クラスA曲面ミラーレンズの張替え

 アメリカンRVには、平面ミラーが使用されているものがほとんどです。
 この平面ミラーは被写体が大きく写ってしまうため、後方、側面の一部しか見えないという欠点があります。

 国産バスやトラックの曲面ミラーに交換することで、後方、側面の見える角度が大きくなりますが、ブラケットなどからワンオフで製作しなければならないことが多く、大掛かりな作業で作業時間もかかります。
 また、バス、トラック用ミラーに交換した場合、純正のリモートコントロールや熱線の機能が使えなくなっていまいます。
 そこで今回はミラーの本体は純正のままで、平面レンズを曲面レンズに変更し視界のUPと、純正のリモートコントロール機能や熱線機能もそのまま使用できる改良事例のコンテンツです。
平面ミラーと曲面ミラーの比較
 今回使用したレンズは三菱ふそうのトラック用。  純正ミラーとサイズが異なるため四方をガラス切りでカットします。

 純正のレンズ2分割レンズ(上部写真)を1枚のミラーに変更するため大きなサイズのミラーを使用。
純正の平面レンズ
軽自動車の距離は約2m
車体の一部しか確認できない。
              今回使用した曲面レンズ
軽自動車までの距離は約2m
軽自動車の全体が確認できる。
ミラーレンズの交換
 背面の爪を広げながらフレームを広げ手前に引き、純正レンズ周りのプラスチックのフレームを取り外します。  プラスチックフレームを取り外します。  次に下部にある曲面ミラーのフレームの爪を広げ、接着部はカットしてミラーとフレームごと取り外します。。
 曲面ミラーを取り外します。  見栄えをよくするために、純正のフレームをカットしたミラーに使用しますが、平面ミラーフレームのため、このフレームを曲面ミラーの角度に合わせて熱を加えながら曲げます。  曲面のカーブに合わせて曲げたフレームにミラーレンズを入れ、ホットメルトで接着します。(フレームに入れることでレンズカット時の凸凹を見えなくします)
 フレームに収まった曲面レンズは、レンズカット時の凸凹も全く分からなくなり純正品のように見えます。  アメリカンRVの場合、ミラーヒーターに貼るタイプの熱線を使用しているため、そのまま流用が可能です。
 まずは、純正レンズの裏にある熱線をドライヤーで熱を加えながら剥がします。
 熱を加えることで粘着面が弱くなり、熱線のユニットを損傷することなく剥がすことができます。
 今回使用する曲面レンズ背面に熱線ユニットを熱を加えながら張ります。  熱の伝導率UPと剥がれ防止のため、アルミテープを貼ります。  曲面のため、中央部が空洞になり強度が落ちます。そのため、クッション材を入れ補強します。
 自動車用ガラスシーラーでミラーを本体に固定します。ガラス用シーラーは非常に密着が強いため、周りにつかないように注意が必要です。  固定する場合、ミラーが曲面であるため、レンズの角度調整を行った際、本体と接触することが予想されるため、通常使用する角度を考えレンズを多少左右に動かし調整しマスキングで押さえます。  運転席側に取り付けた状態。
使用感レポート
 曲面レンズにすることで車輌後方、両サイドの視界が大きく広がります。特に車輌側面は、幅寄せや複数車線の隣の車輌の確認などの際に非常に有効です。

作業時間 作業難易度(5段階)
(5が難易度が高い)
作業のポイント 実用度(5段階)
(5が実用度が高い)
トータル4時間程度 ○ レンズカット時には、ミラーを損傷しないように注意すること。


 曲面レンズの交換はC1ファクトリーなどでも行っています。
http://www3.ocn.ne.jp/~c-1/
シーワン ファクトリー
横浜店 〒241-0811 神奈川県横浜市旭区矢指町893
Phone 045-955-0007 Fax 045-955-1021
E-mail: c-1@muse.ocn.ne.jp
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