アメリカ製キャンピングカーの足回りにはエアーサスペンションが使用されているものがあります。
 代表的なメーカーでは,AIR LIFT社やFIRE STONE社などがあります。
 未装着の車輌にエアーサスペンションを入れることでロールを押さえたり,コーナーリングの走行性が向上したりします。
 逆に,このエアーバッグが劣化するとエアーを入れてもすぐに抜けてしまい,足回りがふわふわした感覚になりコーナーリング時にロールが出る場合があります。また,未装備の車輌にこれを取り付け足回りを強化することも可能です。
 このページで取り上げるエアーサスペンションは,国産高級車に使用されているショックアブソーバーの様なタイプ(スプリングの無い車輌タイプ)とは異なり,,スプリングの補助的な役割をするエアーサスペンションです。
(これは,NC全国オフ会で行なったエアバッグ交換レポートです。交換車輌ウイネベーゴスピリット)
エアーバッグとは?
 左の写真がAIRLIFT社のP30用フロントエアーバッグです。
 このエアサスはコイルスプリング内側に入れ,アッパーアームとロアアームをエアーの力により反発させる働きをします。
純正エアバッグの取り外し
 
 取り付け説明書(英語)では,カッターなどで切り古いエアーバッグを抜け・・・と書いてありますが,実際にはかなり大変な作業です。おまけに純正のエアーバッグはロアアームに固着しており,ずらすことさえできません。
 そこで,ロアアームの固着を取るために最初にカッターでスプリングの隙間からエアーバッグを切ります。次に,ロアアームの下に見えているエアーバッグをダルマジャッキで押し上げ,固着を取ります。
 また,純正のスプリングは経年変化と劣化により,コイルの間に入り込んだ状態になっており,このまま抜くことは無理です。そこで,携帯ガスバーナーを使用してエアーバッグを熱し柔らかくします。この状態で,下のエアーバルブをプライヤーなどで引っ張りながら回転をつけることで簡単に引き抜きくことができます。
(ガスバーナーを使用する場合は,ブレーキホースに注意が必要です。また,サスペンションの塗装が焼けた場合は,サビ発生の原因となりますので塗装しておきましょう。)
エアーバッグの取り付け
 赤いエアーバッグを折りたたむ様にして小さくします。その場合,お湯に入れエアーバッグを柔らかくして折りたたむと容易に作業ができます。写真は,エアーバッグを折りたたみタイラップで縛っているところ。
 ロアアームの穴からコイルスプリングの中に,折りたたんだエアバッグを入れていきある程度入ったところでアッパーアーム側のブッシュを入れます。エアーバッグがアッパーアームにあたるまで入れ,その後車体をジャッキアップしてアッパーアームとロアアームの間隔を広げエアバッグの下部にブッシュを入れます。この状態でエアーをいれバッグを膨らませ,上部をぴったりとアッパーアームにフィットさせます。
 エアーバッグが入ったところで,エアーホース・バルブを取り付けます。後付の場合はエアーホースが長くなっいるため,ボンネット内に設置してボンネット内からエアーを充填することことも可能です。

*作業する場合は,タイヤを外さなくても作業はできます。もし,タイヤを外して作業を行なう場合,ジャッキを適正な場所にかけフレーム下に安全を確保できる物をおいて作業を行なってください。ダルマジャッキだけでの作業は危険です。
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