キャンピングカーに装備されているルーフエアコンや電子レンジなどを作動させると家庭用のブレーカーが落ちることがあります。これには、ルーフエアコンの動作電圧の問題やルーフエアコン内のコンプレッサーの劣化などの原因もありますが、このページでは出圧の降下と電源ケーブルの関係について説明します。 資料提供: (有)グリーンライトインターナショナル 熊本県上益城郡大字赤井307番地 |
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◆ルーフエアコンと電圧 |
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ルーフエアコンの動作不良については、本体が不良と判断する前に電圧の供給をチェックすることが重要です。 ONANの発電機を使用する場合は全く問題なく動作していても、家庭やキャンプ場の屋外コンセントにフックアップした場合に以下のような動作不良がおこることがあります。 @ ルーフエアコンスイッチを入れてもブーンという音で冷風が出てこない(コンプレッサーが回らない) A 家庭用(キャンプ場)のブレーカーが落ちる。 屋外コンセントで使用する場合、100V以上の電圧が来ていれば動作するものと思われがちですが、重要なことは負荷時、つまりエアコンを稼動しているときの電圧です。 何も電気器具を使用していないときには、どんなに細くてどんなに長い電線であっても電圧降下はわずかです。 しかし、負荷が大きく(消費電流が大きく)なれば電線が細ければ細いほど、そして長ければ長いほど電圧降下は大きくなります。 |
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◆電圧降下とは何か |
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@ 電力会社と50アンペアの契約をしている場合、この50アンペアの電気は分電板の中の50アンペアの主ブレーカーを通り、漏電プレーカーを通った後、最大で20アンペアくらいの容量のいくつかの小さいブレーカーに振り分けられています。各ブレーカーに振り分けられた電気は屋内配線を通り各部屋の照明やコンセントへ送られています。 通常電気工事屋さんは、22アンペアくらいまで流せる電線を使用しています。 電柱から電気メーターまでの引き込みに充分な太さの電線を使用し、さらに屋内の配線にも充分な太さの電線を使用していれば契約容量の50アンペアを使用しても屋内のどのコンセントにおいても100Vが確保されているはずです。 しかし、電線が細かったり、コンセントまでの配線の距離が長いと負荷時の電圧降下は大きくなります。特にキャンプ場では、屋外の配線が長くなってしまうため、電圧降下が起こっているキャンプ場も実際にあります。 また、一般家庭のコンセントは最大で15アンペア程度の容量なので、これにキャンピングカー側のプラグをそのコンセントに差し込んだ場合金具の接触面積では充分であるとはいえません。 |
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◆キャンピングカーとブレーカー |
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キャンピングカーへの外部電源はキャンピングカーの外部電源コードを家庭用(キャンプ場)コンセントに差し込み、その後キャンピングカーの30アンペアほどのブレーカーを通ったあと最大で20アンペア程度のブレーカーに振り分けられています。その後、車内の各コンセント、ルーフエアコンなどに電気が送られています。ちなみに、ルーフエアコンは単独で20アンペアのブレーカーが通常割り当てられています。 さらに、アメリカの修理マニュアルには最低103V(60Hz)は確保しないとコンプレッサーに不具合が生じる可能性があると書かれています。関東地区においては、50Hzですので出力が落ちます。これは,回転数が低いためで,規格以上電圧を上げても解決しないばかりか故障する原因になることがあります。 |
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◆ルーフエアコンの保護と外部電源を取る場合の留意点 |
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アメリカ製のルーフエアコン(国産車にも取り付けられています)を使用する場合、まず、充分な電圧があるかどうか外部電源に接続した後テスターで電圧を測定してみましょう。 中には昇圧トランス(トランスフォーマー)などが組み込まれているキャンピングカーは、コンセントを測定すると120V前後出ているものがあります。このタイプはルーフエアコンを使用する上では問題ありませんが、逆に国産のドライヤーを使用する場合などは熱線がかなりの熱を帯び危険な状態になりますので注意が必要です。まず、外部電源に接続した状態でご自分のキャンピングカーが何Vあるのか確認をして把握しておきましょう。(測定する場所・コンセントの位置などにより変わります) |
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参考までに 電線の太さの目安としては
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◆キャンプ場の電圧 | |||||||||||||||
キャンプ場のフックアップ用電源はルーフエアコンのような大電流を使用することを前提に配線されていないことが多いのが現状です。また、工事費用を安く抑えるために太い配線を使用していない場合や、ルーフエアコンの消費電流や電圧の知識がない電気工事業者が工事している場合も多く、オートキャンプ場でもルーフエアコンが作動しないところも数多く存在するのも事実です。 また、オートキャンプサイトが広ければ広いほど配線が長くなり、上記電圧降下が起こりやすい環境になってしまいます。 もし、ルーフエアコンが作動しない=壊れた!ということではありません。簡易的なチェック法としては、ジェネレーターでルーフエアコンを作動して正常であればまずは問題ありません! |
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