メーカーによると使用については全く問題ないとのこと。
 ディープサイクル105Aの場合,完全放電状態(約10V)から,専用チャージャー(5Aの場合)を使い満充電にする場合1日〜1.5日程度。
 また,専用充電器については,最初高電流・低電圧(12V)でバッテリーへ出力します。その後,低電流・高電圧(16V)でバッテリーへチャージします。(最初は過大な電流が流れないよう電流を押さえて充電し,充電終期は出夏上昇を抑え低電圧で充電します。

 また,FFヒーターなどを付けっぱなしで気がついたらファンが回りつづけていた・・・・テスターで測定し0V付近まで下がっている場合でもバッテリーは死んでいるわけではありません。無負荷の状態でバッテリー単体の電圧を測定すると10V以上あることがほとんどですので,その場合,すぐに充電することにより復帰します。
 しかし,10V前後のまま長い間放置していると,バッテリーの中の極板が劣化し,いくら専用チャージャーを使用しても充電が満たされないということになります。
 一方,過充電については自動車用オルタネーターの14V前後では,電圧的に低いのと,それほど移動が長くない場合,問題ありません高電圧で充電し続けた場合は過充電になります。また,満充電の約80%くらいから,バッテリーがガッシング(泡が出る状態)になり,極板を痛め充電不良につながります。
 ディープサイクルの満充電状態は,無負荷の状態でテスターで計測すると,13V強あります。通常のオルタネーターの充電ではそこまで充電できません。
 通常の自動車充電器でも充電は可能ですが,チャージ電圧のコントロールや満充電は難しいと思います。
 ディープサイクルバッテリーは使ったら必ず充電をする!これが長持ちの秘訣です!通常の自動車バッテリーは放電を数回すると,寿命が極端に短くなり時には使えなくなってしまいますが,ディープサイクルはメーカー表示300回とすぐれています。
専用充電器の必要性について 以下資料提供 デルコバッテリー正規輸入元 木阪製作所
 充電初期には,その充電器の最大電流が流れます。この時の電圧はバッテリー自体の電圧が低いのでそれほど高くなく,12V位です。充電終期に近づくと,電流を低くして(1A以下)定電圧で充電します。
 この時電圧は16V位。なぜ電流を低くするのか・・・・電圧が高い状態で,電流を上げるとバッテリー内部でガッシングが激しく起こり,そのまま充電すると最悪の場合爆発という自体になりかねないからです。
専用充電器ではこの制御を自動でおこなっています。
【ガッシング】=化学反応によって水素ガスが発生している状態。引火すると危険です。

解説 デルコバッテリー正規輸入元 木阪製作所
ボイジャーバッテリー使用上の注意
●密封式【完全密封ではない】のメンテナンスフリーバッテリーですが,上部にはエアー抜きのための穴があいています。そのため,45度以上傾けないでください。液漏れの原因になります。
●バッテリー液の比重の不均衡といった理由から,正常に充電されているにもかかわらず,インジケーターが緑色にならない場合があります。その場合はバッテリー本体を軽くゆすってください。それによりインジケーターが緑色に変われば問題ありません。
*この時,バッテリー本体を大きく傾けたり,倒したししないでください。液漏れの原因になります。
●本体はプラスチック製ですので,そのまま地面におかないようにしてください。底部に異物がささり,液漏れの原因になります。
●人体に有害な希硫酸を使用しています。充電中には少量ではありますが,爆発性のある水素ガスが発生します。また,何らかの原因でバッテリー液が減った状態で充電しますと,その発生ガスにより爆発する危険性がありますので,充電するときはバッテリーの状態の確認と安全対策(防護目がね・手袋)を充分に取ってください。
●寒冷地の低温度下での充電及び劣化したバッテリーを充電するには,より多くの時間が必要となります。
●古すぎるバッテリーを充電しても過熱するだけで充電はできていません。新しいバッテリーとの交換をしてください。
●バッテリー使用後は出来る限り早く,可能であれば24時間以内に専用充電器で充電を開始してください。
●直射日光のあたる場所に長時間放置すると,本体プラスチックケースの劣化を早め,また液漏れの原因ともなります。
●完全放電や,放電後長期間放置したバッテリーを充電するとき,特に注意してほしいことは,バッテリーの残量電圧です。残量電圧は市販されている電圧計などで見る事ができます。この時,10V以下を示すバッテリーは絶対に充電しないでください。充電器の故障や事故の原因になります。
●電圧計が10V以下になる条件としては・・・・
@完全放電後,長期間充電しない状態で放置しすぎた場合=蓄電電力が回復しない。
A内部で液漏れなどを起こして,液の量が少なくなっている場合=構造上液の補充ができない。
B寿命による劣化
上記3点の場合は再起不能バッテリーです。
普段の使用では寿命以外の理由で正常なバッテリーが電圧計で10V以下を示すまで電圧が下がることはありません。
例えモーター類が停止するまで使用(この時バッテリーの残量電圧は0Vに近づきます)したとしても無負荷状態(モーター類の電源を切った状態)に戻せばバッテリーは10V付近まで回復します。
●完全放電バッテリーを充電した場合,一回の充電では充分に蓄電電力が回復しない(バッテリーのインジケーターが緑なのに使用すると普段より使用できる時間が短い・インジケーターが緑にならない)事があります。この場合,対処と方として,充電終了ランプの点灯の有無にかかわらず,6〜12時間程度を目安として一度充電器の電源を切り,完全にバッテリー,充電器共に覚ました状態で再度充電してください。
●ボイジャーバッテリーは初期不良・製造不良以外の保証規定はありません。
ディープサイクルと一般バッテリーとの違い
 自動車などに使用されている一般バッテリーはオルタネーターによりエンジン運転時には常に充電されながらほぼ満充電に近い状態で使用されています。しかし,これらのバッテリーの多くは放電(放置やライトの消し忘れなど)してしまった場合,蓄電能力が低下してしまいます。これに対して,ディープサイクルバッテリーは放電後も専用充電器で正しく充電すれば蓄電能力が回復します。つまり,充・放電のサイクルを繰り返しおこなえるということであり,この特性こそがモーター類や船舶用のバッテリーとして指示されている理由です。
メンテナンスフリー
 ボイジャーバッテリーはメンテナンスフリー構造なので,電解液を補充するフェイラーキャップがありません。補水不用はもちろん,充電中に発生するガスを排出するためにキャップを開ける手間もありません。また,ガスを液体に還元する発生ガス分離帯は電解液のロスを低減し,排出溝内側の防爆フィルターは起爆性ガスや臭いの発生を低減します。ただしバッテリを傾けたり倒したりするとガス排出溝から電解液がもれますので注意が必要です。
インジケーター
 ボイジャーバッテリーの上面には,蓄電状態が一目でわかるカラーインジケーターがついています。その構造は細長いプラスチックレンズと2個の比重ボール(赤・緑)が入ったケースで構成されています。
 蓄電状態が70〜100%であれば比重ボールが緑,赤ともに浮かびレンズには緑が写ります。50〜70%であれば緑だけが沈み,レンズはプラスチックケースの黒色,50%以下では緑・赤ともに沈み赤色になるしくみです。
ボイジャー専用充電器
 ボイジャーバッテリーは一般の充電器では満充電にできません。出力電圧の関係から70%程度しか充電できない場合がほとんどで出力電圧が調整できるタイプであっても細かい調整が必要です。ボイジャーのために開発された専用充電器バスチャージャーシリーズをお使いください。
エレクトリックモーターに最適なバッテリー
 キャンピングカーには様々なエレクトリックモーターが装備されています。例えばFFヒーターのファン,ウォーターポンプ,ルーフベントなど。これらのモーターを仮に切り忘れたとしてもすぐに充電すればこのボイジャーは復活します。通常のバッテリーを過放電した場合,寿命は短くなり機能も100%復活は難しくなります。デルコボイジャーはキャンピングカーのサブバッテリーに最適なバッテリーといえます。
デルコボイジャーバッテリーのサポート
 デルコバッテリーの正規輸入元の(株)木阪製作所が,本ネットキャンパーの主旨をご理解くださりネットキャンパーをご覧の皆さんのご質問にサポート協力をしてくださいます。上の資料に関しましても快く提示していただけました。デルコボイジャーについてのお問い合わせは下記まで。
 

デルコボイジャーバッテリーにつてのお問い合わせは

●(株)木阪製作所
●電話072-233-8888 FAX072-233-8833

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